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あしあと

    平成27年第2回 定例会【一般質問】

    • 更新日:2015年4月23日
    • ID:5917

    ここが聞きたい 一般質問 【議員4名が町政を問う】

     平成27年3月12日に行われた、本定例会の一般質問および答弁の要旨は次のとおりです。

     

    町指定の避難所は安全安心な場所へ

    森 泰朗 議員

     町長の年頭あいさつの中で、町民一人一人が自らの命を守るという自助や共助によって、安全・安心な町づくりを進めているとあります。大規模な訓練が毎年実施されておりますが、地震や土砂崩れなどの自然災害は人類の力では防ぐことができません。

     そこで、次に起こり得る災害を想定した防災対策が必要であり、少なくとも町が指定する避難所は安全安心な場所を提供していただきたいと思います。目前に迫るトラフ地震に備えて、今一度安全対策が万全であるかどうかの点検をお願いします。

     また、私が以前提案しましたが、三重県では建設業協会と連携した災害復旧を行っているという件は参考になりましたか。

    町 長

     町では「地域防災計画」の中で避難所を指定していますが、現在、国の災害対策基本法の一部改正に基づいて、計画の見直し作業を行っています。この法改正では、避難勧告等が発令された場合の「指定緊急避難場所」と、新たに長期的避難ができる「指定避難所」の指定が求められています。

     災害によっては避難所として適さない施設もあり、他の避難所へ移動するといった対応も必要であることから、より早く、より多くの情報を提供したいと考えています。

     また、当町の防災訓練には毎年揖斐建設業協会にも参加していただくとともに、実際に災害が発生した場合は連携して復旧等にあたることとしており、大雨警報等の発令時には協会も自主的にパトロールするなど、町と連携して対応する体制ができています。

     

    町所有の遊休地の売却の検討を

    森 泰朗 議員

     揖斐川町には町有の遊休地が多く点在しています。中には雑草が繁茂し、衛生面からも良くないと思われ、維持管理には予算も必要です。

     町民の中には、これら遊休地を購入したいという希望者もあると聞いています。町としてはこういう土地を放置せずに、売却できるよう購入希望者に広く周知して、利用価値を高めてはと思いますが、町長の考えを伺います。

    町 長

     現在、未利用の町有地いわゆる普通財産の土地については、景観や環境面を考慮して除草等維持管理を行っています。普通財産の処分については、町の規則で原則一般競争入札によると規定しています。

     当面利用計画のない町有地について現在調査中ですが、土地の有効利用を図るため、町民の方の購入希望も伺いながら、売り払いのできる土地は積極的に処分手続きを進めたいと考えています。

     

    揖斐川町から輩出した人物の副読本の制作について

    坪井重憲 議員

     NHKの朝ドラ「マッサン」の主人公のモデルとなったニッカウィスキーの創業者である竹鶴政孝さんは、出身地の広島を離れ大阪で醸造学を学んだそうですが、その時の先生が、揖斐川町出身の工学博士で大阪高等工業学校(現大阪大学)教授の坪井仙太郎氏であったと、中日新聞に掲載されました。

     このように、揖斐川町が輩出した多くの偉人を調査・研究して1冊の本にまとめ、小中学校の社会科の副読本として活用してはと考えますが、町長及び教育長の考え方をお尋ねします。

    町 長

     坪井仙太郎氏については、揖斐川町史の中にも掲載されており、工学博士として新日本酒や芋焼酎などを発明されたことなどが記載されています。

     揖斐川町から輩出した人物としては、平成21年に町が発行した郷土読本「揖斐川町ゆかりの人物」があり、200名以上の人物が紹介されており、その中に坪井仙太郎氏も含まれています。

    教育長

     揖斐川町では、各学校でふるさと学習に力を入れており、小学校第3・第4学年では地域の地理的環境や人々の生活の変化、地域の発展に尽くした先人の働きについて理解し、地域社会に対する誇りと愛情を育てるよう努めています。

     3・4年生の社会科の副読本としては、平成22年に教育委員会が発行した「いびがわ」を全児童に配付して学習を進めています。この本の中では、町のために飛鳥川用水をつくりあげた先人達の願いや苦労が感動的に紹介されています。

     また、揖斐川町から輩出した人物については、先ほど町長が紹介した「揖斐川町ゆかりの人物」を用いて学習しています。子ども達が故郷の偉人について学びあこがれを持つことは、郷土を愛する心を育むとともに、自分自身の生き方を考え、よりよい生き方を求めていくことにつながる価値ある学習であります。

     今後、ふるさとについての副読本を改訂する際には、故郷の偉人についての内容をより充実させるよう努めたいと思います。

     

    原発について

    小倉昌弘 議員

     これまで何回も質問してきましたが、原発への不安は増えるばかりです。福井県のもんじゅでは監視カメラの3分の1が故障していたり、未点検機器の数もさらに増えて6,900点以上にのぼることがわかりました。

     福島第一原発では排水路に高濃度の放射性物質を含む水が漏れ続けているのを放置したり、原子力規制委員会も報告を受けていながら有効な策を行うこともせず、住民にも知らされていませんでした。

     こんな危険な原発は廃止し、再稼動も中止するしかないと思いますが、町長はどのようにお考えですか。また反対できないのなら、それは何故ですか。

    町 長

     町政を預かる私としては、原発の是非を論ずるより、まずは「国や県、関係機関への安全対策に関する要望活動」、「万一の被災時に必要な資機材の確保」、「住民参加型の避難訓練の実施」など、できることを最大限に進め、いかなる場合でも住民の皆さんの安全が確保できるよう、さまざまな対策を講じているところです。

     また、新基準に基づく審査結果などの安全性やエネルギー政策上の位置づけなどを国が責任を持って住民にわかりやすく説明することや、同意を得る自治体の定義を明確にするなどのルール化を、国に強く求めていきたいと考えています。

     岐阜県防災会議の原子力専門部会や西濃地域首長懇談会などの機会を捉えては、揖斐川町としての考えをお話ししていますが、今後も住民の皆さんの安全確保に努めていきたいと考えています。

     

    給食費について

    小倉昌弘 議員

     平成27年度から小中学校の給食費が値上げされることが保護者に通知されました。議会に対して事前に報告がないということは、それほど重要なことではないということなのかお伺いします。

     また、新事業として第3子以降給食費支援事業の予算が計上されています。第1子・第2子は値上げで第3子以降は無料にするというのは、保護者も納得できないのではないでしょうか。

     最近では子育て世代の応援として給食費の無料化を求める自治体もありますが、人口の減少、特に子どもが減って学校の廃校が続く揖斐川町では、もっと子育てを応援するべきではないでしょうか。町長、教育長にお伺いします。

    町 長

     学校給食法では、施設及び設備に要する経費や従事する職員の人件費は町が負担し、それ以外の経費、つまり給食の材料費は保護者が負担することとされています。

     今回の改訂については給食運営委員会によって決定されたものであり、保護者負担分の材料費については、保護者の代表を交えて行われる同委員会の決定に委ねるべきと考えています。

     また、第3子以降給食費支援事業は、人口減対策の一環として、町が行う子育てを応援する大切な事業の一つであり、給食費の値上げとは別のものです。

    教育長

     揖斐川町では、平成17年の町村合併で給食費を統一して以来、10年間給食費を値上げしておらず、副食費を削り、安全安心でかつできるだけ安い材料を取り寄せたり、デザートを減らしたりしてやりくりしてきました。

     今回の値上げについては、消費税改訂分と物価上昇分を加えて、副食を合併当時のレベルに戻すために必要な額として、小学校は月額4,000円から4,400円、中学校は月額4,700円から5,100円と、それぞれ400円を値上げすることとしました。町長が答弁したとおり、保護者負担分の材料費については、保護者の代表を交えた給食運営委員会の決定に委ねるべきと考えます。

     揖斐川町給食センターは、今年度文部科学大臣賞を受賞した全国的にも優秀な給食センターであり、子ども達にもおいしいと喜んでもらっています。今後とも、安全安心で栄養満点のおいしい給食を提供できるよう努めていきたいと思います。

     

    名古屋通勤圏を目指すには

    宇佐美直道 議員

     総務省が公表した人口移動報告によれば、大半の地域が転出超過となる一方で、東京圏は約11万人の転入超過となっており、「人口の東京一極集中の現れ」と言われていますが、実は名古屋市など他の地方主要都市でも人口の集中が見られます。岐阜県では岐南町、美濃加茂市、大垣市、瑞穂市等、名古屋市への交通の便が良く地価が割安な地域は転入超過となっていますが、そうでない地域は転出超過となっています。(当町は転入が462人、転出が645人で、差引183人の転出超過)

     今若い人達の当町への移住定住策を考える場合、彼らの希望は、多くの企業が立地する名古屋圏で働き、そこへ通えるところに住みたいということだと思います。そこで、名古屋通勤圏になり得るための通勤手段の改善策として、次の3点を提案します。

     (1)    養老鉄道のスピードアップ化と揖斐駅無料駐車場の拡張

     (2)    JR穂積駅までのアクセスの改善(スムーズな通勤経路の確保)と駐車料金の負担軽減

     (3)    東海環状自動車道開通後の名古屋直行の高速バス路線開設(既に大野町では独自に検討を開始)

     働く世代の転出を止めるための提案ですが、町長はいかがお考えですか。

    町 長

     お話のように、東京圏では転入者が転出者を上回る「転入超過」が3年連続しており、東京一極集中が加速化しています。一方、岐阜県では、平成25年が4,812人、平成26年が4,154人と、依然転出超過が続いています。

     揖斐川町の人口動態を見ると、合併以来転出超過の傾向が続いており、約6割の方が県内の他市町村への転出(岐阜市へ13%、大垣市へ10%など)で、県外への転出先としては、愛知県が15%、東京へは3%となっています。

     また、町内在住の就業者の通勤動向を見ると、町内通勤者が52%、県内通勤者は約43%で、大垣市へ10%、岐阜市へ9%、池田町へ7%などとなっています。また愛知県への通勤者は3%で、うち名古屋市へは2%となっています。

     今回提案されました3点のうち、養老鉄道については、沿線市町と連携した存続支援をお願いしており、揖斐駅北側の駐車場拡張事業など利便性の向上に努めています。また、東海環状自動車道大野神戸インター開通を見据え、都市計画道路大野揖斐川線の整備を推進しています。

     なお、JR穂積駅での通勤者の駐車料金の負担軽減策、あるいは高速利用に関してですが、私としては、岐阜・名古屋圏への通勤は養老鉄道や樽見鉄道を利用した大垣市経由を考えていますので、現時点では検討するつもりはありません。

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