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    令和5年第6回 定例会【一般質問】

    • 公開日:2024年1月16日
    • 更新日:2024年1月16日
    • ID:11727

    令和5年第6回揖斐川町議会定例会【一般質問】

     令和5年第6回揖斐川町議会定例会2日目(令和5年12月7日)に一般質問が行われました。

     今回は7名の議員が一般質問を行いました。

     なお、本ページは公式の会議録ではございません。


    衣斐良治 議員 (横山ダムから徳山ダムまでの国道417号道路整備促進について、新築住宅建設等奨励金の増額について)

    衣斐良治 議員 (1回目)

     それでは、2点質問をさせていただきます。

     まず1点目、横山ダムから徳山ダムまでの国道417号の道路整備促進についてであります。

     去る11月19日に、長年の念願であった国道417号冠山峠道路が開通し、記念式典、そして岐阜県側では記念碑の除幕式が開催され、現在は多くの方が来町されております。

     この開通により、北陸への交通アクセスの所要時間が短縮され、この道路を活用して、どう地域を活性化していくのか、岐阜県・福井県の両県および周辺市町の活性化策に注目が集まるところであり、この賑わいが一過性、そして揖斐川町が通過交通とならないように、まさに行政手腕の真価が問われているところであります。

     その中で、今回はハード的な質問をします。

     この広域道路ネットワークで、次に大きな課題となってくるのが、横山ダムから徳山ダムまでの道路であります。

     県のご尽力により、平成30年に川尻橋の架け替えがなされ、大型の交互通行は解消されましたが、そのほかのところでは、大型バスのすれ違いが難しいところが多くあります。

     以前から国県に強く要望されてきましたが、現在の状況はどうでしょうか、お伺いします。開通した冠山峠道路、そしてクラウンロードを最大限に生かすためにも、喫緊の課題であると思います。

     次に2点目、新築住宅建設等奨励金の増額についてであります。

     現在物価が高騰して、住宅の建設費も高くなっています。奨励金などの補助金については、今までに補助金の目的、必要性、ほかとの関連性等々検討しとよく答弁されております。

     あるいは、もし今回の件については、移住定住対策の補助金メニューはほかにもあり、この一つだけを増額しても効果が少ないという考え方であれば、ほかのメニューも増額の方向で検討すればことは足ります。

     私は、移住定住対策、そして物価高騰対策のあくまでもその一つとして、この奨励金の金額を上げて、揖斐川町に住んでいただく方に対して、町としてもしっかり応援すべきであると考えます。

     この奨励金の増額はいかがでしょうか、お伺いします。


    町 長 (1回目)

     初めに、1点目の横山ダムから徳山ダムまでの国道417号道路整備促進についてでございます。

     ご案内のように、一般国道417号は、西美濃と越前を結ぶ、歴史的にも岐阜と福井両県の文化や産業交流を支えてきた重要な路線であり、西美濃地域を中心とした観光拠点をつなぐ西美濃夢源回廊の基幹道路であるとともに、緊急輸送道路にも位置づけられているものでございます。

     このうち、平成18年には徳山バイパス18. 8km、平成30年には川尻橋、川尻トンネルを含む横山鶴見バイパス1. 3kmが完成をし、本年11月19日には冠山峠道路7. 8kmが開通をしたところでございます。残る横山ダム~鶴見までのうち、横山鶴見バイパス以外の5. 9kmにつきましては、ご指摘のように大型車同士のすれ違いが困難な親谷橋や、2車線あるものの路肩が狭く、線形不良が連続していることから早期の道路改良が望まれているところでございます。

     本道路は、岐阜県揖斐土木事務所が管理する一般国道でございまして、冠山峠道路の開通に合わせて法面対策工事が実施され、令和4年度末には雨量による異常気象時通行規制区間が解消されたところであります。

     このような中で、町としても、以前から線形不良区間の道路改良を要望してきたところであり、本年6月および10月には、揖斐土木事務所長をはじめ、県の幹部職員を現地に案内し、強く事業化の要望をしてまいったところでございますし、また私自身も地元選出国会議員や、国の例えば岐阜国道事務所、中部地方整備局、国交省、財務省、こういった関係機関に対して、国土強靱化に資する道路整備の必要性というものを要望するために、今年だけでも、町単独あるいは期成同盟会など団体要望を含めて、10回ほどこうした関係機関への要望を実施してきたところであり、来週も13日に再び上京させていただいて、国交省や地元選出国会議員の皆さんのところを訪問させていただく予定でございます。

     いずれにしましても、冠山峠道路の開通により交通量が大幅に増加しており、福井県と「ひと」や「もの」の交流を推進するために、線形不良区間の早期の道路改良が必要でありますので、今後も引き続き、あらゆる機会を捉えて、国や県に強く要望してまいりたいと考えております。

     次に、2点目の新築住宅奨励金の増額についてのご質問でございますが、この新築住宅建設等奨励金は、議員も役場におられましたので、よくこのことについてはご存知と思いますが、定住促進、地域経済の活性化を図るために、新たに住宅を新築購入される方に、基本額10万円、町内業者をお使いの場合、また町内産材をお使いになった場合、あるいは町外からの転入など、区分ごとに10万円の加算があり最大60万円を交付させていただくものであり、令和3年度25件、令和4年度27件、そして今年度は現在まで23件の実績があるところでございます。

     そうした中で、昨今の物価高騰により、新築住宅の建設費が上昇しているのはご指摘の通りでありますが、しかしながら、この物価高騰による影響を受けているのは、この新築の住宅建設にとどまらず、あらゆる物価、費用が上昇しているのが現状でありますので、例えば住宅関係関連に限定をしてみても、新築住宅に限らず、例えば今お住まいの住宅の増改築、リフォーム、補修、修繕など、あらゆる費用が高騰して多方面に影響が出ているところであることは、皆さんもご案内のとおりであります。

     こうした中で、物価高騰の影響ということであれば、議員も言われましたが、新築住宅に限定せず、さまざまな分野の助成というものを、広く行政としても議会としても考えていく必要があるのではないのかなと思っております。

     本年9月の定例会の一般質問で、衣斐議員から補聴器の補助のご質問をいただきまして、そのときもこのように答弁をさせていただいております。

     高齢化により、聴力が衰え、補聴器が必要になることがあることは承知をいたしております。補聴器の購入補助があれば、確かにありがたい話だろうと思いますが、ただ木を見て森を見ずではありませんが、加齢による体の機能低下は、耳だけではありません。目も衰えてまいりまして老眼鏡が必要となります。足腰が弱りますと、歩行補助のための杖、あるいはシルバーカーといったようなものも必要となられる方が出てまいります。そちらへの助成はどうなのかと、こういうことにもなりますので、考えますと非常に多くの分野での助成というものを考えなければならないということでございまして、今後もこういった補助金、数ある補助金の目的、必要性、またその他の関連性等々を検討しながら進めさせていただきますと、当時答弁をさせていただいたところでございます。

     今回のご質問の答弁もまさしく前回の答弁のとおりであろうと思っております。

     これまでも、物価高騰による町民の皆さんへの影響を少しでも軽減するために、事業者の皆さんへのエネルギー価格、農業資材等の高騰に対する各種給付金の交付、水道料金の基本料の免除、ごみ袋の無償配布、プレミアム商品券等の発行、非課税世帯、子育て世帯への給付金等々実施をさせていただき、一部の人の支援、特定の分野への支援に偏らないよう、広く各世代、各方面への支援に努めてきたところであります。今後も幅広い支援について検討していかなければならないと考えております。

     また、そもそも論として、議員ご指摘のこの建設費の高騰による奨励金の増額でありますが、この制度は揖斐川町を選んでいただき、住んでいただくことを勧めるための奨励金制度、いわゆるインセンティブであります。建設費の一部を補助するといった性質のものではございません。従って奨励金の額は、建設費の高騰に対してリンクするといいますか、即座に対応するものではございません。

     逆に、物価高騰が収まって建設費が安くなれば奨励金を引き下げるかとこういった議論になるかもしれませんが、そういった類のものではありません。ただいまご紹介、ご説明いたしましたように、物価高騰の影響は多岐にわたりますので、新築住宅のみの奨励金の制度の見直しということは考えておりません。

     全体の物価高騰に対する住民の皆さんへの生活の影響というものを広く考えて、その中でさまざまな物価高騰対策というものもこれから考えてまいりたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。


    衣斐良治 議員 (2回目)

     まず、新築住宅等奨励金の増額については、やらないということがよく分かりました。

     私も先ほど申し上げましたとおり、これ一つで全てが解決できるわけでもなくて、総合的に実施するものの中で、特に町としてどこに力を入れるかというところで、今回奨励金の増額ということを、先ほど質問させていただいた次第でございます。

     次に、国道417号の道路整備促進につきましては、今答弁がありましたが、担当部署において、引き続き粘り強く国・県に要望していただくことを申し上げて、質問を終わります。


    町 長 (2回目)

     今、議員もおっしゃられましたように、特定のところだけを考えるということではなしに、広く皆さんの生活の中で、物価高騰に対する影響があればそういったものについて、広くいろいろ多方面で考えていくということで、引き続き頑張らせていただきたいと思います。

     また417の改良については、引き続き、早期に線形不良等の改良が進みますように頑張って参りますので、皆さん方のまたご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。

     

    高橋径夫 議員 (簡易水道施設の施設管理について)

    高橋径夫 議員 (1回目)

     簡易水道施設の施設管理について、1点をお伺いいたします。

     昨年6月の第4回定例会において、水道施設の改修計画についてお伺いしましたが、今回は施設の管理についてお伺いいたします。

     施設の管理者は言うまでもありませんが、町長であり、その補助的な役割として補助管理者が見えます。

     その補助管理者としての役目は、配水池の水位の確認や塩素濃度の確認、施設周りの除草といったようなことを行っています。せめて自分たちの水の管理は自分たちでとの思いで、どの地域も、これまで地域の人で管理をしてきたところであります。

     しかし、ひと昔とは違い、少子高齢化により、現在ではほとんどの人が高齢者により管理されております。特に山間部においては、表流水を利用し、自然流下としているため、水道施設から給水区域まで遠距離にあるのがほとんどであります。

     私の地域でも、集落から配水池施設まで3km、取水施設まで4km で、林道沿いにはありますが、相当の距離であり、幅員も狭く、大変危険も伴っています。地域間で施設もさまざまで、事業のあり方にも差があります。

     町長も議員時代、令和元年の12月定例会ですが、水道事業の今後のあり方についてと質問をされており、速やかに水道事業の統合や、施設・設備の統廃合など、水道事業全体の再構築を図る時期に来ているが、どのように考えているかとの質問で、当時の町長の答弁では、まずは公営企業化を進め、その後に事業統合を進め、合理化、効率化を図っていくという答弁でありました。

     令和4年度から五つあった簡易水道会計は、公営事業会計へと一本化されましたが、施設の統廃合等は依然と進まないのが現状であります。

     現在、どの地域においても、人口減少により計画給水人口よりも給水人口が少ない地域ばかりであります。改修するにしても、配水施設等は現在より小さな施設ですむものと思われます。また、管理を容易にするためにも、取水施設を平坦地のように地下水を利用する方法もあると考えます。

     このようなことから、今後の施設をどう考えられるのか、お尋ねいたします。

     また、施設等の改修計画は、現在の段階でどの程度のお考えか、漏水対策とは別に、改修計画があれば、以前の質問について再度お尋ねいたします。よろしくお願いします。


    町 長 (1回目)

     簡易水道の施設管理についてでございますが、議員もご承知のとおり、令和4年上水道事業会計と簡易水道特別会計が公営企業会計へと移行し、水道事業会計として統合されております。公営企業会計化により、簡易水道施設における減価償却の考え方も導入され、資産の状況をより明確に把握できるようになりました。

     そうした中で、改修につきましては、施設および管理を含め、耐用年数が到来したものから順次実施していくように考えております。

     しかしながら、人口減少が進み、財政的には厳しさが増す中で、水道施設の統廃合など先ほどご指摘があり、私が議員時代にもご質問をさせていただいた水道事業全体の再構築、ダウンサイジング等、規模の適正化を図る時期に既に来ており、もう3年前に来ておると私はご指摘をさせていただいたわけでありますけれども、そうした中で、揖斐川地区では施設が近接をし、人家も連担し、施設統合の検討は必要であると思いますし、その可能性はあると思っておりますが、逆に、旧村部、山間部では、河川や谷で集落が隔てられており、施設の統合には課題がある、限界があるのではないかと思っております。

     現在、旧村の水道施設・設備の実態把握に努めているところでございまして、まずは頻発する漏水対策として、配水管の改修計画の策定に着手しておるところでございます。

     また、老朽化に伴う施設更新等には多額の費用がかかるわけでございます。ご案内のように、当町の2か月当たりの水道料金は、20㎥あたり1,694円と、県内では笠松町に次いで2番目に安い料金設定となっております。財政負担の軽減や施設改修計画を策定する上で適正な料金についても、将来的には検討していく必要があるのではないかなということを考えております。

     重要な生活インフラであります水道施設については、立地条件から統合可能な施設については、施設の統廃合の検討を進め、統合が困難な地域の施設については、まずは施設の設備の長寿命化を図り、地域の皆さんにご協力をいただきながら、施設管理をしていきたいと思いますが、ご苦労いただいている地域の皆さんの負担軽減の検討や、地域の事情によってはやはり外部委託による施設管理、あるいは議員ご指摘の表流水に代わる新たな取水方法、水源の検討というものも必要ではないかと思っております。

     改修計画についてお尋ねでございますが、老朽管、老朽施設の改修はもちろんでございますけども、ご指摘の山間地での取水方法、水源地の検討、給水人口に応じた適正規模の施設のあり方等々、施設の統廃合、持続可能な水道事業を実現するためには、中長期的な視点に立って、水道施設のライフサイクル全体にわたっての効率的、効果的な水道施設の管理運営というものを体系化して考えていく必要があると思っております。

     これまではこうしたことがなされず、個々対応の対策が取られてまいりましたので、今後はこうした事業全体を包含して施設事業のあり方を考える、いわゆるアセットマネジメントというような手法の導入を検討しながら、こうした考えのもとに水道施設の現状を整理し、将来的な水需要や施設の更新を含めた検討を行い、かつ財政的な面も考慮しながら、持続可能な水道事業の適正な運営に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。


    高橋径夫 議員 (2回目)

     諸事情等あるかと思いますが、喫緊の課題でありますので、よろしくお願いいたします。

     最後に補助管理者とは直接は関係ありませんが、一つだけ質問事項には書いてありませんけども一つだけお願いしておきます。

     今年のお盆頃の台風7号により、各地で水道施設の取水が困難な状況が発生しました。私の地域でもありました。

     たまたまうちの地域で補助管理者が病気でお休みしていたということで、管理がちょっとできなかったということもありましたけども、このとき人がいないから少し応援していただけないかということで、区の役員の方から電話がありまして、自身の地域の水道施設ということもあり、応援に行きました。応援がどうこうというわけではありませんが、各地域への対応を1人の職員で一生懸命汗流してやっていたということであります。

     振興事務所の職員は少数であり、いざことが起きると、いろいろと対応に大変であります。合併当初から職員削減が行われてきました振興事務所も当然のことながら削減されてきました。その振興事務所の職員を、ある年から大幅に減少するときに地域から要望もありました。何かあればすぐ対応できる体制をとっていただきたいなどであり、中でも本庁のいわゆる現業職員を多く確保していただきたいとの強い要望もありました。

     事務多様化でいろいろと大変であることは分かっておりますが、何に関しても、本庁と振興事務所の連携を、今後さらに密にしていただくよう要望しておきます。やってはいると思いますが、よろしくお願いします。

     答弁は結構ですので、これで私の一般質問を終わります。ありがとうございました。


    小倉昌弘 議員 (ごみの減量、リサイクルについて)

    小倉昌弘 議員 (1回目)

     今回はゴミの減量、リサイクルについて町長にお伺いします。

     揖斐川町議会では、先日、ゴミのリサイクルが進んでいる徳島県の上勝町に視察に行ってまいりました。

     この議員視察には町長も同行し、そこでは積極的に質問もされていましたので、揖斐川町のゴミの減量、リサイクルが進み、地球環境に優しいまちづくり、これが進むものと思っております。

     上勝町では、ゴミゼロを目指して取り組んでおり、リサイクル率は80%を超えていると聞きました。生ゴミについては、コンポストなどへの補助金を出して、住民全世帯を巻き込んだ取組にしております。田畑のある家庭には畑に置くようなコンポスト、田畑のない家庭では電動式のゴミ処理機を、補助金を出して使っています。電動式は代金が高く、電気料金もかかります。しかし、匂いなどもなく、台所にも設置できると聞きます。

     揖斐川町でも補助金の制度があるはずですが、あまり聞きません。そして進んでおりません。生ゴミの水を切って出してくださいというのはよく聞きます。町のゴミ袋にも、生ゴミは水切りを十分にと書いてありますが、焼却場への搬入重量は減りますが、根本的な減量とは違うとは違うと思います。揖斐川町では、なぜ普及しないのか。金額が高い、匂いが嫌、面倒くさいなど、いろいろあると思いますが、こういったことを解決するため、アンケートなどをとったことはありますか。金銭的なことであれば、補助金を増やしてでも、生ゴミを堆肥にしてリサイクルをできるようにするべきではありませんか。

     また、その他のリサイクルできるものについては、上勝町では多くの種類に分けて、新聞紙だけならいくら、広告の紙はいくら、その他のものにも、空き瓶、空き缶、ペットボトルなど全てに今いくらで買い取ってもらえるか、またいくら払って引き取ってもらうのか、住民の意識を高めるためだと思いますが、一つ一つの入れ物に値段が書いてあります。揖斐川町では、ほとんどの人が、こういった金額を知らないと思います。

     例えば、アルミ缶ですが、上勝町では洗ってきちっと出せれば、1キロあたり150円くらいで引き取ってもらえると聞いております。揖斐川町ではいくらくらいで引き取ってもらっていますか。

     また、以前は空き缶や空き瓶などは洗って乾燥して出してくださいと言っていました。私が洗って乾燥して出すのだから、雨降りでも濡れないように屋根の付いた集積所の整備をお願いしました。しかし、その後、乾燥して出してくださいという放送がなくなり、集積所もそのままのような気がします。整備はどのようになっていますか。

     また、この集積所については雨降りに、今お年寄りの方が多いんです。雨が降ったり雪が降ったり、こんなときに集積所で傘をさして留守番をしている方をよく見かけます。これは町の強制ではないと思います。私の団地ではやっておりませんが、ほとんどのところが、こんな大変な天気の中、立ち会っているのです。こういったところに、やはり屋根が必要。今までも、農業倉庫とかいろんなところを利用してやっていっても、もしその農業倉庫を壊したら、今度露天で、外でまたやっている、そんなところも見ます。この整備よろしくお願いしたいと思います。

     また、町長は、上勝町で真剣に質問していました。揖斐川町もリサイクル率80%を目指すものと思いますが、中心となる人材が何年も真剣に取り組まなくてはなりません。ただ訴えただけでは、住民全部を巻き込んだ取組にはならないのではないでしょうか。町長にお伺いいたします。


    町 長 (1回目)

     ゴミの減量、リサイクルについてでございます。

     議員お話の、徳島県の上勝町、四国の中央部に位置し、森林面積が88%を占める町ということで、こういったことは揖斐川町とよく似ておるんですが、住民の方の住居エリアというのはほぼ1か所に集中し、当町のように集落が点在をしておりません。そうした地理的条件の上勝町では、皆さんも視察でお邪魔されておりますのでご存知のとおり、生ゴミの収集は全く町として行っておりません。生ゴミは、各家庭で生ゴミ処理機、あるいはコンポストで処理する、あるいは自分の土地に埋めるなどして処理すると、そういった方法で生ゴミを処理されている町であります。

     と申しますか、そもそも論として、上勝町にはゴミ収集車なるものが全くございません。そのため、生ゴミはもちろん、自分の家で出ました缶、瓶、紙などその他のゴミも、住民の方が各自で町に一つある、唯一あるゴミステーションに持ち込んで、そこで自分で45分類に分類して捨てていただいておるという町でございます。それはもう皆さん視察でご案内のとおりでございます。

     高齢者など自分でゴミステーションに持っていけない方に限って、町が取りに来てくれるということになっております。またその際も粗大ゴミは有料というようなこととなっておるそうでございます。

     そうした上勝町に比べて、揖斐川町では電動式の生ゴミ処理機、コンポスト容器の普及が進んでいない、さらに普及すべきだというご意見でございます。

     先ほど申しましたように上勝町では生ゴミを収集しておりませんので、このため各家庭では、必然的にそれぞれのお家で生ゴミの処理を自己責任で行わなければなりませんので、必然的に生ゴミ処理機とかコンポストを買わざるを得ないということで、そういう意味では普及率が高いのもさもありなんということでございます。

     一方で、揖斐川町をはじめとする多くの市町村は、生ゴミの収集を自治体が行っておりますので、多くの住民がそちらをご利用になられますので、勢い電動式の生ゴミ機とかコンポストを購入する必要性というものが少ないということで、上勝町に比べて、導入をしている家庭が少ないというのはそのとおりだと思っております。

     もちろん、ゴミの減量化ということに対しての方策として、電動式生ゴミ機あるいはコンポストでの処理というものも大変重要でありまして、そういった形で処理をしていただける方に対しては、町ではご案内のとおり電動式生ゴミ機、コンポストの購入補助を行っており、上限5万円、購入金額の2分の1以内の補助を行っております。こうした補助は近隣市町村でもあるわけでありますけども、例えば池田町では上限2万円、購入金額の3分の1、大野町はこういった補助制度はございません。

     こういった状況の中で、揖斐川町は他町村に比べ手厚い補助がなされております。さらに3年度からは、前回の補助金交付から5年を経過した場合には、再購入でも補助金の申請が可能とする補助要件の拡大、緩和をさせていただいておるところでございます。

     合併以降、349件、656万2,000円の補助金を交付させていただいており、住民の皆さんにご利用いただいているとともに、これまで広報やホームページ等で制度周知をしてまいりまして、今年度も広報いびがわ5月号、10月号に補助概要を掲載させていただいておるところでございます。

     このように他町村に比べても十分とは言えないかもしれませんが、他町村に比べて充実した補助制度が設けられておりますし、相応の周知もさせていただいておりますので、決して普及が進んでいないということではないと思いますが、それはさらに普及をするということは当然であろうと思っております。

     また資源ゴミにつきまして、缶、瓶、ペットボトル、プラスチック容器、紙容器など皆さんのご協力によりまして分別させていただいておりますが、先ほど収集した資源ゴミの引取価格についてのお話がございました。上勝町ではアルミの場合、1キロあたり150円とのことでございますが、揖斐川町は現在170円50銭でございます。

     また集積所の整備についてでございますが、集積所の整備につきましては、場所の選定から管理運営、ゴミ当番が立つとか立たないとかそういった管理運営についても各地区で行っていただいております。

     毎年リサイクル売却代金を原資として、減量化推進報奨金を各地区に交付させていただいております。こうした中で集積所の整備、各地域の実情に合わせてご活用をいただければ幸いでございます。

     環境問題が深刻化する中で、揖斐川町としても、ゴミの減量化やリサイクルへの取組は重要で考えておりまして、令和4年度には揖斐川町の一般廃棄物のリサイクル率、皆さんのご理解とご協力により、非常に厳しいゴミ収集を行っている上勝町並みとは言えませんが、上勝町は80%でございましたが、上勝町と同様の計算方法でいきますと、揖斐川町は約64%となっております。

     今後もリサイクル率の向上を目指し、一人一人が自ら取り組んでいただける、こういったことの中でフードロスを減らす、あるいは繰り返し使える製品をお使いいただく、リサイクル製品を積極的にお使いいただくなど、住民の皆さんお一人お一人に対して必要な情報提供を行っていき、更なるゴミの減量化、リサイクルに努めてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。


    小倉昌弘 議員 (2回目)

     まず集積所などですが、地域の皆さんにと言いますが、地域の皆さんも自分たちで小屋を作ってとか、そこまではなかなかできないのではないでしょうか。

     私の団地では、たまたまよそで余ったカーポートというか屋根があったもんで、自分たちでそれを設置してやっております。しかし、未だにいろんなところを通ると、道路沿い、すぐ道路の横にやっている、雨が降るのに傘をさしてやっている、こんなことを本当にいつまでもほかっておいたら駄目だと私は強く思います。

     そして、揖斐川町は生ゴミ収集車が回っている。そして、上勝町では収集車がない。だから進んでいるみたいな言い方ですが、今すぐに揖斐川町、なら収集車を止めてみんなでやりましょうと言ったってできるもんではありません。上勝町でも、1年や2年で私はそれができたと思いません。やはり真剣に何年も取り組んで、苦労して、今の状態になったのだと思います。

     生ゴミの処理ですが、これ私ごとであれですが、私の家では、コンポストではなく野菜くずや、果物の皮、貝殻そういったものは畑に埋めたり、すぐ乾くものは野菜のすぐ横に撒いたりして処理しています。

     そして、今年はたまたまですが、堆肥にするために木のくずとうさぎの砂、砂と言っても臭い取りのおが粉を固めたようなものですが、うさぎのふん、こういったものを畑のすみに積んでおきました。先日畑に広げようとしたら、中から親指くらいある、多分カブトムシの幼虫とみられるものが30匹くらい出てきました。関係ないだろうと言われるかと思いますが、私も楽しみです。

     そして、こういった取組が、もし子供たちがこんな体験ができれば、生ゴミいろんなゴミを積んでいたら、カブトムシが何十匹もいた。そんなことを子供たちが体験できたらいいのではないかなと感じました。

     また生ゴミではないですが、先日の新聞記事ですが、輪之内町では、容器包装以外のプラスチックゴミを、ペレットを作るための原料にする取組が紹介されていました。

     地域で出たゴミは地域でリサイクルする流れ、これを作っていきたいと出ていました。

     町長もいろいろゴミの減量を進めていると言いますが、やはり広報いびがわに出した、音声告知放送でやっている、これだけで本当にできると思いますか。やはり、もっと住民全部が一緒になって取り組むような運動にしていかないと、これは進まないと思いますが、もう一度お伺いします。


    町 長 (2回目)

     議員ご指摘の集積所のあり方、あるいはそのゴミ当番のあり方についてはですね、これは集積所の設置については、各地域、しかるべき土地があるとかそういったこともあって、屋根付きのしっかりしたものをお使いのところもあれば、露天でそのまま収集を行っておられる地区もございます。

     こういったものは先ほど申しましたように、地域でのそういったスペースがあるかとか、そういったことにもよりますので、地域の中でより良い場所で集積所を設置していただくということになろうかと思いますし、ゴミ当番の負担云々というお話がございましたが、私どもの地域ではゴミ当番というものはなくて、ゴミの担当がカゴを出すとかカゴを片付けるとかそういったような業務はやっていただいておりますけども、収集時間の1時間、30分立って云々というのは各地区によってはおやりになっている地区もあるかと思いますけども、この辺は各地区のご判断によるところが多いので、各地区におかれましても地域の皆さんのご負担にならないように地域の皆さんのご理解がいただけるような形で、ゴミ当番のあり方というものもご検討いただければありがたいかなと思っております。

     また、住民の方にそういったこの意識を持っていただくということについて、なかなか住民の皆さんお一人お一人にこういったリサイクルとかリユースとか、こういったことを理解し実行いただくということは、これはあらゆる部門でですね、なかなか難しいところであります。交通安全気をつけてくださいと言ってもなかなかお守りいただけないところもありますし、オレオレ詐欺・電話詐欺気をつけてくださいと言ってもなかなかそこら辺の周知ができないということで、本当に皆さんの住民お一人お一人の心に訴えるということについて、なかなか難しいところがあるわけでありますけれども、そうした中で私どもとしてもですね、今のゴミの電動処理機についてはしっかりとした補助をさせていただいておりますし、少し外れるかもしれませんけれども、町としてもこういったリサイクル・リユースが重要であるということで、ご案内のようにメルカリというような制度を使ってですね、町が率先して、このリユース・リサイクルについて取り組んでいるという姿勢を示して、町民の皆さんにもこういった意識の啓発を図るというようなことを、以前メルカリの事業をご説明したときにご報告申し上げたわけでありますけれども、そういった形の中で、なかなか人間お一人お一人の心に訴えるということは難しいところでありますけども、そうした中にあっても、一生懸命さまざまな取組の中で住民お一人お一人にこういった理念の周知といいますか、ご理解、それから実行についてお願いをしていくということに尽きると思っております。

     上勝町の仕組みは、もう正直申し上げまして、揖斐川町ではちょっと無理だなというようなところがたくさんありましたが、しかしそうした中で、上勝町で一番私が感心したのは、どういうやり方かは別として、町民お一人お一人がこういったことに理解を示して、高いけど電動処理機を買っておられるとか、面倒くさいけれどもわざわざ自分で、1か所しかない集積所に自分でゴミを運んでみえて、そこで45分類もあるゴミを一つ一つ分けて捨てていかれるという住民の皆さんの意識の高さと、これは非常に学ぶべきところがあるということで、私も一生懸命その点をご担当の方にお伺いをしておったわけであります。

     なかなかご担当の方もそういった住民の方に1か所にあるゴミステーションに自分から捨てに来てくださいと、あるいは生ゴミは収集しませんから各自で処理してくださいということをご理解いただくということについては非常に苦労があって、長い年数かかったというようなことを言っておられましたが、まさしくそうであろうと思います。住民の方お一人お一人に訴えていくということについては非常に難しいわけでございますけれども、しっかりと地道にですね皆さんに訴えていきたいと思っておりますのでよろしくお願いを申し上げます。


    小倉昌弘 議員 (3回目)

     確かに全部が今すぐやれって言っても難しいと思います。徐々にやるにしても、それなりに長年かけてやっていかないと、このままでは全く進まない、私はそう思います。

     そして、もしよければ、先ほどのカブトムシの話を含めて、通告には出してないんですけれども、教育長にちょっとお伺いしたいなと思うんですが、学校でも花壇があり、花だけでなく野菜も作っているのを見ます。

     子供たちが家庭でできた堆肥を持ち寄って、花などを作る、こういうことはできませんか。子供たちにより事情があると思いますので、強制はできませんが、自分たちで作った花が咲いたという楽しみもあるのではないでしょうか。

     私は、こういったことで、例えば子供たちがそういう生ゴミを作ることにも、生ゴミ処理にも参加する、そして、自分たちの喜び、上勝町ではお金がいくら入るか、そしたら生ゴミを作ったらきれいな花が咲く、学校でやったらどうですか。

     そういったことで、私は先ほど輪之内のほうの話で、地域で出たゴミは地域でリサイクルする流れ、これはやはり自分たちが身近なものとして考えて、そしてやっていかなくては全く進まないと思います。そのための努力。

     以前の町長は、分かりにくいものはみんな生ゴミにすればいい、そんなことをはっきり言っていたんですよ。これでは全く進まないと思いますので、ぜひ真剣に取り組んでいかなくてはならないと思いますので、町長と教育長にできたらお願いしたいと思います。


    教育長

     それでは私のほうから、質問通告になかったということで、各学校の取組については、ちょっと今お答えすることはなかなか難しいかなというふうに思います。

     各学校において、やはりリサイクル活動とかゴミの減量っていうのは大変大切なことだということで、各学校が行っているというのは確かだと思います。例えば、リサイクルの分別収集、PTAと学校と一緒になって、年に1回とか2回やっているとかいろんなことを行っております。

     どのような取組、今の堆肥の関係はちょっと調べないと分かりませんけれども、そのようなことを行っています。先ほど小倉議員が言われたような堆肥をどうするとかって、これって簡単なことではなくて、やはり家庭とか地域の協力が必要だと思いますので、そこら辺が本当にできるのかどうかはちょっと検討しなければならないと思いますけれども、ただ、そういうゴミの減量、リサイクル活動っていうのは大変重要なことだということは各学校も認識して、授業とかいろんなことでやっておりますので、今後ともそういうことには指導をしていきたいっていうようなことを思いますのでよろしくお願いします。


    町 長 (3回目)

     小さい頃からそういったリサイクルを実践していくとか、あるいはそういった教育を施していくということは重要なことであります。現在でも小学校、中学校においてもリサイクル教室というものは相応になされておると思いますけども、それを一層推進していくということについては大事なことだろうと思っております。後ほど國枝議員から伝統芸能の保存・伝承についてご質問がありまして、その中で各地域、あるいは学校で小さい頃から伝統芸能・踊りを教えているというようなことがございました。

     このようにいろいろなことについて、地域の課題について、子供の頃から学校等で、あるいはご家庭で子供さんに教えていくということは、あらゆる場面、部門において必要だと思っておりますので、今後ともリサイクルをはじめいろんなものについて、学校やらご家庭でそういったことを子供さんにご指導いただけるようなことについては、今後一層取り組んでまいりたいと考えておりますのでどうぞよろしくお願いを申し上げます。


    宇佐美直道 議員 (冠山峠道路開通後の観光客受入れ体制について)

    宇佐美直道 議員 (1回目)

     冠山峠道路は去る11月19日に開通し、以後国道417号北山街道を中心に、県外ナンバーを含む多くの車両を見かけるようになり、いよいよその効果が発揮される時期が来たと感じられます。

     私は、令和3年12月議会の一般質問を含め、幾度も本道路開通後に向けての鶴見地区など、徳山ダム周辺の観光施設の充実、道の駅藤橋の見直し、谷汲横蔵地域の活性化などの必要性を訴えてきました。

     幾度もと申しましたが、さかのぼれば、平成26年6月議会、9年ちょっと前ですが、当時の宗宮町長に対して、冠山峠道路完成後は、当町は通過点になってしまう懸念があり、当時からその受け入れの準備をするように訴えました。

     また、5年前の平成30年6月議会では、当時の富田町長に対し、交通インフラが東海環状自動車道とか冠山がそろそろできますよと、順次整備されてきつつあるにもかかわらず、町内を見渡すと、観光施設の充実や新たな観光資源の開発、土産物などのレベルのアップですね、そういったことの観光客の受け皿づくりが非常に遅れておるということで、こちらの充実を図るように訴えてまいりました。

     しかしながら現状を見ますと、スポット的な行事は増えてきましたが、常設的な事業はほとんど進んでおらず、本道路開通後に、こちらの岐阜県側から福井県池田町を見てこられた人からは、向こうは池田町のほうへ行くと、観光客の受け入れ態勢ができている。池田町へ行けば蕎麦屋さんが3軒、あと普通の食堂でも蕎麦が食べられるところがある。蕎麦だけの話じゃないんですけど、お土産物屋さんもあるし、新しい施設も今造りつつある。それに対して揖斐川町側は、帰ってくると目ぼしいものが見当たらないという感想が聞かれます。

     つきましては改めて伺いますが、一つ、徳山湖の水面の活用は、これまでも夏場にEボート体験や水陸両用バスの運行などがありましたが、今後、常設的な事業は何か検討されておりませんか。

     また、徳山会館、今までは冬場は閉鎖されておりました。今後道路は冬場でも通れるようになるんですけど、あそこは通年営業になりますでしょうか。

     二つ目。そこから少し下った藤橋城周辺において、出展者の募集をこの11月の広報でようやく始めた飲食物販施設鶴見亭、11月に道路が開通するときにようやく、空き店舗があるから募集しますということを広報でやっておられます。この鶴見亭と、あとはその山沿いにございます老朽化した合掌造りのような建物が建っております藤橋歴史民俗資料館、これなどはどのように運営していくお考えですか。

     これらのほかに、この地域での観光客受け入れ体制について、ほかに何か考えておられますでしょうか。特にハード面での新設は何か検討されておりませんか。

     三つ目。当面は道の駅ふじはしが、揖斐川町側の飲食・物販の中心になると思われますが、設備面で、施設といいますかね、現状では十分とお考えでしょうか。開通して間もなくでございますので、非常に車ごった返しておりますんですけど、その辺りこれで十分とお考えでしょうか。

     四つ目。冠山峠道路を揖斐郡の北の玄関口とすると、南の玄関口にあたるのは東海環状自動車道の大野神戸インターチェンジおよび来年度完成予定の糸貫インターチェンジではないかと思います。

     しかしながら、現状では大野神戸インターチェンジを下りて、県道岐阜関ヶ原線に出たところには揖斐川町の観光案内、個人的なものを含め何も出てない。せっかく高速道路を利用してこの地域に来られた観光客に対して、揖斐川町は観光地のアピールができてない状態です。この大野神戸インターチェンジでは、スペース的に新たに看板の設置は難しいかもしれませんが、少なくとも来年度完成予定の糸貫インターチェンジでは、インターから下りて国道157号に交わる辺りに、直近の観光地である谷汲地域を示した観光看板の設置を町のほうで検討してはいかがどうかと思いますが、いかがでしょうか。

     以上4点お願いいたします。


    町 長 (1回目)

     それでは、ただいま4点ほど宇佐美議員からご質問をいただきましたので、お答えをさせていただきます。

     初めに1点目、徳山湖の水面の活用についてでございます。

     この湖面活用については度々議論もなされておるわけでございますが、そうしたときにもご説明申し上げているかもしれませんが、ご案内のように平成19年に策定されました揖斐川水源地ビジョンに基づきまして、湖面の適切な利用促進を目的とした湖面利用計画が定められており、利用目的により使用できる船舶の種類や航行可能な水域の制限、安全管理についてのさまざまな規定がなされておるところでございます。

     例えば、レクリエーション利用では、カヌーや手こぎボートの人力船に限られ、利用水域は徳山会館から奥のシッ谷付近まで、遊覧船利用では、利用水域が塚地域本川、西谷、白谷となっており、運営主体も揖斐川町または揖斐川町の委託業者に限るといった規定がなされております。また教育学習利用では、カヌー教室や自然観察会は、遊覧船と同様の水域での利用となっておりますし、ダムの水質に配慮した4サイクルエンジンの船舶やカヌーでの利用に限られ、水上バイクは利用できないといったような規定もございます。いずれの場合でも、湖面までの進入路に設置されているゲートの管理やら利用者の安全が確保できるような、監視体制での整備が必要ということでございます。

     こういった揖斐川町では制限がある中で、今年度はご案内のようにレクリエーション利用に該当する活動として、SUP(スタンドアップパドルボード)体験事業を実施させていただいたところでございます。

     8月に新たに試験的に実施しましたところ、想定を上回る方の参加申し込みがあり、次回の開催を希望される方も多く、来年度は複数回の開催を予定いたしており、町内外を問わず多くの方が徳山湖の自然に触れられる活動となるよう、今後も継続、また拡大を検討していく方向で検討をいたしております。

     また、観光客を対象とした恒常的な事業につきましては、緊急時の連絡手段や救助体制、利用者の安全を十分に考慮した活動とする必要があるため、徳山ダムを管理いたしております水資源機構と協議しながら現実的・集客可能な事業についてさらに検討してまいりたいと考えております。

     また、ご指摘の徳山会館につきましては、実は会館で使用している水は谷水、表流水を利用しておりまして、冬場はこの地域、凍結により水の確保が困難でございますから、例年どおり冬季は休館をする予定でございます。今後、水の確保といいますか水源地の確保について検討していく所存でございます。

     次に2点目の藤橋城周辺をはじめとした観光客受け入れ体制についてでございます。

     この鶴見亭への出店につきましては、11月に初めて出店募集したわけではなく、これまでも定期的に出店募集はしてまいったわけでございまして、これまでにも何件かの問い合わせもありましたが、なかなか出店には至っていないというところでございます。そうした中でも、ご指摘のように11月の広報にも再度出店募集を掲載させていただいたところでございます。今後も継続的に空き店舗解消に向けてPRを行っていく所存でございます。

     また、ご指摘の藤橋歴史民俗資料館につきましては、大変老朽化が進んでおりますが、1棟当たりのかやぶきの屋根のふき替えに数千万円かかるということでございまして、5棟ございますので5棟全部の屋根をふき替えると億単位の改修費用が必要となるということでございます。

     町指定の文化財でもあり、屋根のふき替え工法やらふき替えをする棟数も検討しながら、今後の運用について教育部門と検討をしていきたいと思っております。また雪囲いをさせていただく関係から、12月、冬季は休館となりますが、降雪の状況を見ながら雪囲いの撤去が可能であれば4月を待たずに藤橋城同様に臨時営業を行う予定としております。

     なお、藤橋城につきましては、例年12月から3月までは冬季休館としておりましたが、今年度は開通というようなこともあって、試験的に土日祝日の臨時営業を行い、今後利用状況を見ながら、来年度以降の本格的な営業について検討してまいりたいと考えております。

     次にハード面の新設については、近くでキャンプベースなどの事業をやっておられる民間業者の方もおられますので、そういった方々とともに検討を行っているところでございます。

     また鶴見亭をはじめとする既存の施設については、当然に来訪者の方の利便性や利用促進を図るような改修というものは、今後検討してまいる所存でございます。

     それから三つ目の道の駅星のふる里ふじはし、これが設備的には現状で十分かというお尋ねでございますが、当然に十分だというふうには思ってはおりません。

     この道の駅は、合併前の平成元年から14年にかけて段階的に整備された施設でございますが、その後、大きな改修というものはなされておりませんので、かなり老朽化が進んでいるところでもございます。そのような中で、受け入れ体制を整えるべく、道の駅ふじはし一帯の施設について、限られた財源ではございますが、いび川温泉の空調の設備改修などをさせていただいたところでございまして、こうした必要な設備の整備も進めながら、また4年度から民間の指定管理業者に移行して、業者共々効率的なより良い施設の整備、施設管理を行っていきたいと考えております。

     こうした中で町としては、既存の施設を最大限に有効活用し、地域の活性化につなげていくことが重要であると考えておりますので、施設の指定管理者と連携しながら、さまざまな取組をさせていただいておるところでございます。

     冠山峠道路開通後の11月25、26日には、指定管理者の自主事業として福井県の鯖江・越前とコラボした物産展が開催されたことはご案内のとおりであり、大変ご盛況をいただきました。

     ちなみに、開通後1週間の道の駅の入込客数と売り上げの前年対比では、入込客数は282%、売上は303%と入込客売り上げともに約3倍に伸びております。

     このような取組は、道の駅ふじはしのみならず、11月23日には道の駅さかうちで福井県越前市とコラボした海産物マーケットが指定管理者の実施事業として行われまして、こちらのほうも大盛況であったと伺っております。

     また、国道417号冠山峠道路が開通しまして、以前よりオートバイの方のご利用、通行も多かったわけでございますけれども、こうした新たなターゲットとしてオートバイのライダーの皆さんが立ち寄りやすい空間を提供し、そうした方々による購買等の経済効果につながるような取組ができないか、指定管理者と現在協議をさせていただいておるところでございます。

     今後もハード面のみならず、町内の観光施設をはじめ観光スポットの魅力が高まるような取組を推進し、経済効果につなげてまいりたいと考えております。

     次に、東海環状糸貫インターチェンジでの観光看板の設置でございます。

     ネットとかナビとかこういったものが発達している現状の中で、そういった案内看板というものの効果というものはネット以前の時代とはずいぶん様変わりをしていると思いますけども、そうした中にあって、看板設置の効果、それから設置費、それからその後の維持管理費、設置場所、こういったものも含めて今後検討をさせていただきたいと思っておりますので、併せてどうぞよろしくお願いを申し上げます。


    宇佐美直道 議員 (2回目)

     徳山湖の湖水面の活用などにつきましては前回も質問させていただきまして、やっぱり水資源さんが基本的には管理されておるというようなことで、なかなか規制があるということなんですけど、その辺り、そこに限らず徳山会館とか、いろいろ事情があってあれはできないこれはできない。徳山会館、冬は水道が凍るからできない。ですから、そういうことはやっぱり想定されることですので、それを理由にやらないということでなく、せっかく開通してこれだけのお客さん来るんですから、どんどんこういったのは進めていかないと。水資源さんにもそういう規制があってそれ以上に交渉できないのか、そういったことをやっぱり。

     本来ですと、あれができないこれできない、だから何もやってないよと。それだと、本当に町の、揖斐川町はやっぱりいろんな産業というのはほとんどが山林ですので、90%以上が山林ということで、いろんな産業が育たないところでございます。やっぱり生き残っていくのには重要なのはやっぱり観光しかね、僕の個人的な考えでは、観光産業ぐらいしかやっぱり活路を見出せないんじゃないかと、そのように思っております。ぜひ町の長期的な展望に立って観光にもっと本腰を入れていただくようにお願いしたいと思っております。

     あと藤橋城周辺につきましても、ハード面とかは特におっしゃっておられなかったんですけど、現在藤橋城の対岸には東杉原地区ですか、あの辺りももうなんかちょっと基盤的には公園に昔はなりかけたかと思うんですが、ああいったところは立派な公園にできないかとか、それと鶴見側には広大な広いサッカー場が、いつも年がら年中ほったらかしで、きちんと芝刈りはしてあるんですけど、ほとんど夏休みに少年たちが使うだけなんですよね。そういったのも、何らか遊ばせておくのは勿体ないというようなことでそういったことも考えていただけないかなというように思っております。

     あと、これ高速道路から糸貫インター下りたところにつきましては、確かにネット時代で、もうみんなナビで来るんだから看板なんて必要ないよというようなことを言われますけど、だったら、もう看板って存在してないのかというとそうではないです。どこ行ってもやっぱり、これ揖斐川町がやらなかったらほかのところ、どこかは出しますからね。だからそういったことも、後ろ向きに考えないで前向きに考えて対応していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


    町 長 (2回目)

     ただいまいろいろなご指摘をいただきました。

     当然にご指摘の点は、もうかねてから課題として、前の町長も先代の町長も認識しておられて、これまで対応をされてきたと理解をしておりますけども、厳しい財政状況の中で、あそこの整備をしたら、これを更新したらという話でございますけども、厳しい財政状況の中で、言うは易し行うは難しでございますので、皆さんのいいお知恵も拝借しながら利用を進めてまいりたいと思っております。

     ご指摘のように、平成26年頃からこういったことについてのご指摘をいただいておるということでございますが、それから20年以上経って、今なかなか整備が進められていないという現状の中で、そこを私のほうで一手に引き受けてこれからやるということでございますので、なかなか十分なことができないということはご理解をいただきたいと思っております。

     徳山会館の水の件につきましても、これは当然に水源地が会館から500メートルほど離れているところから取水をし、500メートルを配管で持ってきておるというようなことでございます。そのぐらいあの周辺はですね、水の確保に難しいということで、以前よりその水源の確保、管路の管理ということについては検討をなされてきましたが、なかなか適切な水源が見当たらないということで今日に至っておるということで、開通したから気がついたら水が出ないというようなことでは決してございませんので、よろしくご理解のほどお願いいたしたいと思っております。

     また、その芝生広場が使われていないということでございますけども、これは学習館のほうにお泊りになられた子供さん方が、屋外活動としてご利用いただいておりますので、全く使われていないということではございませんし、また、湖面利用につきましても、先ほど来いろいろな水資源機構さんとの中での制約があるということでございました。

     宇佐美議員あそこは観光施設として重視をしておられますけども、基本的にはあそこは下流域への皆さんの利水・治水の水源でございますので、そういった水源の適切な管理とか水質の適切な管理というものが大前提でございますので、そうした規制の中で使わせていただく中で、例えば先ほどの2サイクルのものは使ってはいけないとか、水質汚濁になるとか、あるいは外来のブラックバスというようなものが持ち込まれてはいけないとか、いろいろな制約・規制がある中でいろいろ考えさせていただいておるということでございますので、その点もご理解を賜りたいと思っております。

     また看板については、ネット時代だからいらないということは言っておりませんので、ネット時代になって、看板のありようというものもおそらく変化をしておりますので、ネット時代に応じた表示内容の看板というものを検討していかなければならない、この先30キロという程度の看板でいいのかというようなことでございますので、そこら辺は今の時代に合った表現の看板というものの設置の有無について、検討させていただくということでございますので、よろしくお願いを申し上げます。

     また宇佐美議員からもご質問だけではなしに、そういったいろいろ具体的ないいご提案をご教示いただければ、なおありがたいなと思っておりますので、よろしく今後ともお願いを申し上げます。


    宇佐美直道 議員 (3回目)

     町長さんのお答えで私がいろいろ申し上げるんですけど、やはり議員としての立場と町長さんとしての立場が違いますので、議員としては言うは易しというようなお話でございましたけど、こういった町のいろんな施設の充実とかそういったことに対して我々が言いますと、簡単に言うけど予算とか考えたらできないよというようなことだと思うんですけど、ただ僕が先ほども申し上げましたように、やっぱり町長さんの考え方次第で、僕は観光産業というのはやっぱり一番重視していくべきものじゃないかと思っておりますので、町長さんが、そんなことはないよと、揖斐川町はそういう町じゃないんだよというようなことをお考えでしたらそういうことで結構でございますけど、やっぱりこれが一番大事だと思えば、もっと重点的に、私が言うようなことを、力を入れて思い切って予算を投入していただくというようなことが必要じゃないかと思います。いや観光産業はまだまだそこまでのもんじゃないよというようなことであれば、そういったことで結構かと思いますけど。

     あと、徳山ダムの利用につきましても、徳山ダムは利水・治水の水源として大切なダムというようなことをおっしゃっておられたんですけど、現状徳山ダムにつきましても、導水路の件でもお話しましたけど、現状、利水というのはほとんどなされてないわけです。発電でね、当初40万キロワット時間当たり発電するというような揚水式のダムを造る予定で、片方もう今は常時使っているのは、2万4,000ですか、2万5,000キロワット程度しか使ってない。あとは利水としては今のところ何も導水路がないんで、導水路も特に必要でもないのを導水路でなんか使わないかんということで、無理やりああいった導水路というのは話が出てきたわけでございますもので、ほとんどが治水だけに使われておるというようなことで、非常にあれだけのたくさん、浜名湖の2倍の容量を含めているダムを遊ばせておくのは、非常にもったいないということで申し上げておるわけでございます。そのようなことで、町長のご見解をお願いいたします。


    町 長 (3回目)

     言うは易し行うは難しについてちょっとこだわっておられますけども、これは別に議員さんのことだけを言っているわけではないし、私どもが行政内部でいろいろなアイディアを出したときに、例えば藤橋城の向かい側のところは、昔、世界旅行村としてありましたが、あれを再整備してはどうかとか、道の駅だいぶ古いので建て直しはどうかとか、せめて色を塗り直しはどうかとか、いろいろなアイディアは役場の中の職員同士の議論の中でも出てくるわけですけれども、これも言うは易しであります。ただ財政的に付いてこないので、その中で取捨選択をしてどれがいいのかなということで、本当に皆さん方から見ると歯がゆいかもしれませんけど、少しずつ整備をさせていただいておるということでありますので、そういうことで、なかなか職員も議員の皆さんもいろいろな思いはあると思うんですね、こうしたらいいああしたらいい、ただなかなかそれが財政とか後年度負担を考えたときに、おいそれとそれが全部できないのでそこにお互い歯がゆい思いをしているということでありますし、なかなか事業が進まないというふうに思われるということがありますので、その点はご理解をいただきたいということを申し上げたわけでございます。

     それから徳山ダム、先ほど申されました利水は云々とか治水は云々とかいうそれは宇佐美議員の個人的な見解であって、私どもとしてはあのダムは下流域の治水・利水のための重要な水源であると考えておりますので、そこの水源、それから水質の保全というものは、ダムを抱えております揖斐川町の大変重要な責務だと思っておりますので、そういったものをしっかりと担保しながら湖面利用がどのようにできるかということについて、水資源さんと協議させていただきながら、そういった中でeボードだとか、それから今のSUPだとか、あるいは以前は水陸両用車を導入したとか、そういったさまざまな制約の中で利用させていただいておるということでございますので、今後もそういった活用について検討させていただくということでございますし、看板もネットだからいらないということではなしに、先ほど言いましたが、しっかりと今、いろいろな情報はネットやらナビで得られる中で、そうした中で、そういったものにはないような、アピールするような看板というものがどのようにしてあるべきかというようなことも考えながら、単に北10キロというような案内看板ではナビ見ているからわかっているよって話なんで、そこら辺で何かナビとかSNSでは表現できないような内容の表示ができれば、それは訴える効果があるのではないのかなと。そういった看板というのはどうあるべきかということもやはり考えていかなければ、ただ谷汲山35キロというような看板を、建設費を作って、そして維持管理料を払って設置していくということが、この財政厳しい中で是か非かということになりますので、そこら辺は有効にですね皆さんに訴えできるような看板というものがどうあるべきかというのは、糸貫インターに作る看板のみならず、私どもがいろいろなところに観光看板・案内看板を設置させていただいておりますけれども、そういう中でできるだけ見てですね皆さんが参考になったと、SNSにはこんなこと書いてなかったというような看板をどうあるべきかということは広く考えさせていただいて、糸貫インターだけではなしに、いろんなところにある看板、あれはこれからも作っていく可能性もありますので、看板は考えていかなければならないと思っておるところでございますので、よろしくお願いします。


    大西惠子 議員 (養老鉄道について、地域づくりについて)

    大西惠子 議員 (1回目)

     2点について質問をさせていただきます。

     1点目、養老鉄道乗車券の無料配布についてお尋ねをいたします。

     養老鉄道は、通勤、通学、買い物、観光など沿線住民の日常生活や地域の経済活動を支え、大動脈として大きな役割を果たしており、揖斐川町のみならず大垣市など沿線市町にとって欠くことのできない鉄道であり、生命線でもあります。

     名鉄揖斐線が平成13年に本揖斐・黒野間が廃止となり、平成17年には黒野・忠節間も廃止になりましたが、これを契機に揖斐川町の人口減少に拍車がかかったことはご存知の通りでございます。こうした過去の苦い経験をくり返さないよう、なんとしても養老鉄道を存続しなければならならないと思います。

     このため、これまで養老鉄道存続のために、沿線市町ではさまざまな取組がなされてきました。

     揖斐川町でも、これまで揖斐駅前に無料駐車場や自転車置き場の整備、池田町と連携したレンタサイクル「養鉄トレクル」などの取組をはじめ、地元のNPO法人いびわんすとが町から指定管理を受け、駅前の空き店舗を利用したワンストはぎながを運営し、鉄道利用者の皆さんに観光案内をはじめ、さまざまなサービスを提供しております。町内外、県外からの利用客も多く、先日は揖斐高校生によるキットパスを用いて色とりどりの電車や紅葉などを描いたり、待合室には座布団を縫っていただいております。揖斐駅無料駐車場では、養老鉄道存続、駅前活性化、賑わい等を目的として、地元の住民がIBIマルシェを全力で取り組みました。

     現在の利用客の中心は通勤・通学の利用客ですが、現在あるいは過去に通勤・通学に養老鉄道を利用した方以外で、養老鉄道をほとんど利用したことのない町民の方々がおられると思います。通勤・通学以外にも、買い物や観光、その他の目的で多くの町民の皆さんに利用していただくために、養老鉄道にまず乗っていただき、知っていただくことが必要ではないかと思います。

     そのための対策として、町民の皆さんに無料配布をして、1回でも乗っていただき、知っていただく取組をしていただきたいと思います。無料乗車券の配布としていたしましては、池田町が池田温泉の招待券を広報誌につけているように、町報につけるのはいかがでしょうか。

     「乗って残そう養老鉄道」という言葉がありますが、多くの町民の皆さんが実際に利用して、養老鉄道への理解を深めていただき、養老鉄道を守るという機運を盛り上げる一助として、無料乗車券の配布は意味があるものと思いますが、町長にお尋ねをいたします。

     2点目、地域づくり活動のあり方についてお尋ねをいたします。

     揖斐川町の各地域で自主的な地域づくり活動として、さまざまな催しが行われるようになりました。

     その中でも、マルシェやカフェといったものが各地で開催され、大変な賑わいを見せており、大変ありがたいことだと思っておりますが、その一方で、地元から、他地区や町外の業者が多く、地元の店や個人がなかなか出店できない、声もかからないといったことを聞きます。頻繁にマルシェやカフェを開催されるので、地元の同業者の方は客が減り、民業圧迫になっていると切実な声を聞きます。

     地域での取組ですので、町が内容まで関わることはないと思いますが、地域づくりで大事なのは、地域の皆さんが力を合わせて地域の皆さんに喜んでもらえる、そんな地域に貢献することだと思います。先ほどのようなさまざまな意見が出てくることはとても残念です。

     町としては関わることは好ましくないと思いますが、こうした地元の悲痛な声について、町長としてどのように思われますか、お尋ねをいたします。


    町 長 (1回目)

     1点目の養老鉄道乗車券の無料配布についてでございます。

     私ごとで恐縮ですけれども、実は私の家の裏を名鉄揖斐線が走っておりまして、ご指摘のように平成13年に廃線となりまして、それ以降、一気に町が寂しくなったなと身にしみて感じている者の一人でございます。

     そうした中で、養老鉄道が廃線ということになれば、通勤通学をはじめ、町民の皆さんの日常生活に大きな影響をもたらす問題であり、町の衰退につながるのではないかと、私も危惧をしているところでございます。そのためにも、ぜひとも養老鉄道、同じく樽見鉄道は存続をさせていかなければならないと私も考えております。

     そうした中で、車社会の進展により、日々の生活の中で鉄道を利用されない方、利用したことのない方、多数おられるであろうことは、議員ご指摘のとおりであろうと私も思います。私は高校・大学の通学で、合わせて7年間養老鉄道、当時は近鉄でございましたが、この鉄道を利用させていただきまして、鉄道のありがたさをよく承知いたしておりますが、一方で利用されたことのない方にとっては、なかなか鉄道そのもの、それから必要性について身近に感じていただけない部分があるのは致し方のないところもあるのではないのかなと思っております。

     このためにも、ご指摘のとおり、まず一度でも乗っていただき、鉄道自体を知っていただくということも大事なことであろうと思いまして、その一環として、無料乗車券の配布も有効な手立てではあると考えておりますので、今後、養老鉄道、樽見鉄道、両鉄道の事業者とも協議しながら、前向きに鉄道の利用促進策というものを考えてまいりたいと考えております。

     次に2点目の地域づくり活動のあり方についてでございます。

     議員ご指摘のように、地域で行っておっていただけるカフェをはじめとするさまざまな地域活動については、自助・共助といった観点から、私も町長就任以来、補助金制度も活用しながらご支援を申し上げてきたところでございます。

     おかげさまでこうした町からの呼びかけに対し、各地区でご案内のとおり、各種の団体・組織、NPO、有志のグループなどさまざまな方が、マルシェ、カフェ、軽トラ市、フリマ、植樹活動、さらには子供110番の店などさまざまな活動が始まっておるところでございます。加えまして、その拠点といいますか、活動場所、開催場所もですね、従来の公民館などでなく、空き地や駐車場、空き店舗、神社、最近ではお寺など、各地域で工夫され、さまざまな地域で活動を行っていただいておるところでございます。

     活動主体もですね、従来の区長会やら公民館主体ではなく、地元の有志、NPOなど、ボトムアップと申しますか、草の根活動といいますか、まさしく多様性の時代にふさわしいさまざまな自主的な、自発的な地域活動が盛んになってきたこと、本当にありがたいことだと思っております。

     そうした中で、ただいま議員からマルシェ、カフェについて、地元から、地元の店がなかなか出店できない、声もかからない、頻繁にカフェ等が開催されて、店の営業に影響があるとこういったようなことで、運営が閉鎖的、排他的または独善的であり、民業圧迫にもつながっているといったご意見・声が、議員のもとに寄せられているとの御指摘でございます。

     こうした活動は町民の皆さんの自主的自発的な取組活動でございまして、実施方法についても地域の皆さんが考えられ、企画されたものでありますので、町内の地域内の事業者の参加の如何、価格、開催頻度など、内容につきまして町として承知をしているところではございませんが、そうした中で、議員ご指摘のような残念な声が地域から出ているということについては、地域づくりをお願いしている立場の私としまして、大変申し訳なく思うところでございます。

     さまざまな地域づくり活動の中での催し、例えばカフェ等で頻繁にただ安い価格でさまざまな物品・飲食が提供されるようなことがあれば、それは来場者にとっては嬉しいことであり、当然に大勢の人が集まりますが、一方で、このことが地域のお店など関連の事業をしておられる方への迷惑や影響があるのであれば、こうしたことへの配慮もカフェ等の主催者として当然に必要であろうと思っております。またマルシェの出店等についても、地域振興が目的の一番でありますので、そうした意味において、まずは地域の関係の方々を中心として、その上で他地域の方々も加えての活動となればありがたいなと思っております。

     マルシェ、カフェなどに限らず、各地域の各種のこうした催し、企画、運営において、やはり地域の声を反映させていただくことが、この地域活動としては大事なことであろうと考えております。

     地域を盛り上げ、地域の絆を強くしていくはずの活動が、議員ご指摘のような残念な声が出てくることになっては全く逆効果であり、さらにはこうした事例が活発に活動を行っている他地区の地域づくりに水を差すようなことにならないか、悪い影響が出ないか、私は懸念をするところであります。

     地域づくり活動、まだ著についたばかりでございまして、さまざまな問題・課題が出てくるのはある意味避けられませんが、問題は、こうして出てきた課題・問題をいかに地域として、また主催者として解決、改善をしていくか、この適切な対応ができるかどうかが重要であろうと考えております。こうした課題・問題をいかに解決し、活動が地域を巻き込んだ地域の皆さんに支持される活動となっていけるかに今後の活動の成否がかかっていると思っております。

     どうぞ、地域をよくしようとする大きな目的のもとに、地域の皆さんが、そして関係される皆さんが一致団結して地域づくりにご尽力されますよう、切にお願いを申し上げるところでございます。


    大西惠子 議員 (2回目)

     1点目の件ですけれども、養老鉄道全線開通100周年を揖斐駅前で開催させていただきましたとき、来賓の県議より挨拶の中で、大切なライフラインだから守っていかなきゃいけないっていう言葉をいただきました。

     また、先日の新聞記事、再生協議会の件で、養老線活性化交通計画の改定議論がされたとの記事でした。令和5年4月に法改正があり、2027年度頃からスタートする国の補助金を活用し、電動アシスト自転車、また貸し出しやチケットレスシステム導入の実証検査・取組、また増便や小売店との協力を検討していくというような記事が載っておりました。

     本巣市では、樽見鉄道フリー切符を1,600円で購入すると、1,500円の本巣市で使える商品券がついてくるとお聞きしております。

     沿線市町でさまざまな努力をされておりますので、ぜひ揖斐川町でもよろしくお願いいたします。

     2点目につきまして、いろんな声をお聞きしましたが、その中の方で地元の議員さんにも話しました。また代表者、関係者等の方との話し合いもしました。常会でも話しました。やることは全てやった。何を言っても変わらず、誰に話していいのか、どこへ話したらいいのか分からないということをお話しいただきました。

     私も2018年からサロンを始め6年になりますが、開催する際は、近所の喫茶店の定休日に開催をいたしております。当初は補助金をもらって楽でいいなというようなことを言われましたけれども、私は支えなければいけない立場にあると思っておりますので、補助金は一切いただいておりません。ボランティアの協力だけで見守り、集いの場を行っております。

     先日、議会初日に揖斐高生による模擬議会が行われました際、町長から近きのもの喜べば、遠きのもの来ると孔子の言葉を紹介いただきました。住民参加とまちづくりは、一体で盛り上げなければならないと思います。

     また、町長の言葉ばっかりで申し訳ないんですが、町長のリーフレットに、声なき声を声にするとありました。住民の代弁者として小さな声を届ける使命があると思いますので、ぜひとも切実な声が届くことを期待いたしまして、質問を終わります。


    町 長 (2回目)

     鉄道の支援については、先ほど議員からも御指摘があったように、国としても新しい仕組みでの支援策というものを今考えていただいておるようでございますので、こうした国の支援策についても注目しながら、そして活用できるものは活用するということで、鉄道の機構を中心に、今、一生懸命取り組んでおるところでございますし、また町としても、そういった無料乗車券の配布とか駅前整備とか、いろいろ今後一層、町としてできることについては、この鉄道利用者の方の増加ということについて、養老鉄道、樽見鉄道共々、できるだけ存続できるように努めていくということでございます。

     また、先ほどの地域づくりへのいろいろなお声があるということでございましたけども、こういった声が出てくるっていうのは、先ほど申しました、いろいろな活動が緒についた中では初期の段階ではいろいろなご意見が出てくるというのはやむを得ないところがあると思います。

     実は私も、過去にそういったことを経験いたしております。30年以上前にいびがわマラソンの立ち上げに、私参画をさせていただきました。このマラソンというものの目的は、地域の活性化というものが一つの大きな課題でございましたので、そうした中で、地域の活性化の一助ということで、例えば遠方からお越しになるランナーの方の宿泊場所、宿泊の提供とそういった観点から、当時地元の旅館組合さん、今よりも旅館組合とか旅館たくさんありましたので、そういった旅館組合さんにお願いをして、マラソンランナー専用のマラソンパックのような安い値段で泊まらせていただけるようなご協力をお願いしたいということでお願いをし、旅館組合のほうも快くお受けいただいて結果、たくさんのランナーの方がこの地元の旅館等でお泊りにいただいて、大変地元の旅館の皆さんから喜ばれまして、来年も来るからねということで言っていただいたので部屋も来年に向け直したとか、これも直したというようなことを喜んで言っておられた記憶がございます。

     ところが、何年か経ちまして、このマラソン事務局のほうがランナーに喜んでいただきたいと、おもてなしサービスの一環だろうと思いますけども、確かお一人1,000円で朝のおにぎり、コーヒーそれから毛布つきで健康広場で泊まらせるというような宿泊場所の提供を事務局のほうで始めました。このために、当然に地元で従来泊まっていたランナーの方がそちらのほうに移られましたので、結局地元でそれまでたくさんの宿泊があったのが激減をしたというようなことで、大変当時旅館組合の皆さんが怒っておられたというようなことを、後日組合の方からお伺いしたわけでございます。

     こうしたように、利用者、参加者の方に喜んでもらおうとその一心で、やはり民間の事業者の方とか、周囲への影響というものを配慮が欠けるケースというのは多々あるわけでございます。こうした反省から私は、例えば今の2年前にやらせていただいて移動販売におきましても、地元の業者さんとの調整の中で、販売地域やら販売場所を決定させていただいておるわけでありますし、先ほど開設をいたしましたいびがわ診療所においても、地元の医師会との調整の中で、民業圧迫にならないよう午後の診察は極力行わない方針で、開業医の方が休診となる木曜日の午後とかそういったところだけはお許しをいただいて午後診をやらせていただいているというようなことで、地元の医師会との調整の中で、今のいびがわ診療所の診察曜日を決定しているということであります。

     そうした中、たぶん皆さんはご存知ないと思いますが、実はこうした大西議員ご指摘のような点について、早くから配慮して活動しておられる地域がございます。立木議員ここにおられますけども、1年半ぐらい前ですか、清水地区で初めてマルシェというものをおやりになられました。場所は以外にも清水公民館近くの空き地でございました。ご覧になられた方も多いと思いますけれども、そのときに私、立木議員さんからお伺いしたのは、公民館じゃないんですかと聞いたら、いやいや公民館は元々社会教育施設なので、公民館まつりのバザー程度ならともかく、マルシェのような本格的な業者を入れての営業活動、物品の販売、飲食の提供というのはよくないだろうと。使用もいろいろ、使用時間とか制約があるのでそういったことを避けるために狭いけどあえて民地で開催したと、こういったようなご説明をいただきました。

     その清水のマルシェも、この12月3日に何か月ぶりかで開催をされたんですけれども、場所は、今度は地元の寺の境内を使って開催をされました。私もちょっとお邪魔させていただきましたけど、出店者数はほとんど変わらなかったわけであります。それをそこの場におられた立木議員にお伺いしましたら、実行委員会としては、たくさん出店をして、外部からとかキッチンカーとか出店者を外部から呼んでやってもいいんだけど、外部からたくさん呼ぶと、地元の方が出店しづらくなると、だからできるだけ地元の方を中心にやっていきたいので、無理に外部からは呼ばずに、あえて地元の方を中心にしましたので、出店者数はあまり増えていませんとこういったお話でありました。正しく正鵠を射るといいますか、地域づくり活動の本質を突いたお考えだと思って感心をした次第でございます。

     いろいろなお声をいただきまして、さまざまな点にご配慮いただきながら、地域挙げての活動というものを行っていただければ、さらに地域の皆さんが喜ばれる、そして地域に発展をして、よりよい地域づくりにつながっていくのではないかとご期待を申し上げるところでございますので、今後ともどうぞよろしくお願いを申し上げます。


    宮部一也 議員 (福井県池田町との観光事業・交流促進について)

    宮部一也 議員 (1回目)

     福井県池田町との観光事業交流促進について質問させていただきます。

     11月19日に冠山峠道路が開通しました。ハード面で福井県とのアクセスが容易になったことから、福井県ナンバーの車両が多く揖斐川町に入っており、道の駅の駐車場は満杯になる状況です。また、冠山峠道路を利用して福井県に足を運んだという住民の話も聞きます。盛況で、大変ありがたいことだと思います。この人気が一過性のものにならないように、戦略を考える必要があると思います。

     福井県に行かれた住民の方と話をして感じたことなんですけど、その方は、日本海の海の幸を求めて行かれたと。福井県池田町については、単なる通過点であったと。その方の言葉では、池田町に何があるのか分からない、何が名物でどんな施設があるのかということなどの情報が足りないということです。逆に言えば、福井県の方が揖斐川町を通過してしまう可能性もあると考えられます。

     先日のいび川マラソンで、池田町・揖斐川町ガイドマップというのが配布されておりました。これは、ルート417福井池田・岐阜揖斐川観光連絡会の発行となっておりまして、よくできた内容で観光の足がかりになる、またこういったものが揖斐川町でも、公民館とか各施設に常備されているという話も聞きましたので、いいかなと思ったんですけど、ただ、各施設に足を運ばなければ目に触れることはありません。町民全体に周知するということが、ちょっとできていないんじゃないかと。できることなら、広報などを利用して特集を組んでいただき、定期的に池田町の観光案内を入れるなどして、住民に広く認知してもらう、そういった取組が必要ではないでしょうか。

     また、池田町でも、揖斐川町を知ってもらうという交流企画を検討してほしいと思います。実際に池田町でトンネルの向こう側、岐阜県揖斐川町はお茶の名産地ですとのキャッチフレーズで、池田の米粉と揖斐の抹茶のコラボ商品「抹茶ブラウニー」などというものも売ってみえたそうです。

     旧藤橋村時代から池田町との交流は進められてきたと聞いています。また、商工観光課でも定期的に交流事業を行っているそうです。商工会の青年部も交流を始められました。この好機に、一過性ではなく中長期的な視点に立って、観光産業の裾野が広がるような政策を展開していただきたいと思います。

     さらに、11月4日、5日と、揖斐川くらふと2023秋と題して藤橋城にて開催されておりましたが、独自に池田町のパンフレットを入手して、来場者に配布するなどの努力を行われていました。また、彼らは直接池田町に出向いて、冠山峠道路開通の後には、同日開催のコラボ企画のイベントを行いたいとも話しておりました。池田町と藤橋城会場であれば、シャトルバスがあれば、双方の開催地を行き来できる広域なイベントができるかもしれません。福井県からの集客も考えられます。さらに、旧揖斐川地域でイベントがコラボできれば、点を線でつなぐことができます。継続できる観光に力を入れるためにも、町の協力が必要であると考えております。

     それでは、以下3点を質問させていただきます。

     まず一つ目、揖斐川町住民への周知、また池田町との交流事業など、今後どのように進められますか、お聞かせください。

     二つ目、これまで藤橋城周辺でイベントを開催されておりました揖斐川くらふとは、「小さな一歩」応援事業の支援を受けたと聞いております。

     今後、交流をさらに加速するために、これら交流事業を行おうとする団体への支援について、町長のお考えをお聞かせください。

     また、交流事業を検討している団体が、交付金などを活用して積極的に事業が行えるよう、利用可能な交付金などを紹介できる手段を考えてはいかがでしょうか。

     三つ目、揖斐川町の観光名所も当然受け入れを行っていると思いますが、久瀬の恋のつり橋は通行止めになっていると聞いております。いつ頃再開するのでしょうか。

     以上3点をよろしくお願いいたします。


    町 長 (1回目)

     それでは、宮部議員の3点のご質問にお答えをいたします。

     まず初めに1点目の揖斐川町の皆さんへの福井県池田町の周知、あるいは池田町との交流事業について、今お尋ねをいただきました。

     宮部議員、池田町との交流、池田町との周知等ですね、池田町に関しましてさまざまなご指摘をいただいたわけでございますが、根本的に私は今回の冠山峠道路の開通を、池田町・揖斐川町の関係強化といった狭い視点では捉えておりません。合併前から交流させていただいている池田町との関係強化はもちろんでありますが、それにとどまらず、福井県内の、例えば国道417号沿線市町との広域的な観光交流、経済交流、人の交流など広域的、そして多面的な交流関係強化の絶好のチャンスと捉えております。このため、既に開通前から揖斐川町と武生・越前双方の道の駅が連携し、ご案内のように開通直後から坂内・藤橋道の駅では海産物フェア等を開催しておりますし、このほか道の駅の事業者が既に鯖江やら越前市の関係部局とコンタクトを取っております。

     私もこの6月には福井県庁を訪れて、杉本達治福井県知事と面談をさせていただいて、福井県のご支援をお願いしてきたところでございますし、この12月25日には、越前市の山田市長にもお会いし、いろいろお願いをしてまいるところでございます。また日本を代表する眼鏡の産地である鯖江市の佐々木市長にも、以前より揖斐川の道の駅などで鯖江の眼鏡の販売コーナーができないかなど、いろいろお話をさせていただいておるところでございます。

     さらに、今、福井放送でテレビのスポットCMを揖斐川町流させていただいております。また、先日は福井放送の役員の方とお会いしまして、ぜひ福井のテレビでも揖斐川の紹介をしていただきたいというようなことでお願いをしたところでございます。

     このように、冠山峠道路開通を機に福井県池田町にとどまらず、広く福井の他の地域との広域的、多面的での交流関係強化を図って、もって揖斐川町の活性化につなげてまいりたいと考えております。

     次に、ご質問の小さな一歩等の事業補助金でございますが、この補助金は広く揖斐川町の地域づくり、まちの活性化に資する活動・事業のスタートアップを支援するための補助制度でありますので、交流事業であろうと、マルシェ事業であろうと、まちの発展に寄与するものであれば、この補助制度を活用いただきまして、しっかりと御支援をさせていただく所存でございます。

     次に3点目の恋のつり橋についてのお尋ねでございます。

     久瀬地内の宮山橋、通称恋のつり橋については、これ議員もご存知のとおり、昨年9月の定例会において橋の修繕の設計委託料の補正予算をお認めいただいておるところでございまして、今年の3月の定例会において、当初予算でこの橋の補修工事の工事請負費の予算をお認めいただいているところでございます。

     これを受けて補修工事を9月に着工し、来月完成予定でございますのでご報告を申し上げます。


    宮部一也 議員 (2回目)

     ご答弁いただいたとおり、福井県との広域的な交流を目指すということは重々そのとおりだと思います。

     ひとつ住民の方から話が聞こえてきたところに、今までどおり北陸自動車道を使っていくよっていう言葉が聞こえてきたんですよ。それって、冠山峠道路を使わないのっていう話をしたときに、高速料金が安くなるだけでしょということを言われたということは、多くの皆さんが今までどおり北陸道を使ってしまう可能性があるということだと思うんです。

     そこで、ぜひとも、池田町がこういう魅力的な町であるということで、そちらの道を使っていただくような、そういう方向性を持ってはどうかという話を私はさせていただきたいなと思います。

     また、恋のつり橋につきましては、今、着工されているという話で、来月完工するということですので、ありがとうございます。ぜひ進めていただいて観光の名所として使っていただけるようお願いいたします。以上、お願いします。


    町 長 (2回目)

     町民の皆さんの中には、従来どおり北陸自動車道をお使いになって福井行かれる方もあると。これは、それぞれ皆さん方のお考えの中でいろいろなルートがございますので、それをお選びいただきながら福井のほうへ行っていただくということについてはやぶさかではないわけでありますけれども、やはりせっかくこういった20年来の大事業が完成して高速料金が安くなるだけではなしに、時間短縮も50分以上あるということでございますし、そういったところをご理解いただいて、こちらのほうもぜひお使いいただきたいといいますか、もう既に先ほど来、福井のほうからたくさんの車が押しかけているとか、揖斐からもたくさんの方が福井のほうへこの道路を使って行っておられるということでありますので、この道路を知らないとか、あまり便利でないということのご理解はなくて、やっぱり便利になったなということで、たくさんの方がこの道を通って福井と西濃・揖斐を行き交いしているということは事実でございます。

     そうした中で、高速料金がかかっても楽な高速道路を通るという方があるのは、これは致し方ないことだと思いますけども、そういったいろいろなルートの中で、ぜひこういったルートをお使いいただいて、違ったルートでまた福井との交流を深めていただければと思っております。

     ご指摘の池田町との連携、これは議員もご指摘のように、これまでも継続させていただきましたし、特にこの冠山峠道路の開通を踏まえて、昨年から揖斐川町でいうマラソン大会、向こうでいうゲッター選手権といった双方のイベント会場で、それぞれ物販販売あるいはPRのブースを設置させていただいておるところであります。今年も池田町の観光ブースがあったことはマラソン大会の会場でご存知のとおりでありますし、合同のパンフレットもご指摘のように作らせていただきました。懸垂幕、のぼり旗も作成させていただきました。

     そして、特に今年は、福井県の杉本知事にもお願いしたからかどうか分かりませんけれども、いびがわマラソンの会場において、福井県のPRブースも開設をいただきました。また揖斐川町からも、来年北陸新幹線福井延伸を記念して、福井県では来年の3月にふくい桜マラソンというのを初めて開催されるということでございますが、その福井県の桜マラソンの会場に揖斐川町から物販・観光ブースの出展をさせて、揖斐川町のPRに務めさせていただくところでございます。今後も、もちろん池田町をはじめ各福井県市町との連携効果を努めてまいりたいと思っております。

     それから補助金は、いろいろな団体にお伺いすると、結構補助金の交付を受けてみえない方もあるんです。それは周知がなくて知らないから受けてみえないんじゃなくて、制度は知っておられるんですけども、例えば以前お話しました「こども110番の店」を行っておられる団体の方々は、補助金のお話をしましたら、いやいやもう自分たちのできる範囲で長く続けていきたいので、補助金までもらってはということでございましたし、ある地域づくりの団体の方にお伺いしますと、もう当初から協賛金を集めたり、あるいは自分たちの活動の中で少しずつ収益を確保するように努めて、補助金がなくなったから活動もなくなったというようなことのないようにしたいというような声もございました。しっかりとした長期的な考えをお持ちなんだと感心したわけであります。

     いろいろなこうした地域活動に関する補助金に対するお考えもあろうとは思いますけども、町としてもこういった補助金を用意させていただいておりますので、ぜひご活用いただける方、必要な方に十分にご活用いただいて、活動がさらに活発になるように努めてまいりますので、よろしくお願いを申し上げます。


    國枝誠樹 議員 (揖斐川町の伝統文化・芸能の継承と保存について)

    國枝誠樹 議員 (1回目)

     それでは、通告に従いまして、揖斐川町における伝統文化・芸能の継承と保存について質問をさせていただきます。

     現在、揖斐川町において、太鼓踊りは15地区、16の踊りが保存会や自治会により伝承されています。また、岐阜県全体において見ますと、2種類の集中地区が確認でき、揖斐川上流・中流域、長良川上流域に多く伝承されています。そんな伝統文化・芸能が集中する地域の一つとして、揖斐川町の太鼓踊りは位置しています。

     この太鼓踊りというものは、単に文化・芸能として素晴らしいというものではなく、祭りや神事等で重要な部分を担っています。また、地域に根ざしたコミュニティとして形成され、地域のつながりを固めるという役割もあります。

     いくつかの保存会の方にお話を伺う機会をいただきましたが、お話をする中で、このままではうちの地区ではあと数年で途絶えてしまうのではないかとの危機感を持った方も見えました。お聞きした団体から、現在抱える課題について挙げられた中でも、担い手がいない、維持費の捻出が大変という二つの点が多く取り上げられていました。

     全国的な人口減少と少子高齢化による担い手不足、資金面では町からの補助金のほか地区から集める会費等で担われており、人口減少は地区からの会費の減少にもつながっています。ある保存会では、自分たちの地域だけではなく、町内のほかの地域、さらには町外からも担い手が加わり現在活動されているという保存会も見えます。つまりは、関係人口として担っていただいているのです。

     しかし、そのためには町内外にその踊りの存在を知ってもらわないと、なかなか地域の外から関わっていただけないのではと考えます。もちろん地域のコミュニティとして位置しているため、地域内でという思いが強い保存会や団体があることも理解しています。しかし、広く知ってもらえることで、その地にゆかりのある方々もその存在が再認識され、担い手としてつながっていくきっかけにもなるのではと考えます。

     ほかにも、地域に小学校がある団体に限られるかもしれませんが、小学生に踊りを指導し、未来の担い手創出に努めている団体もあります。ふるさと教育の素晴らしい取組なのではないでしょうか。

     資金面での負担を抱えると言われた団体では、太鼓や背負いものの修理、衣装等にお金がかかるが、太鼓一つ買うにも40万円ほどかかる、修理でも相当かかるので大変だというお話でした。イベント等に出演依頼をいただいて出演料をいただける、そんな良い話が多ければ資金的な負担も軽減されるのですが、そのようなお話をいただけることは少なく、大変な団体が多いのではないでしょうか。

     いびがわマラソンや産業祭などといった揖斐川町のイベントを、披露する場にするといった方法や、4年ほど前に行われたような伝統芸能フェスティバルのような踊りや芸能を集めた独自のイベントを開催するといったことも一つの方法だと考えます。

     前述の方法以外にもさまざまな方法が考えられると思いますが、この揖斐川町において、伝承されている踊りを含め、素晴らしい伝統文化・芸能を存続、未来につなげていくことは重要な課題なのではないでしょうか。

     来年2024年には、国内最大の文化の祭典「第39回国民文化祭」、「第24回全国障害者芸術文化祭」が、岐阜県において「清流の国ぎふ文化祭2024」として開催されます。揖斐川町の伝統文化・芸能を広く知っていただけるきっかけにもなるのではと期待します。この機会をぜひ生かしていただきたいと考えます。

     そこで質問をさせていただきます。

     揖斐川町においてのこれからの伝統文化・芸能の継承や保存について、どのようにお考えかお聞かせください。


    町 長 (1回目)

     揖斐川町の伝統文化・芸能の継承と保存ということについてでございますが、皆さんもご記憶のことと思います、本年9月に開催をさせていただきました中学生と町長が語る会の中で、北和中学校の生徒さんから同様の質問をいただいておりまして、その際このように答弁をさせていただいております。

     現文を読ませていただきます。

     まずはその地に生まれ育った方々が、引き続きその地に住まわれて、自分の生まれ故郷の大切な伝統文化・芸能を保存・継承していただくということが一番であると思いますが、やはり就職や結婚とかさまざまな理由で故郷を離れられる方が多いと思います。守る人が少なくなるのは当然であります。

     では、残った人だけで守れなくなったらどうするか。例えば、現在のいび祭り、人が少なくなって、祭りを支える人、神輿を担ぐ人、子ども歌舞伎の出演の子供の確保、大変苦労をされておりますが、そうした中で、今はその地区の人だけでなく他の地区の方にもお手伝いをいただいて、しっかりと神輿を担ぎ、子ども歌舞伎の出演者も確保し、祭りを立派に開催されておられます。

     このように地元だけでなく、他の地域の方々にもお手伝いをいただきながら守っていくということが一つの手立てと考えます。今は揖斐川町に住んでいないけれども、揖斐川町を応援していただける方、その地域に以前住んでいた方など、祭りや踊りなどの保存・伝承にご協力をいただき、そうした地域を応援していただける方々を増やしていくことが大事であると考えておりますと当時このように答弁をさせていただいております。

     この夏、坂内川上地区のほうろ踊りや春日の夏祭りにお邪魔をいたしましたが、ここで中心的に活動していただいたのは、地域にお住まいの方々のその子供さん、お孫さんで、現在は他地区にお住まいの若い方々でありました。その方々が踊りの練習のたびに、あるいは祭りの当日、故郷に戻ってきて、祭・踊りに協力をしておられました。

     資金的なことは、さまざまな補助制度を設けておりますので、行政で対応できることもあるわけでありますけれども、こうした人的なものは、このように地域の方々、関係の方々のご尽力によるところが大であります。故郷を離れた方々におかれては、いつまでも故郷を思う心を忘れずに、ぜひ引き続き故郷を応援いただきたいと思うところでございます。

     そうした意味において、現在、各小学校、各地域で小さい頃から踊りの指導等がなされていることが、大人になってからさまざまな形で地域を応援していただくことにつながるよい取組であると考えており、こうした学校、地域での活動に大いにご期待を申し上げているところでございます。


    國枝誠樹 議員 (2回目)

     答弁の中でも、中学生議会の中での答弁の内容がいろいろ話されたんですけれども、もちろんほかの地区、今現在の状況で地元に住んでいる方だけではなかなか難しい面もあって、出ていった方も担い手としてやってもらって、そういうふうにつないでいくことが大事だという今のご答弁だったと思うんですけれども、もちろんそのとおり、今、担い手は外からでもどんどん担っていただかないと存続は難しいというのは承知しております。

     しかし、私は恥ずかしながら、今年、先ほどの答弁の中でもあったんですけど、川上のほうろ踊りというのを今年初めて見に行かせていただいて、もうそれを見たときに、本当とても幻想的で違う世界観に入ったかのような、とても感動したんですけれども、そんな感動的な踊りですら揖斐川町に住んでいて知らなかったというのが、恥ずかしながら私の状態でありました。

     そういって揖斐川町に今16も踊りがあるということを、揖斐川町内の人が知らない。だったら、揖斐川町の外の人っていうのはもっと知らないんじゃないか。元々は地区に住んでいたけど、出て行かれた人のお子さんにいたっては、もうそれを知りすらしない。もしかしたらその人たちが知っていたら、担い手としてやりたい、親さんの代では担えなかったんだけど、お子さんの代になったら昔おじいちゃんがいた地区だから手伝いに行きたいっていうそういうふうな思いも持ってくれるんじゃないかということで、知ってもらうような機会が必要なのじゃないか、そういうことで町もPRしていくことも、知ってもらうということも必要だと思いますし、さっきの話の中でもしましたフェスティバルのような、そういうイベントを催して広く知ってもらうということも大切なんじゃないかと思います。

     その伝統を継承していくっていう中には、踊りや笛、太鼓とか唄に加えて、背負いものを作る技術っていうのもいろいろあって、やっぱそういう人も本当に今いる人がギリギリ限界で今なら何とか作れるよっていう状態のところもありました。

     そんな中でも、今そうやって残していかなければいけないところで、もう映像として教本としてのような残し方っていうことも考えながら、そういう面でも、本当に映像として残していく、後にもしそこで途切れたとしても復活できるっていうぐらいの残す方法というのも視野に入れながら考えていかなければならないんじゃないかと私は考えますので、揖斐川町としてのPRの方法というのも、ぜひご検討いただきたいと思います。


    町 長 (2回目)

     議員ご指摘のように、川上のほうろ踊り、大変素晴らしい踊りであったということで、私もお邪魔して拝見をさせていただいたところであります。このほうろ踊り、本当に立派に保存し継承されて、こうして披露されておられるわけでありますけれども、このほうろ踊りの保存会の方にお伺いしますと、坂内区から離れた方々と常に連絡体制を取って連携を密にされて、そしてその中で、踊りやら祭の事前の練習や準備、またシナイですかそういったものの作成とか修復、そして当日の運営、こういったことについて協力をいただけるきちっとした体制をとっておられるというようなことでございますので、そこら辺はぜひ地域の保存会の皆さんが関係の方々、岐阜や大垣に出ていった方々と連携を密にされて、ご協力依頼をしていただいて、ぜひ、折々に地域に戻ってきていただいて、応援をしていただけるような体制を作っていただけるとありがたいなと思っておりますし、PRの中で関係人口というものが作れればよろしいかと思いますが、まずはその地域の方々、あるいはそこから出られたご縁のある方、関係のある方が中心になって、しっかりとした体制をとっていただくということがまずは大事ではないのかなと思っておりますので、今後ともそういった地域連絡体制について、またご支援ができることがあれば考えていきたいと思っておりますし、物的なものについては、ほとんどの踊りが町ないし県の文化財に指定をされておりますので、そういったことの中で、太鼓等の器財について、修復があればしっかりと補助基準がございますので、そういった中でしっかりと補助させていただいております。過去にも、下ヶ流太鼓踊りの方が太鼓の修繕ということで20万円ぐらいの補助を受けられたとかいうことがございますので、そういった面でしっかりと、町としてもご支援をさせていただきたいと思っております。先ほど来申し上げますように、さっき坂内の川上地区のこういった保存会の町外に出られた方の連絡体制とか、そういった常日頃からの仕組みづくりについてもぜひ各地区でお願いいたしたいと思っております。

     それから、伝統文化・芸能を守るということについては、これはしいていえば、今いろいろな地域で行われている地域づくり活動の一つの重要なテーマであろうと私は考えております。私どもがこれをどうぞ、あれをどうということは申しませんけれども、やはり今はマルシェとかカフェ、フリマのようなイベント的な、単発的な活動がメインでありますが、先ほど来ご紹介いたしております「子ども110番の店」の活動のように、派手さはないですが、日常生活の中で関わりのある課題・テーマについて取り組むそういった活動も芽生えてきております。こういった中で、やはり先ほどの高橋議員の水道施設を地元でなかなか管理ができなくなったというようなことで、いろいろな面で人口減少・高齢化の中で、地域のさまざまな機能が、役割が低下をしてきておりますので、そういった機能低下とかそういったものに支援をするということの中で、こういった地域づくりの活動が、今後イベント的なものからこうした日常生活の中での課題・テーマとした活動に広がっていくことをご期待申し上げるところでございます。今後ともどうぞよろしくお願いを申し上げます。


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