○揖斐川町徳山ダム上流域自然環境保全条例

平成19年3月14日

条例第2号

(目的)

第1条 この条例は、徳山ダム上流域の豊かな自然環境の保全及び人と自然との共生を図り、将来にわたる住み良い郷土の実現に寄与することを目的とする。

(町の責務)

第2条 町は、前条の目的を達成するため、徳山ダム上流域の自然環境の保全等に関する必要な施策を策定し、良好な自然環境づくりに努めなければならない。

(事業者及び町民の責務)

第3条 事業者及び町民は、徳山ダム上流域の自然環境の保全等に関し、町が実施する施策に積極的に協力しなければならない。

(利用者等の責務)

第4条 徳山ダム上流域の利用者は、当該地域の動植物等の自然環境が良好に保全されるよう努めなければならない。

2 何人も、徳山ダム上流域において、ごみを捨て、又はみだりに植物を採取し、若しくは損傷してはならない。

(国等への要請)

第5条 町長は、この条例の目的実現のため必要があると認めるときは、国、県及び独立行政法人水資源機構に対し必要な措置を求めることができる。

(財政上の措置)

第6条 町は、徳山ダム上流域の自然環境と水源地の保全等に資するため必要に応じて財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

(保護地区の指定)

第7条 町長は、この条例の目的を達成するため、徳山ダム上流域において自然環境を保全する必要がある地区を保護地区として指定することができる。

2 町長は、保護地区の指定をしようとするときは、あらかじめ徳山ダム上流域自然環境保全審議会の意見を聴かなければならない。

(保護地区の指定の告示等)

第8条 町長は、前条第1項の規定により保護地区の指定をしたときは、その旨を告示しなければならない。

2 保護地区の指定は、前項の規定による告示によってその効力を生じる。

(保護地区の標識の設置)

第9条 町長は、第7条第1項の規定により保護地区の指定をしたときは、土地所有者の協力を得て、当該保護地区内にその旨を表示した標識を設置するものとする。

2 何人も、前項の規定により設置された標識をき損し、若しくは汚損し、又は町長の承諾を得ないで移転し、若しくは除去してはならない。

(保護地区の指定の解除又は変更)

第10条 町長は、公益上の理由その他特別な理由があるときは、保護地区の指定の解除又はその区域の変更をすることができる。

2 第7条第2項第8条及び前条の規定は、保護地区の指定の解除及びその区域の変更について準用する。

(保護地区内における行為の許可)

第11条 保護地区内において、次の各号に掲げる行為を行おうとする者は、当該行為を行う日の30日前までに町長に申請し、その許可を受けなければならない。

(1) 建築物その他工作物を新築し、改築し、増築し、又は移転すること。

(2) 宅地を造成し、土地を開墾し、又は土地の形状を変更すること。

(3) 鉱物を掘採し、又は土石類を採取すること。

(4) 木竹を伐採すること。

(5) 水面を埋め立て、又は干拓すること。

(6) 広告物その他これに類するものを掲出し、又は設置すること。

(7) 屋外において土石その他規則で定める物を集積し、又は貯蔵すること。

(8) 道路、広場、田、畑、牧場及び宅地以外の区域において車馬若しくは動力船を使用し、又は航空機を着陸させること。

(9) 前各号に掲げるもののほか、自然環境の保全に影響を及ぼすおそれのある行為で、規則で定めるもの

2 次の各号に掲げる行為については、前項の規定は適用しない。

(1) 土地の所有権その他の正当な権限に基づき行う通常の管理行為

(2) 非常災害時の応急措置として行う行為

(3) その他規則で定める行為

3 保護地区が指定され、又はその区域が拡張された際、当該保護地区内において第1項各号に掲げる行為に着手している者は、遅滞なく町長に届け出なければならない。

(許可の条件等)

第12条 町長は、前条第1項の規定による許可に当たっては、自然環境の保全等に必要な限度において、条件を付すことができる。

(保護地区内での行為に係る命令等)

第13条 町長は、徳山ダム上流域における自然環境の保全のために必要があると認めるときは、第11条第1項の規定に違反し、又は前条の規定により許可に付せられた条件に違反した者に対して、その行為の中止を命じ、又は相当の期限を定めて、原状回復を命じ、若しくは原状回復が著しく困難である場合に、これに代わるべき必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。

2 町長は、前項の規定による命令を受けた者が正当な理由なく当該命令に従わないときは、その者の氏名又は名称、命令内容等を公表することができる。

(報告の徴収及び立入調査)

第14条 町長は、この条例の施行に関し必要があると認めるときは、個人及び法人に対して報告を求めることができる。

2 町長は、この条例の施行に必要な限度において、職員をして保護地区内の土地等に立ち入り、その状況を調査させることができる。

3 前項の規定により立入調査を行う職員は、その身分を証する証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。

(徳山ダム上流域自然環境保全審議会)

第15条 町長の諮問に応じ、徳山ダム上流域の自然環境の保全等に関する事項について調査審議するため、徳山ダム上流域自然環境保全審議会(以下「審議会」という。)を設置する。

2 審議会は、委員6人以内で組織し、次の各号に掲げる者のうちから町長が委嘱する。

(1) 学識経験者

(2) 関係機関団体等の役職員

3 前項の委員のほか、保護地区に関する審議について必要があるときは、審議会に町長が委嘱する6人以内の特別委員を置くことができる。

4 前3項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営について必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第16条 次の各号のいずれかに該当する者は、5万円以下の過料に処する。

(1) 第11条第1項の規定に違反した者

(2) 第12条の規定により許可に付せられた条件に違反した者

(3) 第13条第1項の規定による命令に違反した者

(委任)

第17条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

この条例は、平成19年4月1日から施行し、第16条の規定は、第8条第1項の保護地区の指定の告示の日から起算して6月を経過した日から適用する。

揖斐川町徳山ダム上流域自然環境保全条例

平成19年3月14日 条例第2号

(平成19年4月1日施行)