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    令和5年第4回 定例会【一般質問】

    • 公開日:2023年6月21日
    • 更新日:2023年7月20日
    • ID:11520

    令和5年第4回揖斐川町議会定例会【一般質問】

     令和5年第4回揖斐川町議会定例会2日目(令和5年6月8日)に一般質問が行われました。

     今回は6名の議員が一般質問を行いました。

     なお、本ページは公式の会議録ではございません。


    衣斐良治 議員 (地球温暖化対策について、広域観光・連携の強化について)

    衣斐良治 議員 (1回目)

     それでは、大きく2点質問をします。

     まず1点目は、地球温暖化対策についてであります。

     現在役場においては、その実行計画(事務事業編)に基づいて、多岐に渡り実施されております。国においては、令和2年10月に2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする宣言がされ、大野町では、その実現に向け令和3年12月にゼロカーボンシティが宣言されております。当然、宣言をしたということで全てが解決することではないのですが、町としてその決意、目標を内外に示すことは大変重要であると考えております。

     そこで質問をします。

     これから町全体としてどのように取り組んでいくのか、所見を伺います。

     次に、具体的な方策は多々ありますが、その中で3点質問をします。

     まず公用車における環境にやさしい車の導入推進であります。

     現在も公用車については、軽自動車にするとか、環境負荷の少ない車に更新されておりますが、もっと積極的に実施してはいかがでしょうか。もし、PHV、EV自動車などであれば、災害時にも電源として活用することが可能となります。

     次に、家庭部門の強化として、既存住宅の窓改修や部分断熱改修など、省エネ改修支援の拡充であります。

     省エネはかなり前から言われてきましたが、今年の冬は寒さが厳しく、エネルギーの価格も高騰しており、体への負担もかなり影響があったんじゃないかと思っております。近年住宅において、省エネ制度の表示、基準の適合義務化など、省エネ性能をアップしていく傾向にあります。

     そこで、省エネ住宅は、CO2削減、経費削減につながり、快適に暮らせ、健康にもよいということで、町としても推奨してはどうかと考えております。具体的には、国の補助制度もあり、町単独の補助制度の中で住宅改修の補助制度はありますが、窓の改修や部分断熱改修など、省エネ改修補助を特化してはどうでしょうか。

     次に、学校施設の省エネ・創エネの推進であります。

     教室のエアコン設置や今後見込まれる体育館へのエアコン設置により、使用するエネルギーがますます増加する傾向にあります。

     そこで、省エネ、太陽光発電導入などを強化してはどうでしょうか。そうなれば、避難所にもなっているところがあり、非常用電源としても活用できる可能性も出てきます。

     次に2点目。広域観光・連携の強化についてであります。今回はアフターコロナに向け、来訪される方の視点で質問をします。

     特に人口減少で、全体の消費量が減少していく中では、地域内消費も当然必要でありますが、それに加え、外から所得、人と知恵を呼び込むことが大変重要であると考えております。私もそうですが、何かを見たい、食べたい、体験したい、その環境に浸りたい、そしてこの人に会いたいなという目的でどこかへ行くわけであり、その住所がたまたま何々市、何々町村であります。そのような中で、結果的に揖斐川町と関わっていただく、まずそのきっかけをつくることが必要となります。そのためにはもっと大きな枠組みの中で、すなわち広域で、来訪する目的を切り口にして、来訪者目線で一元的に情報発信していく。そのような方法も効果的な手段の一つであると考えております。

     以前から西美濃広域観光推進協議会をはじめ、西美濃夢源回廊、西美濃北伊勢観光サミット、池田・揖斐川レンタサイクル、ルート417観光連絡協議会などにより、広域観光連携事業を実施されてきました。また揖斐郡ブランド推進協議会により特産品の販売PR、西国三十三所の協議会により日本遺産のPRもされております。先般もスペインの巡礼路と友好提携を結んだと聞き及んでいます。

     先ほども申し上げましたが、来訪される方は、まず目的を持って来られます。人、景観、史跡、祭、歴史、食べ物、生活、特産品など、そこがたまたま揖斐川町ということであり、そこから体験、新たな発見、人との触れ合いなどにより、わくわくしていただく、心に留めていただく、揖斐川町を好きになっていただく、そして、縁を感じていただくのが理想であります。観光については裾野の広い産業であり、点でその事業者、線でバスなどの観光事業者、そして地域のいろいろな他業種へ「面展開」できると、地域経済の活性化、地域文化の継承、環境保全などへつながっていくと考えております。揖斐川町は県境の町であり、伊吹山周辺では滋賀県米原市に隣接し、八草トンネルで長浜市へ、今年完成予定の冠山峠道路で福井県池田町へのアクセスが格段と良くなります。東海環状自動車道も山県インターまで、そして全線開通に向けて整備が進められております。

     そこで質問をします。

     西美濃、北近江、北伊勢、揖斐地域などが一層盛り上がれば、町として面的な展開、すなわち地域を活性化するチャンスは広がると思います。もちろんそのためには、町の地域資源の魅力向上など光るものを磨き、効果的な情報を発信し、地域の多業種でつながる仕組みの構築、受け入れ体制を強化しながらでありますが、町として県と連携しながら、もっと強力に広域観光・連携につながるよう、県内外の周辺市町、関係事業者へ積極的に働きかけをしてはどうでしょうか、見解を伺います。


    町 長 (1回目)

      1点目の地球温暖化対策について、4点ほど御質問をいただきました。

     初めに、町全体の取り組みについてでございます。

     町では、地球温暖化対策実行計画における事務事業編を、議員職員時代の平成26年に作成し、4年に内容の一部見直しをさせていただいたところでございます。この計画に基づき、公共施設におきまして、細やかな消灯や待機電力オフ等の節電等の省エネへの働きかけ、公用車の走行距離や燃料消費量の管理による使用燃料の削減などに取り組んでおり、今後も更なる省エネ対策の強化を図り、一層の照明のLED化、不要備品等の再利用など積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

     住民の皆さんに対しましては、温暖化対策に対する意識を持っていただけるよう、家庭でできる取り組みとして、可燃ゴミの減量化やリサイクルなどについて、広報誌やホームページを通じ周知をさせていただいておるところでございますが、今後一層、住民の方お一人お一人が地球温暖化対策に対する関心を高めていただき、自ら取り組んでいただけますよう、プラスチック資源分別収集、食品ロス削減や食品リサイクルなど、ゴミの減量化の推進、省エネ・再エネ家電等の情報提供につきましては、広報誌やホームページを通じて普及啓発に取り組むとともに、脱炭素化による豊かな暮らしづくりに向けた取り組みを展開してまいりたいと考えております。

     次に、公用車における環境にやさしい車の導入についてでございます。

     町の計画では、環境負荷が少なくエネルギー消費量を削減することができる低燃費自動車等の導入を位置づけており、その取り組みの一環として、現在ハイブリッド車を3台保有いたしております。また今年度当初予算でお認めをいただきました公用車の更新の中で、走行距離の多い交通指導車の更新において、EV自動車の導入をするよう現在準備を進めているところでございます。

     次に、住宅の省エネ改修支援の拡充についてでございますが、当町には、平成24年より住宅改修奨励金制度があり、窓の改修や断熱改修など、省エネにつながる工事もその対象とさせていただいておるところであります。また国において、2050年カーボンニュートラルの実現を目指して、住宅の省エネリフォームの支援が強化されることになり、令和5年度からは、住宅の断熱性に資する改修などに対する補助が新たに創設されたところであります。当町といたしましても、住宅の省エネ改修について、既存の制度の対象とさせていただいていることから、新たにこれに特化する制度は考えておりませんが、今後も国の情報などについて積極的に提供するなど、省エネの推進に努めてまいります。

     次に、学校施設の省エネ・創エネの推進についてでございますが、町の計画では、町が管理する公共施設全体についての取り組みが記載されており、ご質問の地球温暖化対策は学校だけの取り組みで実現するものではないことから、町が管理する公共施設全体の今後の方向性についてお答えをさせていただきたいと思います。

     計画の中ではLEDや省エネルギー設備、再生可能エネルギーの導入などの目標が規定されており、照明設備のLED化は最近建築した地域交流センターやら揖斐川図書館はもとより、揖斐川健康広場のアリーナやグラウンドの照明、谷汲総合運動場のグラウンドの照明、防犯灯、また今年度は大和小学校の教室の照明など、既存施設におきましても目標に沿って計画的に推進をさせていただいておるところでございます。

     また創エネにつきましては、一般的には太陽光パネルの設置が思い浮かぶわけでありますが、近年整備された施設では、揖斐川図書館に設置をされておりますが、既存の公共施設やら小中学校への設置を想定した場合、利用者の安全性を確保するための点検、建物の耐荷重あるいは診断が必要となり、その結果、付帯工事が必要となることが想定され、相当の財政負担も予想がされております。

     地球温暖化対策は、地球規模の問題であり避けては通れない行政課題であることは十分に認識をいたしております。近年では脱炭素社会構築に向けた国庫補助金や起債のメニューも実に多様化しており、長期的な財政状況や住民サービスの優先度、社会情勢を十分考慮した上で、計画的に事業を進めてまいりたいと考えております。

     次に2点目の広域観光・連携についてでございます。

     広域観光の取り組みにつきましては、現状西美濃広域観光推進協議会や西美濃北伊勢観光サミット、西美濃夢源回廊協議会、道の駅の中部・岐阜県ブロック協議会などで、県外において物産販売等のPRイベントや観光ツアーの企画実施、各地域を巡るスタンプラリー事業、県に対しての要望活動など、さまざま事業を展開させていただいているところであります。さらに、昨年度からは国道417号冠山峠道路が年内に開通予定ということもあり、かねてから交流のある福井県池田町と新たな交流もはじめており、福井県池田町と揖斐川町がテレビ番組の中で、各町のPRを30分程度行ったほか、いびがわマラソンにおいても福井県池田町の出展ブースを設け、特産品等の販売や冠山峠道路開通のPRをしていただくなど、今までにはなかった取り組みもすでに始まっております。

     今後も、広域観光について積極的に推進していくことはもちろんでありますが、それ以前に揖斐川町を訪れていただいた方が、また行きたいと思ってもらうために、町の観光資源の魅力をさらに高めることが必要であり、昨年度から谷汲の竹あかり事業、地域事業者の皆さんと一緒にアウトドアフィールド構想を進めているほか、今年度、道の駅星のふるさと藤橋で、夏休み期間中にイルミネーション事業を展開する予定でございます。

     このように、町の魅力を高め、地域経済の活性化に資する取り組みを今後とも引き続いて実施していくつもりでございますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。


    衣斐良治 議員 (2回目)

     まず、地球温暖化対策についてでございますが、関係する分野多岐に渡りまして、先ほど答弁にもあったように、避けては通れない課題でありますので、担当部署において一層、事業者、住民の方、地域を巻き込んで行政と一体となって、地道な取り組みをしていただきたいというふうに思っております。

     次に広域観光・連携の強化ですが、先ほども申し上げましたが、揖斐川町を取り巻く大規模な道路ネットワークが整いつつあります。ぜひとも、観光面においてもこれを生かせるよう、担当部署においてあらゆる方策を講じていただきたいということを申し上げて質問を終わります。


    町 長 (2回目)

     重ねての答弁になりますが、先ほど電気自動車の導入についてもお話をいたしました。何にしましても地球温暖化、議員ご指摘のように地球レベルでの問題でございますので、ミクロで言えば、役場が何台か電気自動車を導入し、二酸化炭素排出量を具体的に何CC削減できたという話も、これもこれで大事なことでありますが、マクロでいえばそういった次元の話ではなく、行政が率先して範を示し、取り組む姿勢を示し、もって町民の皆さんへの啓発、協力をお願いし、町を挙げて取り組む課題であると考えております。その一環として、電気自動車を今年初めて導入をさせていただくことであります。温暖化対策に取り組む手段というものはさまざまでございますので、電気自動車に限らず、今後ともさまざまな取り組みを展開してまいりたいと考えております。

     また、先ほどの窓等に特化した断熱改修については、先ほど申し上げましたように、すでにこういったことにも対象とした町の補助制度がございますので、屋上屋を重ねるような制度を創設するのではなく、こうした従来の補助制度の積極的なPRとかご活用を町民の皆さんに訴えてまいりたいと考えております。

     それから、学校等の太陽光発電の導入についても、これは先ほど来申し上げているように、学校に限定することなく、地区公民館、幼児園を初め、全ての公共施設について言えることであります。特に既存の公共施設に、後からソーラーパネル等を設置するということについては、経費とか工法の問題で非常に多くの課題がございます。新築時に最初からこれを組み込んで設計し、施行するべきものであると考えております。

     そうした観点で見たときに、平成26年に町が策定した温暖化対策実行計画にも当然にこの太陽光発電の公共施設への導入は盛り込まれておるわけでありますが、しかしながら現実は、平成26年に町が、自身が計画を策定しておきながら、26年以降、例えば地域交流センターはなもも、やまときたがた幼児園、小島コミュニティセンターなどが新築されておりますが、残念ながら太陽光発電、全く導入されておりません。わずかに町立図書館の屋上の一部を使って小規模な発電設備が装備されておるにすぎません。率先して太陽光発電を導入すべき町が、計画策定後にも多くの供給施設を新築しながらこれを導入してこなかったということに疑問を感じるとともに、建築後に公共施設に太陽光発電を導入すべきという議論が出てくるということ、非常に残念に思います。

     こうした反省も踏まえ、これから町としても公共施設の太陽光発電について、例えばPPA方式とかいろいろな方式がありますので、こういったものをどう進めていくか検討してまいりたいと思います。

     これまで町としても従来からさまざまな取り組みをさせていただいております。こうした従来の取り組みのほかに、町として今新たな視点から取り組んでおるのが、地球温暖化防止の観点からの循環型社会の構築であります。

     循環型社会の構築と地球温暖化防止は密接に関連をしております。循環型社会の構築、これまでも、町でもゴミ処理をはじめさまざま推進させていただいておりますが、これに加え今日の新聞にも載っておりましたが、今週の月曜日に東京で開催をされました循環型持続可能な社会の実現に向けて、国、自治体、企業が連携をするSDGs循環型社会推進公民連携フォーラムに参加させていただきまして、そしてその新たな取り組みの一環として、学校の統廃合等により廃校となった施設で不要となった物品を、このフォーラムにも参加しているメルカリと連携をして、メルカリショップで販売をさせていただくことといたしました。本来であればお金をかけて廃棄処分するものを再利用していただく、そして私どもにとっても処分費の削減につながるということで大変いい取り組みではないのかなと思っております。

     加えて、地球温暖化対策につながる循環社会の推進という動きの中で、さらに新しい観点に立った取り組みをしていただいておるのが、ワンスト脛永であります。ワンスト脛永で行っていただいておりますフードロスに関する活動、世の中では非常に大量の食料の廃棄がなされておりますが、食料の生産、運搬、廃棄にする食料の焼却処分など一連の流れの中で排出される二酸化炭素の量は、飛行機や自動車が排出する二酸化炭素より多いとも言われております。電気自動車や太陽光発電など、これまでの取り組みのほかに、一見温暖化対策とは関係がないように見えるこうした新たな観点からの地球温暖化防止対策の取り組み、これも非常に大事でありまして、私としましてもワンスト脛永の今後の取り組みに大いに期待をしているところであります。

     今、町内各地で地域づくり活動が盛んになっており、大変ありがたい限りでございますが、現状はマルシェ等の催し物の開催が主なものでございます。将来的には循環型社会の構築、温暖化防止に向けた取り組みなども取り組んでいただいて、役割を果たしていただけるとありがたいなと願っておるところでございます。

     また、揖斐川町は森林が全体の面積の9割以上を占めております。この森林が二酸化炭素を吸収し、温暖化防止に貢献していることは皆さんご案内のとおりであります。こうしたことから、森林整備や木材利用などの政策を通じて、森林の二酸化炭素吸収機能の維持向上を図っていくことも効果的であろうと考えており、例えば、森林クレジット制度の検討やら森林環境税の活用など、今後一層の推進を図っていかなければならないと考えておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。


    衣斐良治 議員 (3回目)

     今、答弁の中で、やはり地球温暖化対策というのは多方面にわたる分野でございます。ぜひとも事務事業編に基づいて、揖斐川町の役場が、事業所として率先して地球温暖化対策についていろんな事業をやってみえますので、区域政策編というのがありまして、揖斐川町の区域としてどうやっていくのかと、先ほどるる答弁があったものを全て多分包括できると思いますので、ぜひそういうことも体系的に位置づけながら今後も地球温暖化対策を進めていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。



    小倉昌弘 議員 (マイナンバーカードについて、人口減少対策について)

    小倉昌弘 議員 (1回目)

     2点ほど町長にお伺いいたします。

     まず、マイナンバーカードについて町長にお伺いします。

     私は、これまでもセキュリティの問題、情報漏れなど起きたらどうするんだということで反対し、今でも私の家族はマイナンバーカードを持っていません。政府は来年の秋には健康保険証を廃止して、マイナンバーカード、これを強要しようとしております。

     そんな中、さまざまなトラブルが相次いでおります。

     まず、コンビニの住民票交付サービスで、他人の証明書が出てきた。マイナ保険証では別人の医療情報がひもづけられていた。この問題でも、7000件以上あります。そして、印鑑登録証明書のコンビニ交付サービスでは、抹消したはずの証明書が出てきた。またマイナンバーと公金受け取り口座をひもづける手続きで、複数の自治体で他人の口座を登録してあった。これ昨日のニュースですけども、748件もあります。そして、カード取得者専用のマイナポータルで一時的にではありますが、他人の口座が見れた。人の口座が全部見れるんですよ。そんなこともありました。

     町長は以前、マイナンバーカードには写真もついていて安全だと言われました。しかし、岐阜市で写真を貼り間違えた、そして発行したということもありました。また、他の自治体では、職員が適当に貼ったという事案まであります。

     これだけ個人情報が漏れ出しているのに、河野デジタル大臣は多少の人為的ミスは避けられないというのです。また、加藤厚生労働大臣は、他人の医療情報がひもづけられている問題でも、本人が気がついたら申し出ていただければすぐに対応できるようにしてあると言い、情報漏れがないようにする、情報漏れがあって申し訳ないというような反省の言葉が全く聞けないんです。

     こんなことで安心してマイナンバーカードが使えるとお思いですか。町長もある程度の情報漏れ、職員の間違い、こういうことは仕方がない、そう思いますか。

     また、健康保険証を廃止してマイナンバーカードを強要することに賛成ですか。これを進めるべきだとお思いですか。お伺いいたします。

     次に、人口減少対策について町長にお伺いいたします。

     揖斐川町では、これまでも企業誘致など対策をとってきました。しかし、工場さえ立てれば人口の減少に歯止めがかかる、そういうものではない。そう思います。どこの工場を見ても、他の自治体から通勤している人のほうが多いような気がします。

     この工場を誘致した中で、例えばイビデン、アピ、イノアックさんなどの工場で働く人の中で、何割くらいの人が、揖斐川町の人が働いているか分かりますか。考えたことはありますか。以前の町長は、企業のことだから分からないという答弁をしました。

     こうして企業誘致をし、働くところを増やすのは、それは当然ですが、それだけでいいのでしょうか。

     アピの工場の完成式典に、我々議員も招待されました。私は当時の専務さんとの懇談で町営住宅の話をし、通勤に便利な住宅があれば助かると言われました。

     私はこのことを議会で取り上げ、他の自治体から通勤している人が揖斐川町で住みやすくなる。独身の人でも、入居できるようにする。いずれ結婚して、揖斐川町に住みたい、揖斐川町に家を建てたい、こういう人も出てくるのではないかということを提案しましたが、当時の町長は、一企業のために税金を使うことはできないと言って実現しませんでした。これは一企業のためだけではなく、本当に揖斐川町に住んでもらう、揖斐川町をよくするための政策だと思って町長に質問したんですが、答えてもらえませんでした。

     私は、この揖斐川町、未来のために誰でも住みたくなるような住宅を提供する。揖斐川町から人が出ていかないようにと考えるだけでなく、揖斐川町に引っ越してきていただく、揖斐川町で働くんなら揖斐川町で住んでいただく。そういうふうに考えるべきではないでしょうか。町長のお考えをお伺いいたします。


    町 長 (1回目)

     はじめにマイナンバーカードについてでございます。

     今回のコンビニ交付サービスにおける住民票、印鑑登録証明書の誤発行問題は、これはシステム管理者のプログラムのバグ、不備によるものでございまして、システムの構築といいますか制御方法に問題があったと思われます。

     また、マイナ保険証のひもづけの問題は、それぞれの保険者が本人からマイナンバーカードに記載された番号を収集し、ひもづけを行うのが本来でありますが、保険者が国との連携システムを活用し、情報を収集する際、誤って他人の番号を収集し、入力したことが原因であり、また、公金口座とのひもづけについても、入力内容を確実に本人に再確認させなかったことが原因であり、またご指摘の写真を入れ間違えた、こういったこともいずれも人為的なミスであると思います。

     町におきましても、マイナンバーカード申請、交付、保健証、公金口座のひもづけなどを行う際には、申請、登録内容を十分に確認し、確実に本人の番号が取得され、個人情報が登録されるように徹底をさせていただいておるところでございます。

     マイナンバーカードの個人情報の保護と信頼の確保は、安心安全なデジタル社会を構築するために必要不可欠なものであると考えており、町としましても国に情報管理やチェック体制の確立を求めるとともに、制度に基づくマイナンバーカードの活用に取り組んでまいりたいと考えております。また、情報漏えいにつきましては、決してあってはならないことであり、当町におきましても、カードの申請、交付時には必ず二重チェックを行うとともに、本人に確実に確認をしていただき、情報漏えいや誤発行がないよう、細心の注意を払いながら取り組んでおるところでございます。

     保険証の廃止につきましては、現在のところ詳細な方針がまだ国から示されておりませんので、このことについては、今後の国の動向を見ながら対応してまいりたいと考えております。

     次に、人口減少対策でございます。

     この課題は、全国的にも特に当町のような中山間地域においては喫緊の課題であり、各種の移住定住施策を推進しているところでございます。

     議員ご質問の中にありました町営住宅でございますが、法令や条例に定められた入居資格があり、その基準に該当すれば入居できることとなっておりますので、社員さんはもとより入居する条件が適合すればご利用いただけますので、ご理解のほどよろしくお願いを申し上げます。

     住宅を選ぶ上で、育った場所、就労、通学先、家族構成などの状況を踏まえ、持ち家や賃貸、場所や金銭面などさまざまな要件を勘案しながら、皆さん方住宅についてはご選択をし、建設をされておると認識をしております。

     現在町では、人口減少対策の一環として、住む場所として揖斐川町を選んでいただけますよう、住宅の新築や既存の家をリフォームした際の補助金や、民間アパートの賃貸住宅を借りた場合の家賃補助などの制度を設けており、揖斐川町に来て住んでいただいて、住み続けていただけるよう支援を今後とも行ってまいりたいと思っております。

     今後とも、住んでよかった、住み続けたいと思っていただけるような町づくりに努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。


    小倉昌弘 議員 (2回目)

     マイナンバーカードについて、慎重にやっている、起きないようにするというんですが、私はいろんな事業を始めるとき、一番最初は一番慎重になる。みんなが気をつける。慣れてくると失敗するけども、最初は慎重にやる、そういうもんだと思うんですが、その最初に一生懸命やっている、慎重にやっている、しっかりやっているというだけでミスが続出しているんですよ。こんなことでこの先、本当に慣れてきたら、とんでもないミス、一つのミスで、何万人何十万人という情報が漏洩する可能性もあるんですよ。ですから私は、このひもづけすればするほど危険度は増す、こういうことは反対しているんです。

     例えば銀行の情報、これが漏れれば、最近の強盗事件などもテレビでもやっています。いろんな情報を集めて、そして今では、あそこの家はお金がたくさんあるとか、どこに勤めているとか、家族が何人いるから、いつ頃の時間は何人いて一番いいとか、そういう情報が売り買いされているとまで報道されております。こんな中で、銀行の情報漏れあったんですよ。お金がそこにはいくらある。それが全部わかるようになったんですよ。

     そして、保険証のひもづけでは、他人の情報で処方すれば命に関わること、こういうこともあるんです。

     町長は、お薬手帳、こういうのを知っていますか。

     大抵の人なら、病院など行ったとき、お薬手帳持っていきます。これは、自分の今投薬されている情報を確認し、この薬とこの薬を一緒に飲んだら危険だということがあるから、そういうお薬手帳も最近ではみんなが持っていって、いろいろ投薬してもらうんですよ。それを他人の情報をマイナンバーカードで、他人の情報、今すごい数ですよね。他人の情報が入っているんですよ。それを持っていって病院で投薬されて、本当に命に関わることもある。そういうことがあるんですよ。

     そして、マイナンバーカードだけでいいと思って、保険証の代わりに持っていったら、病院でこれ間違えていますと、だから全額払ってくださいと。古い保険証も一緒に持っていった人は、その保険証を出してもらえればそれで手続きしますが、マイナンバーカードの人は全額払って、後からお返ししますと。そういうことをやっているんですよ。こんなことで、これから本当に安心してやっていけると思いますか。

     大臣は、ある程度のミスは仕方がないと言っているんですよ。いくら町長が一生懸命やる、きちっとやるって言ったって、この制度はじまって、国の一番の根幹がそれ多少のことは仕方がないという考えでやっているんですよ。私たちは心配でなりません。

     次に、人口減少の問題ですが、町営住宅いろんな基準がある、それに適合すればということなんですが、それだけでやっていったら、本当に揖斐川町に多く住んでもらえるように、これから改善する必要があるんじゃないでしょうか。

     以前は1人では入れなかった。しかし途中で1人でも入れるようにした。そういう改善をしながら、よそから来た人が揖斐川町に住んでもらえるようにする。そしてアパートなんかでも補助金を出すと言っておりますが、近くの自治体と比べて揖斐川町今どれぐらいアパート建っておりますか。ほとんど建っていないというのが現状じゃないでしょうか。

     そして人口減少の問題で、目先のことだけ考えるんじゃなくて、本当にこれから先、揖斐川町をどうしていくのか。

     そしてコミュニティバス、これの問題でも私はこの人口減少関係あると思うんですが、例えば大野町の大野サムへ行くのに便利なようにバス停を増やす。これ町のほうではっきり言われましたよね。私は、買い物は今までどおり地元でと訴えるべきではないかとそのときに反対しましたが、確かに今住んでいる方たち、特に町長の近くの方たちは、大野町へ買い物行ったほうが便利だ。そこでバスが出て、大野サムのところにバス停をつくってもらえば便利だという方が多いと思います。しかし、揖斐川町で買い物するんではなく、よその自治体へどんどん買い物に行くように行政が支援して、揖斐川町の商店街そして大手スーパーまで、いずれはなくなってしまいます。

     私は、少しでもこの揖斐川町内で買い物をしてください。私も全て揖斐川町で買い物しているわけではありませんが、やはり少しでも揖斐川町で買い物してください、行政がそれを進めて、揖斐川町は住みやすい町だ、スーパーも何もない町になって、揖斐川町はいい町です、静かな町です、住んでくださいといって住んでくれると思いますか。

     私は、こういった政策も、本当に今、目先のことだけじゃなく、この先揖斐川町がどうなるか、そういうことをしっかり考えてやっていきたいと思いますが、町長の考えをもう一度お伺いいたします。


    町 長 (2回目)

     昨今のマイナンバーカードを巡る諸問題、今日も新聞報道でもいろいろ事案が載っておりまして、こういった諸問題については、議員ご指摘のとおりでございます。

     ただ個々のいろいろな取り違えだとか、ひもづけを間違えた、個々の案件についてちょっとこちらで逐一はご説明をできかねますけども、少し大きな話をさせていただきますと、やはり現在日本で稼働している、あるいは運用されているさまざまな機器、システム、制度、法、いずれにしましても当初から完全な形でスタートしていたものではなく、やはり長い時間をかけて少しずつ改良、修正を加えながら今の形になったものだと思っておりますし、今でも更なる高みを目指して修正、改良を加えながらよりよいものにするという努力が続けられております。

     マイナンバーカードもそういうことだろうと思っております。新しいシステムを構築する、制度を確立しようとするとき、問題が生じたからやめましょう、元のままにしましょう、戻しましょうでは、この新たな進歩やら改革はできないと思います。問題や困難を乗り越えてこそ、新たなシステムやらよりよい制度ができるものと考えております。

     マイナンバーカードと似たような問題に、ご案内のように平成9年に導入されました年金の基礎年金番号制度がございます。

     それまで国民年金、厚生年金、共済年金等、各年金ごとに独自の番号が使用されており、独自の番号でそれぞれの制度の年金が運用されてまいりましたが、転職等で年金種別が変わった際、例えば国民年金から厚生年金に変わった、また国民年金に戻ったと、こういった年金種別の移行の際にスムーズな年金の手続き、移行に問題がございました。

     また複数の年金をかけておられる、昔国民年金をかけておって、厚生年金を10年かけておって、さらにあとまた国民年金を2年かけて、さあいよいよ年金をもらおうとしたときに、年金受給の際の保険料納付期間の把握、あるいは年金額が幾らになるか、こういったものを算定する、あるいは調査する非常に難しい問題がございました。

     こうしたさまざまな年金制度がバラバラの形で運用されておったことから生じている問題を解決するために、統一した番号、いわゆる基礎年金番号制度が導入されたわけであります。

     しかし、導入に際しましては、ご案内のようにいくつもある年金制度の連携、ひもづけが悪く、誰の年金の納付記録か分からないというようなものが5,000万件出てまいりました。いわゆる消えた年金記録問題でございます。

     加えて、統合の際のシステムのエラー、現場でのひもづけ等の人為的なミスも重なりまして、当時大変な問題となったことは皆さんご記憶に新しいところであります。

     しかしながら、何とかそうしたものの困難をクリアしながら、現在では基礎番号制度の下で、年金種別のいかんに関わらずスムーズな年金の管理、納付期間の把握、年金額の算定ができるようになっております。

     このように、残念なことでありますが、私もエラーを決して容認するものではありませんが、現実的にはシステムの創世記にはこうした紆余曲折を経て、よりよいシステムが構築をされていくということもあるわけでございます。

     国においても、システムエラーの未然の防止、あるいは発生時での早期の対応というものを引き続き求めていくとともに、我々現場でも人為的なミスを防止するためにしっかり頑張っていかなければならないと思います。

     そうした中で昨日の報道にもありました、国においても2026年を目途に、プライバシーに配慮した新しいマイナンバーカードの見直しを図るとともに、トラブルへの万全な対策をなされるということであります。より良いカードとなりますよう、不断の努力を国とともに続けてまいりたいと思っております。

     次に他町村から町内の工場に通勤している従業員の方々、揖斐川町で住んでいただけるような住宅を確保というようなお話でございます。

     他町村から現在車等で揖斐川町の工場に通勤手当をもらって通勤をできておられる方が、あえて揖斐川町にアパートがあるからといって住んでいただけるかどうかということについては、よく私にも分かりません。逆に揖斐川町の工場からほかの工場に移転をされると、またそちらのほうに移転をされるのかなということも考えるわけであります。

     住みたいような適当な家がないということであれば、揖斐川町にあります空き家バンクをはじめ、移住定住対策をもっと頑張っていかなければならないと思います。

     しかしこうした問題もさることながら、もう一つ私が最近仄聞いたしまして問題だなと考えておりますのは、揖斐に住んでおられる方が、わざわざ池田や大野、神戸に家を建てて子供さんを住まわせておられるという話をよく聞きます。

     なぜわざわざ揖斐に家があるのに、土地があるのに町外に新居を構えられるか。推測ではございますが、雪が少なく、大垣、岐阜、名古屋等の都市に近く、通勤、通学、買い物、レジャー等生活の利便性の高いところに住みたいということかなと思っております。分からなくもありません。

     先ほど、アパート建設が少ない、アパートがないというようなことも御指摘がございました。まさしくそのとおりでございます。アパートのほか、宅開業者等のディベロッパーによる分譲住宅などを見ましても、こうした分譲住宅の建設が大野、池田、神戸では今でも盛んに行われておりますが、揖斐川町ではあまり見かけません。こうしたことの要因、先ほど申したようなことが影響しているのではないかなと思っております。

     私、常々お話をさせていただいているように、今、まずは今住んでおられる方が引き続いて住みたいと思っていただけるような、利便性の高い住みやすい町に努めていくことがまずは肝心であろうと思っております。住みやすければ子供さんの家も町内で建てていただけるのかなと思っております。

     以前、操法大会の過度の訓練が敬遠されて、揖斐川町から出て行かれる若い方が多数あるというお話をお伺いしましたが、操法大会の廃止で少しはそういったことも少なくなるのではないのかなと思っております。

     住みやすい町にすること、まずはこれを頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。


    小倉昌弘 議員 (3回目)

     マイナンバーカードについては、これから一生懸命やるというふうに聞こえるんですよ。

     銀行口座とマイナンバーカード、片方は漢字で片方は片仮名だったから間違いが多かった。そんなこと今頃分かっているんですか。始まる前から分かっていることじゃないですか。銀行は片仮名で書いてある、マイナンバーは漢字で書いてある、だから間違いが多かった。そんなこと今、急にできた問題じゃないんですよ。そういうチェックも何もしないで始めているんですよ。

     そして、行政からの還付金やいろんなもの、これ小さな子供でも銀行口座をつくりなさいと言うんですね、一人一人。0歳児が銀行へ行って、銀行口座をつくる。これ署名も印鑑を押すことも銀行口座をつくりたいということも全くできない0歳児でも、銀行口座をつくれと言うんですね。

     そして、銀行口座もしつくっても、1年間、例えば少額の貯金を1年間そのまま置いておくと、銀行から手数料を請求される。普段使っていたり、多額の預金してあればいいけど、少ない金額のままそのまま置いてったら、この前聞いたんですけど年間千幾らか手数料取りますよと、そういうこと言われるんですよ。

     0歳児が銀行へ行って、貯金したりおろしたり、いろんなことできますか。下手したら4年5年そのままほかっておく。それが当たり前じゃないですか。それを行政は進めようとしているんですよ。こんないい加減な制度ありますか。

     私は、今本当に町長も言われた、これからって。これからじゃないんですよ。全く考えもなしに進めている制度。住基ネットでも、やり始めたけど結局は進まなくて、やらないようになりました。

     今回もこんなことしていて、本当に町長は年金制度の一体化と一緒にしますが、年金制度と銀行や医療の情報を一緒にするのとは全く違うんですよ。住民に対する危険度、本当に安心してできるならいいですけども、全く違う話ですよ。

     私は、本当にこのまま進めたら大変なことになる。私も専門家ではないですが、テレビで専門家が出てきて専門家が話しても、このまま今進めるのはおかしいとそういうことも言っているんですよ。だから、これは絶対見直すべきだと思いますが、最後、もう一度お伺いします。

     そして人口減少、これに歯止めをかけるため、本当に揖斐川町は住みやすい町にすると言いますが、先ほど言ったように、大手スーパーも撤退したら、本当に生活しやすい町になりますか。移動販売車が来るからいいですよ、揖斐川町は。商店なくても、移動販売車が来るからいいですよ、住んでくださいと言うんですか。

     私は本当に住みやすい町、それにするために、もっと先を考えて進めていくべきだと思いますが、最後にそのこともお伺いして、今日の質問を終わります。


    町 長 (3回目)

     マイナンバーカードの取り組みについてこれからということではなしに、これまでも一生懸命頑張ってきましたけど、更なる改善についてこれからも頑張っていかなければならないということで、これから初めて始めますということではないのでご理解賜りたいと思います。

     それから、私が例えに出しました基礎年金番号については、これとマイナンバーカードが関連しているとかそういうことではなしに、このように、先ほど来申し上げましたが、新たなシステムを構築する際には、やはり基礎年金番号のときに発生したさまざまな大問題、これも今は何とか改善をし、解消し、今年金の統一番号で以前よりスムーズな年金の運営がされておるわけでございます。

     そういうふうに新しいシステムを導入するときには、やはり紆余曲折があってさまざまな困難があると、それをしっかりと乗り越えてやっていって、年金番号ではございませんけれどもそういった新たな新しいシステムができているということでありますので、マイナンバーカード制度についてもですね、いろいろご指摘のような問題が発生していることは事実でございますので、こういったことについて、一つずつ確実に問題を潰していって、よりよいマイナンバーカード、デジタル社会を推進せよ推進せよといって議会からもご質問いただいておりますけども、そういったものの最たるものがマイナンバーカードだと思っておりますので、やはりこういったものは今後のデジタル社会を迎えるにあたってはこういったものが必要だと思いますので、さまざま現在はその過渡期でありますので、ご指摘の問題おっしゃるとおりでございますが、やはり国、自治体それから関連企業、団体、力を合わせてこういった問題を克服して、よりよいシステムができていくように願いますし、私どもも努めていかなければならないと思っております。

     それから住宅政策につきましては、これから一生懸命努めていくというより今では申し上げることがございません。

     先ほど言われましたスーパーが撤退したから移動販売でと、いやスーパーが撤退したそれの補完を町では同じものはできるものではございませんので、それを補完する意味で町として、できるベストではありませんがベターの政策として移動販売を始めさせていただいたわけでありますし、揖斐病院の移転、これを補填するために揖斐病院と同じものを町で運営していくということは、これはできませんので、少しでもサービス低下を防ぐために診療所というような形でやらせていただくということでございます。

     揖斐川町としてできることをやりながら、皆さんに住んでよかったと、前より良くなったなと、住みやすいなというふうに少しでも思っていただけるような町にしていくために努めていきたいということでございますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。



    宇佐美直道 議員 (木曽川水系連絡導水路事業の是非について)

    宇佐美直道 議員 (1回目)

     木曽川水系連絡導水路事業は、徳山ダムの水利用の一環として、下流の西平ダム辺りから取水して、地下トンネルを掘って、木曽川および一部を長良川に注ぐという大規模な事業で、総事業費は、今では1,000億円を超える一千数百億円とも言われておりますが、事業の目的の一つとしては、木曽川水系の異常渇水時に、徳山ダムの渇水対策容量として確保されている水を木曽川と長良川に導水する。二つ目に、徳山ダムで確保されておる、愛知県と名古屋市の都市用水を木曽川経由で取水できるようにするというものですが、当初よりその事業の必要性、妥当性については批判が多く、民主党が政権についておりましたときに、事業仕分けで再検証(見直し)の対象とされ、現在に凍結されたままきております。私も平成26年9月の定例会一般質問で取り上げ、この事業は中止すべきではないかと訴えました。

     ところが、名古屋市の河村市長が、今までは名古屋市は現在水余りの状態で、建設費を一部負担した徳山ダムからの水は一滴も今使っておらず、今更水は必要ないとして導水路事業から撤退を表明していたにもかかわらず、突然にこの2月に三つの理由を挙げて、導水路建設を容認する意向を示されました。

     市長の言われる1番目の理由は、揖斐川、徳山ダムのうみゃー水を、名古屋市水道の水源の一つとしたい。2番目に、今後の大雨の予測時に、木曽川のダム群で四つほどあるんですけど、積極的な事前放流をそれぞれで行って、万一予測が外れて雨が降らなかったら、ダムが干上がってもこの導水路で流量を確保したいと。3番目に、名古屋を流れます堀川へ恒常的に導水路からの水を流し、泳げるくらいのきれいな川にしたいとのことです。

     しかし、どの理由も説得力に欠け、いわゆるこじつけのようなもので、例えば1番目の揖斐川のうみゃー水をと言われておりますが、徳山ダムの水は巨大なダム湖で蓄積された水で、藻類が増え、有機物が多いと言われており、下流ではほとんどアユが育ってない状態で、とても清流の水とは言えませんし、何よりも現在木曽川の水を使っている名古屋市の水道水を、市長は良質だ、木曽川の水を水源とした日本一のこれがうみゃー水だと、木曽川の水、現在の水道水を缶詰にしてまで宣伝をしてこられた、そのことをお忘れになったのでしょうか。

     2番目について、大雨の予測時に木曽川のダム群で積極的な事前放流を行って、予測が外れたらそのときに導水路が活躍するということでございますが、今、事前放流というのは、最近どこでもやっております。木曽川でも2020年以降3度の事前放流を行いましたが、いずれのときも放流後に降雨がちゃんとありましたように、河川流量のコントロールは、雨雲の動きを見ながら国土交通省が確実にコントロールしておりまして、ダムが干上がる懸念はまずありません。さらに、木曽川では洪水調節機能の強化策として、上流に総貯水量1億3100万立方メートルの新丸山ダムを建設中で、このダムが木曽川の治水対策として、地域の悲願として造られており、完成した場合に、今回の導水路との整合性、さらに完成しても導水路の水が必要なのかどうかというようなことが不明確でございます。

     3番目に、堀川へ水を流すという話でございますが、国際都市名古屋に汚れた河川はふさわしくないとのことで、そんなことを言われたんですけど、東京にも、神田川など汚染度の高い川はいくつも存在しており、大金をかけてまで水質改善に努めるよりも、汚染防止に力を入れるべきではないでしょうか。

     これでは市長自身が無駄と言ってきた徳山ダム事業に更なる無駄な事業を重ねることになりません。

     ただ、今回の発言を受けて、新聞紙上では、導水路建設に向けた協議が加速すると報じられており、建設が決まれば、国、三県(愛知、岐阜、三重)、あと名古屋市による導水路事業として、当町は負担なくして、大規模な工事が町内で行われることになり、当町にとりましては、関連する業界の活性化や地域経済への波及効果が見込まれます。この河村発言の後に、3月の議会で町長もこの発言に対し、大変嬉しく思うと述べておられます。

     一方で、必要性、妥当性の低い大型事業、あえて言うなら工事のための工事に国や県が1,000億円以上の大金を注ぐことに対して、一国民として、私はやはり巨額の無駄遣いは許されない、事業は中止すべきではないかと思いますが、町長さんはいかがお考えでしょうか。

     また、工事をやることになれば、導水路が通る地域は、地下水位など住民生活への影響や自然環境の悪化などが懸念されますが、作業する抗を掘ったり点検抗とか、あとはそこからトンネル掘ったら残土が出てくるでしょうし、町内へのそういった影響をどのように予想されておりますでしょうか。


    町 長 (1回目)

     木曽川水系連絡導水路事業の水源をなす徳山ダムには、大きく二つの目的があり、一つ目の目的は治水機能でございます。下流の横山ダム再開発事業が完成し、併せて進められた河川整備等により治水安全度が飛躍的に向上し、徳山ダムと横山ダムの連携防災操作で浸水被害を軽減されるなど、治水効果が発揮されているところであります。さらに渇水対策として導水路により、木曽川水系の異常渇水時の緊急の水補給を図る機能もあり、沿川の市町からも早期の実現が望まれておるところであります。

     二つ目の目的としては利水でございます。水力による発電や揖斐川下流域のみならず、導水路により愛知県および名古屋市への都市用水の補給を図るものとなっております。これらの機能を効果的に実現させる木曽川水系連絡導水路事業は、平成18年国において実施計画、調査に着手され、平成20年には建設事業が着手されましたが、平成21年に国のダム事業の検証の対象となり、現在も検証作業が続いておるところでございます。

     このような中で、昨年5月には、愛知県の矢作川にある明治用水頭首工において大規模な漏水が発生し、農業用水、工業用水の取水が困難となり、改めて水の確保の重要性が認識され、将来的なリスクに備え、導水路の整備が必要であることを広く再認識されたところであります。

     この徳山ダム建設事業においては、全国でも類を見ない旧徳山村全村水没で移転を余儀なくされた住民の苦渋の決断と、約半世紀の時間を費やしたことを踏まえ、徳山ダムの全ての効果が早期に発揮されるよう、国や水資源機構に毎年議長とともに導水路事業の推進を要望してまいったところでございます。

     次に、導水路を建設工事における町内への影響でございますが、木曽川水系連絡導水路施設は、揖斐川の西平ダム上流から木曽川の犬山頭首工上流へ延長約43 km の水路トンネルを整備する計画となっております。

     木曽川水系導水路事業による大気環境、水環境、生態系などの環境影響検討の結果については、平成21年7月に環境レポート案として取りまとめ公表をされております。この中で地下水の水位に関する検証もされており、地下水の影響を少なくすると記載をされております。揖斐川町としましても、引き続きまして、水資源機構が実施する地下水を含む環境調査等の結果を注視してまいりたいと思っております。

     いずれにしましても、導水路事業は必要な事業であり、今後とも関係機関と連携をし、さまざまな機会を捉えて、国や水資源機構に対し本事業の意義や必要性を訴え、速やかに検証作業を進めるよう要請をしてまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。


    宇佐美直道 議員 (2回目)

     木曽川水系連絡導水路事業につきまして、まずは徳山ダムの目的の一つである治水・渇水対策というようなこと、あと利水対策というようなことをおっしゃっておられたんですけど、元々徳山ダム自体が、河村市長も何度もあんな無駄なダムを造ってまったっていつも言っておられるんですけど、実際に今利用されているのは、発電がほんのわずか2万4,000kWhですか、その程度しか活用されてない。利水に関してはどこも使ってない。

     あとは、ご存知のように洪水のときにということで、そのときに治水対策としては効果があるかなと。ただ、洪水のための容量を確保しようと思えば、あんな今みたいに浜名湖の2倍もあるような湖は元々はいらないわけなんですよね。

     ですから非常に徳山ダムというのは無駄な工事、長良川河口堰、当時言われましたように、長良川河口堰、徳山ダム、それから諫早湾の干拓と日本三大無駄事業と当時言われておりました。そういった徳山ダムの水利用、いまだに使い道がないんで何とか形だけでもできないかというようなことで、こんな導水路があえて工事を作り出すというような感じでなされておると思います。

     明治用水の問題にいたしましても、たまたまああいうことが起こったんで、ああいったことを全国で全部用心して多めにどこか水を確保、水源を二つどんなところも確保しないといけないということになりますと、そりゃそう言い出したらきりがありません。あれはあれでそういったところを事前点検して、ああいった事故のないように気をつけるということではないでしょうか。

     また導水路を造った場合の環境対策でございますけど、影響対策でございますけど、平成21年の当時に環境レポートというのができておりまして、今はインターネットで検索しても出てくるんでございますけど、ああいったのは水位の低下とかそういったことが書いてございます。

     ただ、井戸水がそうやって影響ないかというようなことがありますけど、それと工事があったときにそうやって、工事の影響がどうあるかというようなことまでたしか書いてなかったと思うんですけど、とにかく導水路が西平ダムのところから谷汲のほうを通って、深坂通って、それから大野町のほうへ抜けていくと思うんですけど、そういったところの住民の方に、その場になって、もうやることになってしまってから、こんな影響が出るよっていうことにならないように、事前に説明がされとるかということをやっぱり私は懸念しておるわけでございます。その点についてもご回答をお願いしたいと思います。


    町 長 (2回目)

     まずもって、長年の懸案でありまして、過去度々国、水機構等にも陳情してまいりました。揖斐川町におきまして、この導水路事業、名古屋市が容認に転じましたことにより、少し明るい兆しが見えてきて嬉しく思っていた矢先に、地元の揖斐川町議会より反対の声が出たということは、大変残念に思います。

     ご案内のとおり、徳山ダムは、旧徳山村民の皆さんの集団移転を経て実現をしたものでございますが、集団移転に際しては、徳山ダムの下流域への治水・利水対策という役割をお示しし、ご理解を賜って実現をしたものでございます。

     そうした中で、徳山ダムの洪水調整能力により、下流域の洪水の危険が大幅に減少したことはご案内のとおりでありますが、一方の導水路事業は全く進展をいたしておりません。そういう意味において、集団移転の際の旧村民の皆さんのお気持ちに、いまだお応えできていないところであります。旧徳山村を合併で継承している揖斐川町としては、旧徳山村民の皆さんのお気持ちにしっかりとお応えをしていかなければならないと考えております。

     加えてこの5月29日に名古屋市で開催された徳山ダム審議会では、名古屋市の提案は大変重要とされた上で、検証作業を今後も進めていくとされました。参加した岐阜、愛知の各自治体からは、渇水対策や治水の面から建設推進の声が相次ぎました。

     実は私、昨年東京で開催をされました中部直轄河川治水期成同盟会の総会において、会議の中で愛知県の江南市長さんが、愛知県北部は渇水で常に悩まされており、1日も早い導水路の推進を求めるという発言もございました。

     このように導水路に多くの自治体が期待をされているわけでありますので、揖斐川町としても、関係者一丸となって、オール揖斐川で事業推進に向けて頑張らないと考えておるわけでありますが、そうした中で、議員先ほど一般質問の中で、一国民としては無駄というこういったご発言もございましたが、ここは議会の一般質問の場でございますので、議員としてのご意見を賜りたいわけでございますけれども、そうした中で議員は先ほど、事業が実施されれば関連する業界の活性化や地域経済の波及効果が認められるとおっしゃっておられます。であるならば、揖斐川町の発展、地域振興のために尽力しなければならない揖斐川町議会議員たるもの、ぜひこの導水路事業へのご理解と、ご協力をよろしくお願いを申し上げます。


    宇佐美直道 議員 (3回目)

     町長さんのご答弁は、徳山ダムにつきましては徳山村民の切なる願いといいますかそんな思いが込められていたんで、もっとしっかり活用するようにというようなことかと思いますけど。

     しかし現実問題として、先ほど申し上げましたように、ほとんど徳山ダムの水は使われてないというようなことで、利用されていないということでございます。そういったことで、下流、名古屋市や愛知県も、水余りの状態で徳山ダムの水はいらないというようなことも言っておるわけでございますので、あえて無駄なところにまた無駄を重ねるということは、やはりちょっと無駄な、それこそ一国民として、一国民としてという発言を町議会でしゃべるのはおかしいというようなお話でしたけど、私どもは一町民であり、かつ一国民でもあるわけですよね。ですから、そういったことで、ぶっちゃけて申しますと、今、国のほうでは、岸田内閣が異次元の少子化対策に取り組むと宣言して、年間3兆から3兆5,000億の規模といわれる追加財源を探しておられると。それで消費税などの増税は考えていないといったものの、ほかに確たる財源はなく、一方で社会保険のほうの保険料なんかに上乗せを考えておるというようなことをおっしゃっておられます。そのようになれば、医療保険なんかにそれがオンされれば、我々一般の国民と申しますか、特に老人とか、年金生活の老人、それから低所得者の方なんかには実質増税と同じようなことになってしまいます。

     こういった時期に、財源は本当に少子化対策やってあげたいんだけど、財源がない。このこういったときにどう見ても必要性が低いこういった導水路のような不要不急の事業に一千数百億円もかけて、取りかかるべきではないと私は思いますが、いかがでしょうか。


    町 長 (3回目)

     議員ご発言の中で、水については全く使われていないということでございますが、導水路事業ができておりませんので、当然に活用ができていないということでございます。

     また、ご発言の中に、無駄だとか水余りであるとかいろいろ断定的におっしゃっておられますが、現に先ほど申し上げたように木曽川流域の自治体では、渇水等の対策でこういった揖斐川の水が欲しいということで、この事業を望むという、首長さん方の意見が多数出ておるわけでございますので、全くその水余りとかそういうことではないということで、お考えとしてはそういうお考えかもしれませんけど、現実は、水余りでもありませんし、無駄かどうかとかあるいは一千数百億円というようなこともおっしゃられましたけど、まだまだそういった事業費についてもこれから検証し積算をしていきますので、なかなかそういったご発言いかがかと思うんですけども、いずれにしましてもこの導水路事業は、流域の皆さん大変期待をしておられますし、揖斐川町としても徳山村民の方への想い、そういったノスタルジックなものだけではなしに、現実にこういった必要性があるということで、揖斐川町としては進めていかなければならないということでありますし、議員ご自身、先ほど来申しておられるように、揖斐川町にとっても、この導水路事業により地域の活性化が図られるということはお認めになっておられるわけでありますから、町の発展を頑張らなければならない議員さんですので、それはやはりぜひ頑張っていただきたいと。それはご自身のやはり議員としての活動の中で、ぜひこういったものはご自身で必要であると、有効であると、活性化に寄与するんだと言っておられるわけですから、一方で活性化を阻害するようなことはひとつご勘弁をいただきまして事業にご尽力、ご協力を賜りたいと思います。



    宮部一也 議員 (留守家庭児童教室(学童保育)の時間延長について)

    宮部一也 議員 (1回目)

     留守家庭児童教室、通称学童保育の時間延長について質問させていただきます。

     国では、放課後、保護者が家庭にいない子供の豊かで安心安全な生活保障として、放課後児童育成事業を行う場所として、放課後児童クラブ(学童保育)を位置づけております。

     町でも、揖斐川子育て支援計画にて、留守家庭児童教室と称し、保護者が就労や疾病等により昼間、家族が家庭にいない児童を対象に、授業が終わった後の遊びや生活の場を提供し、児童の健全育成を図る事業として位置づけられています。

     また、同計画の中で、重点施策の内容の中にも、就学期の健全育成の充実という項目で、今後は今までに増して、留守家庭児童教室の充実を図るとともに児童の適切な遊びや生活の場を確保できるよう取り組みを推進しますと表現されております。

     現在は、小学校1年生から6年生の児童までと受け入れ範囲が拡大されておりまして、子育て支援事業にとって大きな役割を果たしています。今、現実に130名の児童のご家庭が利用されています。

     その中で、保護者から、保育時間の延長を望む声が上がっています。現在は、授業終了後から18時までと定時が決まっており、お迎えの時間は18時厳守ということで、保護者からはちょっと厳しいという声が上がっているわけです。

     確かに保護者の中には、フルタイムで働いている方も多く、勤務先がやれ岐阜市内、大垣市内といったところまで通っている方も多くあると。その中で、通勤時間の時間も考慮しなくてはならず、仕事で遅れるようなことがあると、代わりのお迎えを考慮しなければならない事態も発生します。そのような環境の中で、保育時間の延長が望まれていると思われます。

     また近隣の状況なんですが、大野町の開設時間は、延長保育なしで18時30分まで。池田町の開設時間は18時までなのですが、延長保育は19時まで。神戸町の開設時間は18時、延長は19時まで。本巣市の開設時間は18時ですが、延長保育は18時半までと、周りの自治体では、おおむね18時半から19時までの延長保育を行っています。

     たとえ30分、1時間と言われるかもしれませんが、通勤の時間を考えると、非常に大きな時間だと思います。

     また、他の自治体のほうでは延長の保育料を別途徴収するという自治体もあります。これも考えられます。

     全国の令和4年度放課後児童クラブ開設時間という実績を見させていただきましたが、保育時間の延長を行っている教室が、令和3年より令和4年のほうが多くなっています。これはやはり全国的にも延長の声が上がっているという背景があるのではないでしょうか。

     また別の話なんですが、1日預かりの場合、休日等、夏休み、そういった長期のときもありますが、朝の受け入れ時間を15分から30分早めているそんな教室もあります。

     子育てしやすい町を目指す観点からも、留守家庭児童教室延長保育について、今後どうされていくのかお考えをお尋ねしたいです。


    町 長 (1回目)

     当町の留守家庭児童教室の状況につきましては、平日は揖斐、大和、北方、清水、小島、谷汲の6小学校校下で開設し、夏休み期間中においては、春日地域を加えた7小学校下で開設をいたしております。

     開設時間は、ただいまご指摘のように、平日は下校時から18時まで、夏休み等の長期休暇期間は8時から18時まで開設をしており、特に長期休暇期間、夏休み等の長期休暇期間は10時間の開設時間となることから、指導員の交代勤務が必要なため、指導員を増員し、対応させていただいておるところでございます。

     そうした中で、開設時間の延長についてでございますが、町では、令和4年度に留守家庭児童教室をご利用されている99名の保護者の方に調査を実施させていただきました。

     調査の中で、閉所時間18時は適切だと思いますかという質問に対して、70%近い方が適当であると回答いただいており、25%の方が遅いほうがいいと回答されております。このように、大半の方が18時まででよしというお答えをいただいておりますが、一方で延長の声があることも十分に承知をいたしております。

     開設時間の延長には、指導員の勤務体制の見直しだけでなく、人材を確保する必要もあり、特に夏休み等の長期休暇期間中は、平日よりも利用者が多くなり、開設時間も長時間の利用となることから、指導員への負担が大きく、指導員の人材確保が必須となりますが、年々人材確保が難しくなってきているのが現状でございます。

     現在、経験豊富な指導員の皆さんのご協力により、何とか適切な運営が行われている状況でありますが、安心してお子様を預けていただけることができるよう、さらに保育士、教員等の資格をお持ちの方など、専門性の高い指導員の確保に努めているところであります。

     利用者の皆さんのニーズに少しでもお応えできるような検討は常に行っておりますが、子供さんの安全性を確保できない状態での開設時間の延長は簡単ではないと認識をいたしております。

     町といたしましても、児童の安全確保や、開設時間の延長に必要となる指導員の勤務体制の検討や、質の高い指導員の確保に向けて、引き続き努めてまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。


    宮部一也 議員 (2回目)

     今ご答弁で、人材の確保がなかなか厳しいというお話がございました。確かに今、指導員の人材を確保するということは、非常に厳しい時期であるというのは重々認識しております。

     ただ、今年度から保育士に関しましては、確保について、資格取得支援であるとか、派遣保育士の導入などを行ってみえるというふうに聞いております。ぜひこういった学童支援員に対しても、こういった内容で人材確保に努めていただけるわけにはいかないでしょうか。

     人材派遣、派遣会社というのも、ひとつ考慮されてみてはどうかと思いますが、いかがでしょう。


    町 長 (2回目)

     幼児園にしろ留守家庭児童教室にしろ、慢性的な人材不足、このことについては、令和3年9月の議会で宇佐美議員から延長保育等のご質問いただいたときにお答えをしたところでもございますが、人材不足、これは役所に限らず全業種で共通の問題でありまして、今現在全く状況は改善をしておらないところでありますので、この点はご理解いただいていると思います。

     現在夏休み以外の通常の留守家庭児童教室においても、計19名の指導員というギリギリの人数で6か所の教室を運営させていただいております。加えて指導員の年齢も70代が5人、60代が12人、50代が2人と、歳のことを言っては大変ご無礼ではございますが、失礼ながら大変高齢化が進んでおります。

     そうした厳しい現状の中で時間延長等言われること、これはそのこと自体、私もご指摘までもなく十分に承知をいたしておるところでありますが、先ほど来申し上げておりますように大事なお子さんをお預かりして、しっかりと責任を持って保育をさせていただく、そのためにも安心してお預けいただけるような体制、人員配置、こうしたことをしっかり担保をしていかなければならない。

     しかし、今申し上げた厳しい現状の中で、延長保育サービスやりたくてもできないという現状をご認識賜りたいと思います。

     先ほど人材派遣からの確保というようなこともおっしゃられましたが、今ご指摘のように保育士のほう、幼児園の保育士のほうで人材派遣からの募集をいたしておりますが、いまだ確保ができないという状況でございますので、そういうことも含めてこれから人材確保しっかりとやっていかなければなりません。

     私自身も延長保育等もさることながら、ファミサポですとかコミュママなどの事業も実施したいということを以前より申し上げておるわけでありますが、こうしたことも受け皿となる人材組織の問題から実現ができていないのが現状でございます。

     延長保育の導入、子育て支援の拡大、ごもっとものことでございますけども、何事もサービスを拡大するためには、しっかりとした裏付け、責任ある体制が必要となります。そういった中で、この人材確保体制づくりについて、今、人材派遣を利用してはどうかというようなご指摘もありましたが、ぜひ議会からもそうした有益なご意見、ご提言を賜りまして、議会の皆さんと共々こうした問題に取り組んでまいりたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いを申し上げます。


    宮部一也 議員 (3回目)

     非常にいろいろな課題が山積されているということがよく分かりました。

     ただ、今後子供たちが減るというこの現状はもうそのとおりなんですが、やはり将来を見越した学童保育のあり方、これをどうあるべきか、学童保育がどうあるべきかっていうところを根本的な検討に入れなくちゃいけない、そういう時期が来ているんじゃないかなとも思います。

     今まで6か所、夏休みになりますと7か所という多数の場所で開催していることを1か所にまとめるとか、そういったことも今後検討しなくてはいけないというようなこともあるかもしれません。

     確かにいろいろ課題がよく分かりましたので、やはりあの揖斐川町は、今まで子育てしやすい町っていうことを目指して、他町に先んじていろんな施策をとってきたという経緯もあると思いますので、これからも子育て先進地であってほしいと願って質問を終わらせていただきます。

    町 長 (3回目)

     ご指摘のようにいろいろ私どものほうでもこのことについては検討しておりまして、その中で今ご指摘の、例えば1か所に集めて保育をさせていただければ人員的には足りるのではないのかという議論も当然に私どもでしておりましたが、そこまで子供さんはどうお連れしてくるんだということになると、いやいやあの春日からどう揖斐川まで子供さんをお連れする、スクールバスを出すのか保護者の方にお願いするのかという話になってくる。

     なかなかここの案件、今ここでいちいちご説明は申し上げませんが、いろいろ私どもも先ほどの人材派遣のことも含めて、あるいは自治体では学童保育をNPOとか企業に外部委託をしておるところもあると聞いております。

     そういったことも含めて、今後とも議員をご指摘のようにさまざまな検討は続けさせていただきますので、また議会からも有益なご提言等を、また更に賜ればと思いますのでどうぞよろしくお願いを申し上げます。



    若園敏朗 議員 (スクールゾーンの標識について、揖斐川町観光キャンペーン事業について、コロナ後の観光客誘致・北陸地方との商業交流の取り組みについて)

    若園敏朗 議員 (1回目)

     3点ほど質問をさせていただきます。

     最初に、スクールゾーンの標識についてでございます。

     スクールゾーンとは、交通事故から子供たちを守るために設定された交通安全対策の重点地域の呼び名です。歴史は古く、昭和45年公布の交通安全対策基本法第24条が法的根拠となり、昭和47年春の全国交通安全運動から運用が開始されました。

     スクールゾーンの安全強化は継続的に行われています。例えば、平成14年4月には、これまでのスクールゾーンをより安全な地域としていくために、文部科学省主導のもと、学校や教育委員会への働きかけが行われました。これにより、横断歩道やカーブミラーの新設、歩道の拡張、さらには路面標示の増強などが実施されました。

     スクールゾーンは、小学校を中心とした半径約500メートル程度の通学路が対象です。交通標識の他、路面標示や電柱の巻き付け標示などで、スクールゾーンであることを分かりやすく示しています。スクールゾーンは学校ごとに設定されていますが、自治体や市区町村によっては小学校の通学路だけでなく、幼児園や保育園の通学路などもスクールゾーンの対象となることがあります。

     さて、揖斐川町のスクールゾーンはどうかというと、小学校を中心にしっかりと設けられています。

     この写真は、揖斐小学校、大和小学校、北方小学校の周りを、2時間半から3時間半ぐらい、ぐるぐる回ってみて気がついたものを全部写真に撮ってまいりました。

     ただ、残念なことに、これを見ていただいたらわかるように、標識は合併以前に建てられたものであり、相当の年月が経過したりして色あせたり、電柱の柱がさびついたり、ちょっと曲がったりしているそういった危険なものも多数存在します。14枚中、黄色の丸で示した3枚だけが本当によくわかるというやつで、あとの11枚、非常にもう分かりにくいというか、見にくいなというような状況になっております。

     また、標識の管理自体が教育委員会なのか、総務課なのかはっきりしない部分もあります。20年以上前とは通学路の変更などもあって見直さなければならない、そんな標識もあります。

     一方、各小学校区では、ボランティアの安全サポーターと呼ばれる方々がおられ、学童の登下校を見守っていただいています。サポーターがいるから、標識は以前ほど必要ではないのではという意見もあります。また、スクールバスで通学している地区には必要ないかもしれません。

     標識を柱から全てやり直すと、1本当たり10万以上軽くかかります。しかしながら、学童の安全のためには、今ある標識の見直し、まず直すもの、全て建て替えるもの、そして撤去するもの、これらを早急に検討していただき、予算化していただきたいと思います。現状のボロボロのままでは、景観も悪く町の印象もよくありません。

     今後の対応について、町長のお考えをお尋ねします。

     続きまして、揖斐川町観光キャンペーン事業についてご質問します。

     昨年、令和4年度の新規予算で、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、打撃を受けた観光業を支援するため、旅行業者が町内観光ツアーを実施した場合に補助金を交付するという、揖斐川町観光ツアー補助金として995万円が計上されました。

     大型バス1台につき3万円、中型バスには1万5,000円、町内飲食店での食事には1人当たり1,000円。宿泊については1人当たり3,000円の補助をつけることで、県内外から多くの観光客が揖斐川町にやってきました。

     行政では、かつていろいろな観光コースを入れたツアーを、旅行業者へ提案してきたそうですが、なかなか揖斐川町まで足を運んでもらえなかったというふうに聞いております。しかし、昨年度は助成金のおかげではないと思いますが、旅行者がコース、ツアーを自ら企画して、バスで来てもらえたということで、本当に非常にいい事業だったと思います。

     実績を調べました結果、交付決定額が915万1,000円、申請件数は91件、その内容は、中型バスが30台、大型バスが188台、食事利用が3,194人、宿泊利用が29件ということでした。

     地域は17都府県にわたり、県内はもとより、愛知県、静岡県からも多数のバスが来ています。さらに、東京都や大阪府、兵庫県からも来ていたり、特筆すべきは、九州の福岡県からなんと5件のツアーで揖斐川町に来ているというのには驚きました。また、月別の台数はこちらのグラフを見るとわかるとおり、観光シーズン、春や秋の観光シーズンに多数来ていただいております。

     食事利用の施設地域では、揖斐川地域では2件、谷汲地域で68件とやはり谷汲を目的地として来ていただいているのが分かります。91件中70件のツアーが町内で食事をしてくれていて、約77%の利用率となっています。宿泊については、29名ということですので、残念ながら揖斐川町は現段階では、宿泊を伴う目的地までにはなっていないということになります。

     本年度も同額の予算がつき、既に各地から揖斐川町へ来ていただいていますが、少し改善したほうがいいのではないかと思うことがあります。

     一つ目は、この事業は事後申請ということで、旅行者がいつ揖斐にツアーを実行していたかを行政側が把握していないこと。

     私は観光客がせっかくバスで来てくれたのなら、どんな行動や買い物をしているかを実際に見て、更なる観光客の誘致、町内の施設等利用増加による商店街活性化のための調査研究をしてほしいというふうに思っております。

     二つ目は、町のホームページ、揖斐川町観光ツアー補助金Q&Aの8番で書かれている次の文言、

    Q.観光バスツアーで、揖斐川町の食事や宿泊を伴わなくても、揖斐川町内の施設などを訪問すれば、バス代の補助が受けられるのか。

    という問いに対して、

    A.可能です。ただし、町内施設等の訪問が行程に含まれている(行程表に明記されている)ことが条件となります。

    とあります。

     この文言は、当初の目的の新型ウイルス感染拡大に伴い、打撃を受けた観光業を支援するために当てはまるかどうか疑問を感じます。

     町内施設の訪問にとどまらず、町内の飲食店を利用するというのは条件としてつけていただきたい。1,000万円近い予算を使うわけですから、飲食店や土産物を販売する商店等が一層元気になれるような内容にしていただきたいです。

     また、もっと多くの情報を得るための事業になればいいと考えます。そのためには、事後申請ではなく、事前申請をしてもらって、日付や行程内容を知った上で、受け入れ側が準備できる体制、また観光客の動向などを把握できる体制が必要であると考えます。

     町長に質問します。

     今申し上げた、現状の事後申請についてと、町内での飲食を条件にすることに対してどう思われますか。

     また、事業の今後の展開について、どのようにお考えでしょうか。2点お伺いします。

     三つ目、最後の質問になりますが、コロナ収束後の観光客誘致、北陸地方との商業交流の取り組みについて質問させていただきます。

     先ほどの質問にも関係してまいりますが、令和5年内に冠山峠道路が開通し、福井県や北陸地方からの交通量、観光客の増加が見込まれます。揖斐川町を通過点にするのではなく、途中で寄ってもらえる町、訪れてもらえる町にするためにどうするのか。また、隣接する福井県池田町をはじめ、北陸地方との商業での交流をどのように進めていくのか。

     以前からこのような質問は何度もありましたが、タイムリミットはあと半年となってきました。現在あまり進んでいるように見えてきません。私は早急に、行政、商工会、地元の有志等で構成する会を立ち上げて、具体的な方向性、政策等を示すべきだと考えます。

     町長にお尋ねします。

     揖斐川町として具体的にどのように取り組んでいくおつもりか、お聞かせください。



    町 長 (1回目)

     初めにスクールゾーンの標識についてでございます。

     揖斐川町の各学校区のスクールゾーンにつきましては、昭和47年のスクールゾーンの制度の運用当時から児童の安全を守るために設定がなされ、ゾーン内での規制については、学校や地域と協議をしながら、安全対策をこれまでも講じてきたところであります。例えば揖斐小校下周辺では、スクールゾーン内での時間規制というようなものも行われているのはこの1例でございます。

     スクールゾーンにつきましては、交通規制、ただいま申し上げたように時間規制などの交通規制を伴うこともありますので、交通安全を担当しております総務課が担当いたしておりますが、通学路につきましては、学校教育課が担当しておりまして、両課が連携して子供たちの安全確保に取り組んでいるところであります。

     ご指摘の標識といいますか、看板、これは主に合併前にご指摘のように旧の揖斐川で設置をしたものでございまして、老朽化も進んでおりますので、改めまして、現状について必要な箇所を調査検討した上で、看板の更新や撤去、道路への表示などの変更も含めて進めてまいりたいと思っております。

     町としましては、令和3年度から進めております、通学路上での防犯カメラの設置など看板だけでなく、多様な方法により通学路の安全確保に努めてまいりたいと考えております。

     次に2点目の揖斐川町観光キャンペーン事業についてでございます。

     ここ数年、新型コロナウイルス感染症の拡大により、全国的に旅行業界は大きな打撃を受け、国内旅行もなかなか実施ができない状況でありました。

     先ほど議員もご指摘のように、谷汲観光駐車場への訪れたバスの台数を見ますと、感染拡大以降の令和元年度は、大型バスが623台、中型バスが44台でしたが、感染拡大中の令和3年度は、大型バスが139台、中型バスが17台と激減をし、ツアーの実施が少なかったことが顕著となっております。

     このような中、国や県で全国旅行支援などの事業が実施され、各市町村において国の新型コロナウイルス感染症対策地方創生臨時交付金等を活用し、さまざまな経済対策が実施され、揖斐川町観光キャンペーン事業についても、この交付金を活用した事業の一つでございます。

     ご質問の申請方法につきましては、申請者である旅行会社の書類作成を簡素化すること、また事前申請の方式をとっておった自治体で、申請後に新型コロナウイルス感染症拡大など諸般の事情によりツアーが中止になったり変更になったりということが多数発生し、返金等について、問題となったため当町をはじめ多くの自治体が事後申請方式となっております。

     この事前申請を受け入れて、あらかじめ受け入れ体制を整えるというようなご指摘でございましたが、当然に受け入れ先の旅館なりお店はあらかじめ人数なりいろんなことについては予約を承っておりますので、事前申請でないと受け入れ体制が整わないということではないと思います。

     この事前申請はあくまでも補助金を交付させていただくときの手続きが後か先かということでありますので、受け入れについては現場では何も問題がないと思いますし、事後におきましてもツアーがどのような行動をされて、何人の方がどのようなものをお買い求めになられたかというような消費行動についても事後でも十分に把握ができると思っておりますので、そういった意味も含めて事後申請方式にさせていただいておるところでございます

     次に町内での飲食を条件にすることについてというご提案でございますが、谷汲観光駐車場のバスの利用台数の実績からもわかるように、ほとんどツアーが行われていなかった現状を打破しようと、まずは旅行会社に揖斐川町へツアーに来ていただきたい、そういった誘客につなげるということを重きに置いて実施をしてまいりました。

     バスツアーでありますので、ある程度のキャパのある、受け入れ人数の可能な飲食店のみが対応となりますが、町内では受け入れ可能な飲食店の数も限られておりますから、こういったことを条件付けることによって旅行会社が当町を絡めたツアーの企画を軽減し、実施件数が減少することも危惧されたために、食事や宿泊については当初からの算定項目ではなしに、加算項目とさせていただいて、当然に食事やら宿泊をしていただければ補助金は増額するということについては努めておるところでございます。最初からの必須条件ではないということでございます。食事や宿泊についても加算ということで推奨をいたしておるところでございます。

     さらに、今までツアーで訪れたことのない旅行会社の方の新規開拓ということも視野に入れておりましたので、ほかの市町村よりもやりやすいツアーの補助金ということで、こういった今の形をさせていただいておるところでございます

     今後も事業展開につきましては、国の特定財源による臨時的な事業でありますので、今後とも国の交付金等の状況を注視しながら、事業継続への有無あるいはあり方について検討してまいりたいと思っております。

     次に3点目のコロナ後の観光客誘致、北陸地方と商業交流の取り組みについてでございますが、令和5年内に冠山峠道路が開通予定で北陸圏からの商圏の拡大、入込客の増大が見込まれる中で、揖斐川町が単なる通過点にならないように取り組みを進めていく必要があることは、議員ご指摘のとおりであります。

     揖斐川町では昨年度から、町内観光施設の指定管理者と連携し、アウトドアフィールド構想を進めており、谷汲緑地公園ではご案内のように指定管理者の自主事業として、コンテナハウスのキャンプが楽しめる宿泊施設が整備をされましたし、また月夜谷ふれあいの里につきましても、指定管理者の自主事業で、自動車が横付けできるオートサイトが造成をされたほか、各道の駅や入浴施設におきましても指定管理者と連携しつつ、町の魅力を高めるさまざまな取り組みを現在も進めておるところでございます。

     次に北陸地方との商業の交流をどのように進めていくかということにつきましては、先ほど衣斐議員のご質問にもお答えをいたしましたように、昨年度から福井県池田町との新たな交流を始めさせていただいており、先般も両町がテレビ番組の中で、各町のPRを30分ほど行ったほか、いびがわマラソンにおいても福井県池田町の出展ブースを設け、特産品の販売や冠山峠道路の開通のPRをしていただくなど、今までになかった池田町とタイアップした取り組みも既に始めさせていただいておるところでございます。

     また、福井県池田町とは以前から国道417号福井池田・岐阜揖斐川観光連絡会が組織をされており、これまでは冠山峠の公衆トイレの管理やら登山道の除草などを実施しておりましたが、今年度は新たに福井県池田町との共同パンフレットを作成する予定もしております。

     まずは既存の組織を最大限にか生かしつつ、連携を図り、更なる観光産業の活性化に努めてまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。


    若園敏朗 議員 (2回目)

     スクールゾーンにつきましては、本当にこれから積極的に進めていただけるということで、ぜひよろしくお願い申し上げます。

     続きまして、揖斐川町観光キャンペーン事業についてですが、おっしゃることはよく分かりました。事前申請についてということで、それでも後からわかるというようなことでもございますが、あの飲食店関係につきましては、事前に何人来るからということで、しっかりと予約も入っているわけで、事前の準備等は当然できているわけで問題はないと思うんですけれども、例えば、谷汲の参道の駐車場にバスが止まって、そこから歩いて行かれる。そういうような中で、飲食店は分かっているんだけど、そのお土産物売っているところなんかは、そういったことは分からないわけなんですよね。

     例えば、観光シーズンのすごくいい連休中だとか休日のときなんかに、バスが、今日は20台も遠いとこから来てくれるよっていうのがあらかじめ分かっているんだったら、お土産物屋さんなんか、もう気合を入れて当然準備をされると思うんですけど、それ事前に知ってないんだったら、今日はえらい人が多いな、こんだけしか作ってなかったけどよかったんかなとか、いろんなことをやっぱ考えられると思うんですよ。事前に知っているのと知っていないのとお土産物屋さんの態度、準備っていうのは全然違うもんで、やっぱり事前に申請っていうのは、多少少なくなっても、予算は町としてはすごく使っているわけだし、旅行業者も事前申請でいついつ行きますよっていうのと、あの実績ということで当然事後報告というか、領収書を添えたりした請求なんかしなきゃいけないわけで、郵便、ファックス等で1枚、この日にこういうことをやりますのでということをこちらに流していただくだけのことなので、さほど業者にとっても手間はかからないんじゃないかなというふうに思いますので、旅行業者のことを考えるんじゃなくて、揖斐川町のことを考えるんだったら、やっぱりそれは事後じゃなくて事前申請というのをやっていただきたいなというふうに思います。

     それから、先ほどの答弁の中で、当初はまずは来ていただけたらいいという、そういうようなことで、昼食だとか泊まりだとかいう制限はなしに、それは加算方式でということで、バス1台なんぼというような形のお話をいただきましたが、まずは来ていただければいいというのは、それはもう去年の、令和4年度の話だと私は思っております。

     2年目同じ事業を継続するんだったら、同じ決まった金額、その中で少しでもより大きな成果を上げるのが仕事だと思いますので、もうそこからは脱却をして、新たに進めていただけたらなというふうに考えます。

     さらにコロナ後の件でございますが、この件、例えば各指定管理者、道の駅等を通じて、今本当にいろいろすごく頑張ってやってもらっているのは、私たちもいろんなところに見学に行ったりだとか見に行って重々承知しております。これが、一過性でなくて、持続可能なとにかくずっとつながるようなことにしていかないと駄目なんですね。

     以前、令和3年の12月議会で宇佐美議員の質問に対して、町長の答弁で、活性化に結びつくような魅力的なソフト事業の展開も含めてというふうなソフトの部分をそのときも述べられていたんです。

     物理的なまたはイベント的なものに関しては、僕は本当にここ最近というか揖斐川町としてすごく頑張ってみえるというふうに思うんですけど、ソフト部分がまだ見えてきてないというそういうふうな気がします。

     例えば、飛騨市なんかでしたら、飛騨市ファンクラブというのを作って、もう7年前に作って、今会員が1万1,000人を超えているというような、すごいいろんな特典をつけたりだとか、飛騨市に来てほしいっていうのをすごくアピールしているんですよ。うちもそういうようなソフト面で何かできないかというのを、行政だけじゃなくて、民間も含めていろんなアイディアを出し合って、できることをぜひ行動に移したいというふうに思います。もう一度、その辺に関して答弁をお願いいたしたいと思います。


    町 長 (2回目)

     まずもって質疑応答の中で正確性を期すということで、一点だけ確認をさせていただきたいんですけども、スクールゾーン標識というようなことでおっしゃっておられますけども、写真までお見せいただきましたが、実はそこに写っているスクールゾーンの標識、多分ホームベースを逆さにしたような看板等を意識しておられるんではないかと思うんですけども、これはスクールゾーンの標識ではなく、揖斐川町が合併前に通学路の標識として独自に設置をしたものと思われます。

     通常スクールゾーンの標識と申しますのは、菱形に黄色の板で黒色の子供2人のシルエットが描かれておる標識でございまして、これは国土交通省が定めている道路標識のうちの警戒標識208番でございます。インターネット等でスクールゾーン標識と検索いただければ出てまいりますので、ご確認をいただきたいわけでありますけれども、ただ揖斐川町の看板もその下にスクールゾーンと書いた板がありますので、スクールゾーンを表示していると言えなくもありませんが、いずれにしましても趣旨は何であれ、ご指摘のように、町が設置をした看板が老朽化し、景観を損ね、倒れる危険もあるということはご指摘のとおりでございますので、これはしっかりと先ほど申し上げたように、更新するもの、あるいは撤去するもの、あるいは表示方式を変えるもの、いろいろ進めていかなければならないと考えております。

     次にバスツアーの助成についてでございます。

     先ほど来申し上げました、飲食を条件づけよということでありますけれども、なかなかそうして条件、ハードルを高くしてツアー自体が敬遠されては元も子もございませんので、やはりここは、まずは先ほど来申し上げておりますように、揖斐川町にどういう形であれ来ていただいて見ていただくということが大事でありますので、そういった呼び水といいますか、インセンティブ、誘致策として実施しているというところはご理解を賜りたいと思います。

     そして、そもそも揖斐川町は食事をするところがないということもよくお伺いをいたします。最近でもツアー受け入れ可能な料理旅館が1軒閉店をいたしました。

     そうした中で、そういった揖斐川町で飲食するところがないという中で、食事を条件付けるというところはちょっと無理があるのかもしれません。ハードルが高くなり過ぎるのではないのかなと思っております。

     何よりも日帰りであろうと、宿泊であろうと、食事であろうと、行程の途中の立ち寄り場所であろうと、まずは揖斐川町に訪れていただき、揖斐川町の良さを見て知っていただくということで、更なるツアーの再訪問というようなことにもつなげていきたいと思っております。

     今申しましたように、ツアーでお越しいただいてよかったと思っていただけるような地元の観光資源の魅力づくり、受け皿づくりが肝要でありますので、こういったことについて、今後とも地元業者さん共々努めてまいりたいと思います。

     それからソフトがまだ十分じゃないと言われましたけれども、私どもは、私の町長の代になりましてから、例えば鬼ドキ謎ときウキウキウォークとか、竹あかり事業とか、いろいろ、これがソフトだと私は思っておりますんですけれども、ソフト事業を展開してまいりましたので、こういったことについて更にこういったソフト事業を拡大してまいりたいと思っておりますので、ソフト事業をやってないんじゃなしに、新しくいろいろ始めておりますので、その点はご理解を賜りたいと思います。

     それから事後申請、事前申請でございますけども、これは個々の案件について逐一はご説明するとなんか長くなりますけども、事前申請でも事前に申請したからそれでOKではなしに、結果的には結局何人来たかということで、最終的には実績報告をつけて出していただかなければなりませんので、事前申請は二度手間になるということで、そういった点でも事業者の方の事務を軽減するというようなこともありますし、事前にお店のほうが食事を用意しなければなりませんので、何人来るかということについては、あらかじめお知らせをいただく必要がありますし、当然にそれはやられていると思いますけど、お土産屋さんに今日は何人、バスが来るということでそのお客さんがそのお店に寄っていただけるかどうか分かりませんけど、そこまでの必要があるのかなと。今日はバスが何十台来ますので皆さん頑張ってくださいということだと思いますけども、それはそれで皆さんも長年営業しておられて、そこら辺は命日だとか土日だとかお越しになられるような動向は、皆さん私どもよりも経験的にご承知だと思いますので、そういったことで、お土産屋さんにつきましても、なかなか行っても閉店しているばかりでというようなお話もよく聞きますので、むしろできるだけお客さんがいてもなくても開いていただいてというようなご協力をお願いしたいと。

     それでバスが来るから今日は開こう、バスが来ないから閉めようということでは、一般のマイカーで来られた方に対しては大変ご無礼でありますので、そこら辺も含めて、なかなか事前申請の効果ということ、職員がついて歩くわけでもございませんので、そこら辺の事前申請、事後申請、メリット、デメリットあるかと思いますけども、多くの自治体は事後申請となっておるのはメリット、デメリットを勘案してそのようになっているんだろうと思っておりますので、そこら辺はご理解を賜りたいと思いますが、いずれにしましても、そういった観光客の方の動向についてはしっかりと把握して、そういったデータを基に、対策をお店側も私どもも考えていかなければならないということは御指摘のとおりでありますので、よろしくお願いを申し上げます。

     それから福井との交流あんまり進んでないというようなご指摘もありましたけれども、福井との交流については、先ほども答弁させていただいたとおりでありますし、私も実は、明日福井県の杉本達治知事と30分ほど冠山峠道路の開通に伴っての交流についてお願いをしてくると、面談をさせていただくというようなことで、私としてもトップセールスというようなことでも務めさせていただいておりますし、先ほど来申し上げました道の駅整備やらアウトドア構想、あるいは417号の福井池田と揖斐川との観光連絡会などの事業を通じて、現在でも着々と事業を進めさせていただいておりますので、今後も継続してまいりたいと思っております。

     それから、ご質問の中で、商工会、行政、有志等で構成する会議を立ち上げて、政策を練って示すべきではないかというご指摘でございますが、今でも先ほど申し上げたようにさまざまな組織がございますので、更なる組織をつくって屋上屋を重ねるということではなく、しっかりと今ある組織の中で頑張っていかなければならないと思っております。

     何にしましても組織を新たにつくれば何とかなると、いい知恵が出るというような甘いものではございませんので、自助、共助、公助のごとく、商工会、有志の皆さん、観光業者の皆さんそれぞれにおかれても各々ご尽力を賜りたいと思いますし、行政としてもできうる限りの支援をしていきたいと思っておるところでございます。

     冠山峠道路の開通が間近に迫っているときに、今のこの時点で新たな組織をつくって議論云々という段階ではなしに、既にさまざまな各組織、各団体で動いております。そういった方々と連携しながら、今の動きを加速させていただきますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。


    若園敏朗 議員 (3回目)

     いろいろと本当に頑張っていただいているのは重々存じております。

     その中で最後の件、商工会とか民間の方とというお話ですけども、別に組織をつくるというんじゃなくて、そういった一般の人が一体どんなことを考えているんだとか、どういうような交流ができるのかっていうのを、お話を行政の方に入っていただいて聞く、それだけで僕は一つの前進だというふうに思っております。

     今民間と行政側とが一緒になってやっているのってあんまり数が多くないのかな、少ないのかな、祭りの実行委員会だとかマラソンだとかいろんなところで民間の人が入っておられていますが、商業関係、交流観光関係、そういったものに関しての行政と民間と一緒になっての交流というか、意見交換会みたいなものっていうのが、僕はあまりあるのか、ないのかなっていうのを感じていまして。

     特に民間っていうのは、やっぱり儲けるというかね、そういったところがまず商売として成り立つのかっていうとこからスタートしていくわけだし、当然赤字になるような事業には当然手を出さないし、赤字にならないようにどうしたら、どんなことができるんだろう、どっかと手を組んでやったらいいんじゃないかって、そんな話なんかもいろんな方の意見を聞いてとにかく入ってもらえるだけで、話って大きくなっていくと思うし、何も決められないかもしれんけど、でもこんなことができるんじゃないかっていうヒントになっていくと思うし、私はそういう民間、行政との交流のようなものがもうちょっとできたらいいなというのを思って今回の質問をさせていただきました。

     今、一番揖斐川町って大事な時期に来ていると思うので、本当に官民一体となって、いい町にしていけるように頑張れたらなというふうに思っています。どうぞこれからもよろしくお願いいたします。


    町 長 (3回目)

     いろいろご指摘ありがとうございます。

     関係の方々と連携し、いろいろなお声をちょうだいしてということについては、例えば商工会とも常に連絡を取り合って連携しながらやっておりますし、先ほど来ご説明をいたしております指定管理業者の皆さんも、それぞれ指定管理していただいておる施設において自主事業を含めていろいろご尽力いただいておりますし、アウトドアフィールド構想についてもご参画をいただいて、いろいろなことについてご意見をいただきながら、今新たな計画を策定しておるところでございますし、また区長会とか一般の方々についても、揖斐川町観光協会というものがあって、定期的に観光協会の会議を開いて、区長さん方から一般の方からもご意見をいただいておりまして、今回の川まつりとかそういったことについてもいろいろ区長さんからもご意見をいただいて、ありがとう花火の実施などについても実施をさせていただくということでございますので、私どもなかなかそれを議員の皆さんに逐一こういった活動があります、こういった活動がありますということについてご報告できていないので申し訳ないのかもしれませんけども、しっかりとその場その場、そのセクションではやっていただいておりますので、こういったことを皆さんもそれぞれの場で頑張っておられるということ、それから有志の方で活動しておられる、例えば昨年藤橋で、NPOの岸さんがいろんなイベントやられたときには私どももしっかりと連携をさせていただいて、協力させていただけるというところについては協力させていただいておるところでございますので、そのように民間の方ともしっかりと連携をしながら努めておるところでございますので、そういったことはしっかりやっているということについてご理解を賜りたいと思いますし、また今で十分かというとそうではありませんので、これからもいろいろな方と連携をしながら、ご意見をちょうだいいたしながら、こういったことについて進めさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。



    平野大介 議員 (林業の現状と所有者特定業務について)

    平野大介 議員 (1回目)

     令和6年度より、森林環境譲与税の原資となる森林環境税が課税されます。課税額は、納税義務者約6,200万人に対して年間1,000円を徴収し、総額約620億円となります。

     森林環境譲与税は、平成31年に森林環境税とともに創設され、間伐や人材育成、担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発など、森林整備およびその促進に関する費用に充て、地方財源を安定的に確保することを目的とされております。

     森林環境譲与税は、先行して令和元年度から交付されており、交付金の使途は、揖斐川町では、森林経営管理室内において、山林所有者への働きかけの準備として、山林の位置を特定できる地番境界推定図の作成、森林経営管理制度をもとに森林所有者への意向調査を行い、極楽寺地区、谷汲神原地区、小津上瀬古地区などの森林整備や危険木の除去、これら森林経営管理制度を円滑に進めるための推進員の雇用など、職員の方をはじめ、地域の方、所有者の方と協力しながら、譲与税をフルに活用していただいております。

     森林環境譲与税は、森林整備、木材利用の促進を前提としておりますが、地域の実情に応じた活用ができるのも特徴の一つです。

     森林経営管理制度では、所有者に意向調査を行い、町が所有者から森林経営の委託を受け、複数の所有者を取りまとめ、施業地の集約化、事業の効率化を図ることができます。

     木材生産としては、生産量を増加させるため、高性能林業機械の導入、作業の効率化、林内路網整備を行っているため、年々国内の木材生産量は全国的に増加しております。

     また、最近では、林地残材などのD材、これは短い幹部分や枝葉などの未利用部分を、バイオマス燃料として高値で売買されるようになっており、林業界にとっては追い風になっているように思います。

     こうした背景から、積極的に森林整備と木材生産を行っていく必要がありますし、その上で、準備とした森林所有者特定業務と境界明確化が重要な課題になってきます。

     戦後、昭和30年代から50年代に植林された木は、伐期を迎えておりますが、所有者の高齢化、所有者が町外に転居し、代が替わり、山林の場所を知らない、境界が分からないということは珍しくありません。

     平成29年度の法務省の資料によりますと、中山間地域の山林では、登記してから約50年以上経過している山林が32. 3%もあるそうです。この意味は、先代から引き継いでから50年以上経過をし、健在でみえるか、あるいは相続登記が未了のままになっているかということで、もし後者の相続登記が行われず代が替わるといったこととなると、所有者特定業務、境界明確化は多大な労力がかかり、民間の事業者の取り組みだけでは事業地の確保が困難で、このまま放置しておくと、所有者の不明森林がさらに増加し、今後の森林経営に影響を及ぼすと思われます。

     ここで町長にお伺いします。現在も森林経営を推進していただいておりますが、所有者特定業務について、今後のお考えをお聞かせください。


    町 長 (1回目)

     議員からのご質問、回答することが大変難しい全国的な課題であると認識をいたしております。

     森林整備を進めるためには、事前に森林所有者を特定し、境界を明確にしていくことが必要でありますが、こうした中で、これまで町では森林経営管理法に基づき、令和3年度までに3地区33名32. 5ヘクタールの森林所有者を特定いたしております。これらの森林は、人家裏で緊急性が高く、またPR効果も高いことから、町が経営管理権集積計画を策定し、自ら経営管理を行っておるところでございます。

     一方、1地区60名25. 1ヘクタールの森林については、調査しましたところ、登記が細かく境界も不明確であったことから、経営管理権集積計画の策定が困難となっております。

     国土交通省の調査によれば、全国の森林のうち約25%が所有者不明であると推定されておりますし、境界の不明なところも非常に多いというところでございます。今後も町においても、森林整備を進めている上での課題であると考えております。

     今後は、航空写真を用いて境界を確認するといったリモートセンシングなどICT技術の活用や、机上での同意取得など、他町村の先行事例を参考にしながら活用してまいりたいと考えております。

     また本年4月から開始される相続土地国庫帰属制度や令和6年から開始される相続登記の義務化など国の制度改正の動向にも注視しながら、県、林野庁からの指導、助言をいただきながら、所有者の特定、境界の確認など有効な手立てを検討してまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。

     

    平野大介 議員 (2回目)

     今回は林業をもとに質問をさせていただきましたが、全国的に高齢化、人口減少が進む中、この揖斐川町においても、所有者の高齢化、転出などで、ますます山離れ中山間地離れについて懸念するところはあります。

     所有者特定業務は林業に限らず、治山工事、公共工事、民間の開発事業、また農地の集積事業などで地元の合意形成、所有者の特定が困難なことにより、事業が円滑に進まないということになってきます。

     所有者が不明な場合、地元精通者の方との証言と照らし合わせることも必要で、特に現在の社会基盤を作られた70代から90代の方のいわゆる団塊の世代の方々の情報も重要で、この団塊の世代の方もがまだ地域の中で活躍されている今現在が、より一層、この課題を取り組むべきだと思います。

     来年度4月より、今町長おっしゃられた相続登記の申請が義務化されるということですが、現在も行っていただいていると思いますが、窓口業務や広報やホームページなどで、一層の啓発を行っていただきまして、所有者不明の土地の発生を少しでも予防していただきたいと思います。

     今回の林業についての話ですが、今の所有者特定業務については、林業専門の職員を、森林環境譲与税を活用していただいていると思いますけども、所有者の確認、意向調査をさらに強化していただけるとともに、今後の林業経営につながっていくことを祈念いたします。

     また、こうした行政からの働きかけ、啓発をもとに、自己所有の山林を見直していただけることによって、山林の適正な管理、有効な利用、そして森林の多面的機能の回復が望まれます。

     先ほど相続土地国庫帰属制度の今年度からの町長の話ありましたけども、ちょっと山林のほうではなかなか難しい案件かなと思いますけども、条件がやはり10年先の負担金がいったりとか、そういった境界がしっかり分かっている状況でないとこういった制度も使えないので、より一層譲与税などを使いながら、境界明確化などを進めていっていただきたいと思います。

     それが所有者の財産の有効利用、そして揖斐川町の財産へつながっていくかと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。


    町 長 (2回目)

     これは森林に限らず、通常の土地とかいろいろなものでそうでございますが、なかなか境界がはっきりしないとか、所有者がはっきりしないというようなことがこの事業実施とか、その土地、森林、家屋の管理ということについて問題が生じておるということでございますので、こういったことをできるだけ防いでいくというようなことから、国のほうでも、ようやくこの4月から、例えば相続土地国庫帰属制度、あるいは3年以内での登記を義務付けする相続登記義務化などの法改正、制度改正がなされたわけでありますけども、これに対しましても、もう既にこの法律以前の土地、森林については、こういったことが規定されませんので、先ほど議員ご発言の中に、50年間相続がされずに、登記がされずに放置してある森林があるということでございます。

     おっしゃるとおりで、これだけ長期にわたって相続がされておりませんと、2代3代にわたっておるということで、相続人と想定される方が何十人も出ているというようなことが予想されますと、こういった方が既にご了承を得て登記を進めるとか、あるいは売買をするとか、使用権を認めいただくということになると本当に非常に難しい話になりますので、こういったことを防ぐためにも今回も土地相続の国庫帰属だとか相続の義務化なども国のほうで制度改正をいただきましたけども、さらなる国のほうにこういった未登記土地とか境界がはっきりしていないというようなことについて、新たな制度改正、制度の創設等もお願いをしていきたいと思いますし、私のほうでも地籍調査というようなこともございますけども、そういったこともなかなか、これも先ほど来申し上げているように、相続の関係とかいろいろなことで非常に難しい点でございますけども、いろんな面から今後もこういった境界ですとか、所有者の確定については努めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。



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