平成28年3月10日に行われた、本定例会の一般質問および答弁の要旨は次のとおりです。
地域交流センターは、中央公民館大ホールの耐震強度不足や音響設備の老朽化などが建設の主な理由でしたが、完成後も中央公民館大ホールを利用しています。本来ならすぐに利用を移行するべきだと思いますが、地域交流センターは使い勝手が悪いのか、近いうちに大地震は起きないという確信があるのか。また、地域交流センターの愛称発表式では音が響いて挨拶がとても聞きにくかったので
すが、これは音響設備に問題があるのか、ホールの設計に問題があるのか、どのようにお考えですか。
地域交流センターの愛称は、ひらがなの「はなもも」と発表されましたが、揖斐川町には高齢者住宅「はなもも」など町の施設や民間でも「はなもも」という名前を使っています。愛称というのは、「はなもも」と言えばすぐにどこなのかわかるというのが良く、親しみを込めて「はなもも」と言ってもどこなのか分からないようでは、愛称と言えないのではないでしょうか。愛称は「はなもも」ではなく、ほかの簡単に言って誰でもわかる親しみの持てる名前にするべきだと思いますが、町長、教育長の考えを伺います。
地域交流センターの愛称については、昨年の総務文教常任委員会での、もっと親しみやすい名前にしてはどうかという発言を受けて、昨年11月に広く町民に募集したところ179作品の応募がありました。12月21日に議会議長、社会教育委員、公民館代表の方々に参集いただき愛称選考会を行い、地域交流センター「はなもも」に決定して、1月24日の地域交流センターまつりにおいて愛称発表式を開催しました。「はなもも」は町の花であり、桂川沿いには多くの「はなもも」があり、地域交流センターの愛称が「はなもも」というのは、私個人的にも違和感なく、あの辺りの風景がイメージできるものであり、すばらしいと感じています。
「はなもも」という名称については、町内で施設名、イベント名で使われており、地域交流センターの愛称も同じ名前では紛らわしいとのご意見でしたが、町としては「町の花」であり、昨年10月に策定した揖斐川町まち・ひと・しごと創生総合戦略、第2次総合計画「自然健幸
のまち いびがわ」を進めるにあたって、町内外へ向けてアピールできる一つの資源であり、今後町全体で盛り上げていきたいと考えています。
最初に中央公民館大ホールから地域交流センター「はなもも」への移行についてですが、昨年9月5日の竣工式後は、音響、照明、舞台機構などホールとしての準備期間が必要であり、町の行事を中心に順次利用の移行を計画的に行い、昨年12月28日をもって完全に移行を終了し、1月から広く住民の方に利用いただいています。よって、現在は中央公民館大ホールの利用は行っていません。
続いてホールの音響についてですが、ご指摘のあった愛称発表式では、愛称発表後に予定していましたステージ発表用に下手に音響操作卓を設置しており、発表式では音響のバランスが崩れ、客席前方の聞こえ方が十分でなかったと捉えています。音響関係については、設定、操作に高度な技術を要するため、式典、講演会などでの簡易な操作は施設職員が行い、センターまつりなどの舞台発表は、施設の設備を利用して地元業者で対応できないかと考えており、発表式では研修中であったと聞いています。勿論大掛かりなものについては、機材を持ち込み専門業者による対応となっています。その後は、特に問題がなく運営できており、音響設備やホールの設計には問題はないと認識しています。今後は舞台設営にかかわらず、客席の聞こえ方にも十分配慮をした音響の事前テストを行うよう音響を操作する者に十分指導するとともに、音響設備に限らず利用者が十分に満足していただけるホール運営に努めます。
マイナンバー制度とは、行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律で特別な場合を除き一生変更できない大変重要な番号であるとともに、大変危険な番号であると思います。マイナンバーの取り扱いについては、パーテーションの設置や覗き見されない座席配置など個人情報保護法よりも厳格な保護処置が設けられているが、役場での安全管理は守られているのか。また、あたかも強制するような言い方で私にも町からマイナンバー利用同意書の提出依頼があったが、この利用同意書は提出しなければならないのか。職員の教育、勉強会などは、どのようになっているのか。また、重要な個人情報の入ったマイナンバーカードは、毎日持ち歩くべきなのか、大事に家に保管するべきなのか。今議会でもマイナンバー制度に関連した新たなセキュリティ対策の予算が組まれているが、絶対安全ということは無く、個人情報が集約されればされるだけ危険な制度だと考えます。
内閣府、国税庁、厚生労働省からは、いろいろな書類にマイナンバーの記載がなくても受理するし、そのことにより不利益は与えないとの回答を得ており、無理をしてお金を使ってこんな危険な制度を進める必要はないと思いますが、町長の考えを伺います。
社会保障・税番号制度は、公平・公正な社会の実現、国民の利便性の向上、行政の効率化という3つの目的のために国策として導入されました。地方公共団体では「個人番号利用事務」を実施するとともに、事業所としての立場で「個人番号関係事務」を取り扱うという2つの立場でマイナンバーを取り扱います。役場の税務課・住民課・福祉課・子育て支援課・健康増進課・建設課・学校教育課が「個人番号利用事務」つまり行政としての事務を取り扱っており、その一方で事業所として、給与を支払う職員の個人番号や報酬などを支払った住民の皆さんや講師の方々の個人番号を本人から提供していただき「個人番号関係事務」を総務課や会計課が中心となり実施しています。
「個人番号利用事務」と「個人番号関係事務」は、番号法上明確に区分されています。
先日、郷土への誇りと愛着をもち心豊かでたくましい子どもを育むため「ふるさと教育」を推進している県教育委員会主催の「ふるさと教育フェスタ2015」が開催され、優れた取組みを実践している学校の表彰や児童生徒による発表や交流が行われました。そのオープニングを飾ったのは、坂内小中学校の児童生徒による太鼓の実演で「ふるさと教育優秀校」として表彰もされました。児童代表による挨拶の中で「ふるさと教育」を通じて培った地元を愛する郷土愛と、地域の方々や学校教育によって生まれた坂内対話(自分の意思を素直にいつでも直ぐに表現できるレスポンスの良さを言う)について嬉しそうに素直な言葉で話してくれる姿に、同じ揖斐川町の人間として大変誇りに思ったと同時に、教育は国家100年の計と言われる意味が改めて理解できました。人口減少社会、過疎化というネガティブなイメージとは真逆にポジティブな発想によって地域のオンリーワン教育として活用できるのがこの「ふるさと教育」であり、真にふるさとの素晴らしさを知っていれば都会の価値観や経済的な優先順位だけではなく、この町へ戻って住んでくれるのではないかと思います。揖斐川町は伝統文化・芸能の宝庫であり、ここにしかない真にオンリーワンの宝だと思いますが、「ふるさと教育」についてどのように考え、今後町としてはどのように取り組んでいくのか教育長にお尋ねします。
「ふるさと教育」については、揖斐川町でも県と同じように各学校において充実するよう力を入れているところです。町内の小学校では地域で大切にされている祭り、踊りや太鼓などについて学び、引き継いでいこうとする取組みが多くの学校で行われており、中学校では小学校での学習をさらに発展させ自分たちができることを考え、植樹作業につなげたり、揖斐川を題材にした合唱に取り組んだり、地域行事へのボランティアに参加したりしています。子どもたちがふるさとについて学び、伝統を引き継いでいく活動を通してふるさとへの誇りと愛着をもつ子どもの育成を図ることは、町が目指しているところであり、第2次総合計画や現在策定中の町教育大綱、町の教育の
方針と重点の中にも基本方針の一つとして明記され、ふるさと学習はふるさとを愛する心を育むとともに子ども自身が自分の生き方を考え、よりよい生き方を求めていくことにつながる価値のある学習であり、今後ふるさと学習をさらに充実させるため、開かれた学校づくりの推進を考えています。ふるさと学習では地域の方々を講師として招き、講師から学ぶ時間が欠かせず、地域の方々から学ぶことで誇りや愛着も深まっていきます。子どもたちに身に付けさせたい力の育成に向けて、さらに地域から講師を招き、目的のある学びを充実させ、公民館活動との連携を図り、地域での役割を自覚し地域に貢献できる子どもたちの育成を図っていきます。学校が開かれていく過程でたくさんの地域住民が学校へ集まり、ふるさと学習をよりよく進めていくための情報や知恵が集まり、学校にとってはそれが大きな財産となり、次へと引き継がれていくものとなります。今年度、第39回全国育樹祭で揖斐川町の子どもたちが発揮した力は、これまでのふるさと学習の一つの成果であり、あの時子どもたちが感じた達成感を次へと引き継いでいきながらさらに発展させていきたいと考え
ています。教育委員会としては、今後も総合的な学習の時間を中心として、ふるさと揖斐川への愛着を深め、豊かな自然環境に学び、継承する活動を推進するとともに、今後その内容がより充実するよう努める所存です。
先日「アートいびがわ2015」が開催され、揖斐川町の文化・芸術レベルの高さの向上を伺い知ることができ、住民の伝統文化・芸術への意識、そしてその意識に対する町のバックアップがプラスされ継続され、この伝統文化・芸術が町の貴重な財産となりつつあることを実感しています。揖斐川町は中山間地域を含む広大な面積を持つ町であり、過疎化や人口減少が進む町であることは間違いありませんが、この伝統文化・芸能、質の高い芸術が財産としてあるこの町は、必ずや真の豊かさがあるオンリーワンの輝く町として継続できる宝がここにあると確信しています。町にはそれぞれの地域にそこにしかないオンリーワンの観光名所や多くの伝統文化・芸能があります。今後東海環状西回りルートの開通や冠山トンネルの開通で福井とのつながりも早くなり、交流人口の増加が期待できますが、今後の町の観光の課題をどのように認識しているのか、今後の方向性についてお尋ねします。また、揖斐川町の伝統文化そして質の高い芸術は、町の財産であると認識していますが、平成28年度はこの財産の活用についてどのような取組みを進めるのかお尋ねします。
町第2次総合計画にも掲げましたとおり定住人口の減少が見込まれる中、観光交流人口の拡大によるまちの活性化は当町にとって大変重要な課題であると認識しています。東海環状自動車道西回りルートの大野・神戸インターチェンジが平成31年度に開通する見通しであり、今年の4月末に国土交通省が着工式を行う冠山トンネル、県事業で着手する鉄嶺(くろがね)トンネルが完成した暁には、北陸・関西方面からの交流人口の増加が期待されることからこうした好機を捉えて準備を進めていきたいと思います。当町には徳山湖や谷汲山華厳寺、両界山横蔵寺を始めとする数多くの優れた観光資源がそれぞれの地域に点在しており、いびがわマラソンなど集客力のあるイベントもあり、それらの魅力をさらに磨き上げるとともに周遊性を高め、観光交流人口の拡大に努めていきたいと思います。町独自の取組みに加え養老鉄道存続を含め、近隣市町との連携をより一層強化しながら西濃圏域全体の観光交流の活性化のため、国内外に向けた効果的な観光プロモーション事業も推進したいと思います。平成28年度の伝統文化の保存継承、文化芸術振興事業の主なものとしては、無形民俗文化財の保存伝承支援、15箇所で伝承されている太鼓踊り調査の継続、特別企画展3人展の開催、揖斐祭り子ど
も歌舞伎特別披露、飛騨美濃歌舞伎大会の開催、地方(じかた)育成事業の継続、オペレッタなどアートいびがわ2016の開催支援事業などを実施したいと考えています。揖斐川町の伝統文化、芸術は、地域の宝、財産であり、生活資源、教育資源、観光資源として磨き「自然健幸のまち いびがわ」の未来づくりに繋げていきたいと考えています。
人口減少や過疎化の急激な進行、合併に伴う財政支援措置の段階的な縮小など本町を取り巻く環境は、これまで以上に厳しくなることが予測されます。この様な状況を踏まえ、揖斐川町ならではの地域特性や資源を最大限に活かしながら、町民と行政が協働・連携して各種の政策課題を解決するための方策を探り、引き続き住みよいまちづくりを進めることを目的とした町第2次総合計画が策定され、
町長の所信表明で丁寧な説明がありました。新年度予算でも町の魅力を高めるためのさまざまなソフト事業の取組みが見られ、若い世代の定住を図る大規模な経済支援制度である「0円宅地事業」がマスコミで紹介されて町内外から注目を浴びています。今後詳細な条件を検討して夏ごろの譲渡を目指すと報道されていますが、人口減少に歯止めをかけ出生率の向上と転出者減に努めるようスピーディな対応で、この事業を今後どのようにPRし推進していくのか町長の考えを伺います。
「0円宅地事業」は移住定住促進策として、住宅新築を条件に町有地を無償譲渡する事業で、昨年10月に策定したまち・ひと・しごと創生総合戦略および本年4月からスタートする第2次総合計画の主要事業として展開していきたいと考えています。今後詳細な条件等を整備し、制度の条例化に向けた準備を早急に進めるとともに事業候補地については、合併後統廃合した施設の跡地や未利用な町有地の
中から土地の形状および面積、また利便性や地域の実情等を総合的に判断して選定していきたいと考えています。今後のPR方法については、準備が整い次第、新聞テレビの報道機関や広報誌、ホームページなどを活用し、チラシ、看板なども作成して「0円宅地事業」を町内外に向けて広く発信していきたいと考えています。
広大な面積の揖斐川町ですので他町のように簡単に実現は出来ないと考えますが、一つ一つ試行運転を重ねて、地域の交通弱者の皆さんが安心して出かけられるような仕組みが大切だと考えます。例えばコミュニティバスの幹線停留所から支線に乗り換えられるような仕組みが出来ないかと考えます。現在7路線ありますが、春日地区と谷汲地区で支線化に向け、週2回小型バスが地区内を巡回して
います。試行運転状況と今後の交通弱者対策についてお尋ねします。
高齢化が進む中、交通弱者の移動手段を確保することは、通院や買い物といった日常生活を送る上で重要な課題であり、現在運行しているコミュニティバスや福祉バスの運行形態について、より良い方法はないか中部運輸局の意見も伺いながら検討を進めているところです。
災害時に避難所に設置される「特設公衆電話」は、被災者や帰宅困難者が無料で利用でき、安否確認などに大きな役割を果たす大変重要な設備だと考えており、設置に関しても基本的に電話機と電話機コードがあればそれ以外の配線工事はNTTが施工することとなり、町負担も少なく済みます。毎年実施している防災訓練でもNTTの協力のもと、住民の皆さんに体験してもらっているつもりです。町においてもその必要性を考慮し、既に2月25日にNTT西日本岐阜支店と打合せ・現地確認を行い、現在設置に向けての協議を実施しており、指定避難所を中心に4月頃までに設置箇所等を決定し、順次作業を進めていきます。また、Wi‐Fiの整備や携帯電話の電波が届かない地域の解消も順次進めており、災害時の手段としては、こうしたことを地道に行うことが大切だと思っています。
都市計画道路の整備は、本来は市町が事業主体となり実施するものですが、県で整備してもらうよう強く働きかけた結果、当町のまちづくりのためにと町道から一般県道揖斐川谷汲山線への昇格道路として整備してもらっています。都市計画道路「大野揖斐川線」は、平成15年9月に計画決定して以来、平成25年2月に着手し着々と整備が進められています。
町としては、第1期計画の第1段階として事業中である揖斐病院から三栄自動車南交差点までを早急に、第1期計画の第2段階として三町大橋東詰めまでの区間を大野神戸インター開通の平成31年までに完成してもらうよう引き続き県へ強く要望し、その計画によって進めてもらっています。更に第2期計画として揖斐病院から国道417号栄町の間について、三町大橋東詰めまで供用開始後、すぐに県で事業化してもらうよう強く要望しています。更に第3期計画として国道417号栄町から役場前を通り、北方城山まで都市計画道路として整備し、国道303号までタッチするという計画です。町民の安心・安全な生活と都市機能を確保しながら、地域活性化に寄与する道路整備を順次計画的に進めていきたいと思います。アクセス等詳細については産業建設部長から答弁いたします。
平成26年12月議会で掲題の児童公園の早期実現に向けて一般質問をしましたが、あれから1年以上経過したものの一向に話が進んでいるようには見受けられません。27年度予算でもふれあい児童公園設計業務委託料として前年に引き続いて約800万円が計上されていましたが、今回審議されている28年度予算を見るとまた繰り越しされています。町長は前回質問時に「住民のアンケートなどにより望ましい公園整備の調査を行っている。旧町民体育館跡地も有力な候補地」などと答えています。実現が先延ばしになるにつれて子供たちは恩恵を受けないまま成長していってしまいます。早期の実現を期待していますが、現在の取組み状況について説明願います。
幼児園などの保護者の方へアンケート調査を実施し、子育て支援センター等にも出向いて、若い世代の方々からカラフルな遊具を備え芝生広場があるような公園がほしいなどその他にも多くの生の意見や要望を聞いたところです。28年度には順次整備を進めていく中で、森林(もり)づくりという森林や山を大切にしようという意識を高めてもらうため、三輪・大和地区の城台山から資料館に向けての間等で、背中の山を一体とした児童公園を造るという県の森林(もり)づくり事業も順次進めてもらいます。旧町民体育館跡地もふれあい児童公園の候補地として整備するような体制は整えており、何とか早期に工事着手できるようにしたいと思います。
揖斐川町揖斐川町議会議会事務局
電話: 0585-22-6881
ファックス: 0585-22-4496
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