令和7年第5回揖斐川町議会定例会が、12月5日から12日までの8日間の会期で開催されました。
初日には、町長から条例案件8議案、予算案件2議案、その他の案件13議案など計23議案が提出され、提案説明が行われました。また、専決処分された1案件が報告されました。このうち4議案が可決、報告され、残りの議案の審査は各委員会に付託されました。
8日には、総務文教・民生建設の各常任委員会が開催され、それぞれ付託された議案の審査が行われました。
11日の本会議では、5名の議員が一般質問を行いました。
12日の定例会最終日には、付託された議案の審査結果について各委員長から報告がされ、採決の結果すべての議案が全員賛成で原案のとおり可決されました。
本定例会に提出された案件の主な内容、一般質問および答弁の要旨は次のとおりです。
(一般質問および答弁の全文は別コンテンツにて掲載します。)
○揖斐川町コミュニティバス運行条例の一部を改正する条例
関係法令の改正に伴い、指定公金事務取扱者および公金事務の委託に関し必要な事項を定める等の改正がされました。
○揖斐川町議会議員および揖斐川町長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部を改正する条例
関係法令の改正に伴い、国政選挙における選挙公営の単価が改正され、公費負担の限度額が引き上げられたため改正されました。
○揖斐川町職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
関係法令の改正に伴い、超過勤務の免除の見直し、および介護を行う職員への情報提供・意向確認が必要となったため改正されました。
○揖斐川町霊柩自動車使用条例を廃止する条例
車両を廃棄するため同条例が廃止されました。
○揖斐川町立図書館設置条例の一部を改正する条例
坂内図書館を坂内交流センター図書室に変更するため改正されました。
○揖斐川町博物館の設置および管理に関する条例の一部を改正する条例
原子力複合災害発生時の川上地区孤立対策として、ヘリの緊急離着陸場の整備を行う事業用地内にある坂内民俗資料館を取り壊すことに伴い改正されました。
○児童福祉法等の一部を改正する法律等の施行に伴う関係条例の整備に関する条例
関係法令の改正に伴い、保育所等の職員による虐待に関する通報義務等が創設されたこと、並びに内閣府令において、乳幼児健診の結果を保育所等の健康診断に変えることが可能とされたため改正されました。
○揖斐川町乳児等通園支援事業の設備および運営に関する基準を定める条例
関係法令の改正に伴い、乳児等通園支援事業(こども誰でも通園制度)を実施する事業者を町が認可することとされたため、新たに制定されました。
○令和7年度揖斐川町一般会計補正予算
人件費の補正、令和6年度歳計剰余金に係る財政調整基金への積立金および農地、農業施設災害復旧工事など、総額で3億5,480万円が増額されました。
○令和7年度揖斐川町国民健康保険特別会計補正予算
人事異動に伴う人件費の補正など、総額で284万4千円が増額されました。
○揖斐川町地域交流センターの指定管理者の指定
指定管理者 株式会社ジェック経営コンサルタント
指定の期間 令和8年4月1日~令和10年3月31日
○揖斐川町谷汲デイサービスセンターの指定管理者の指定
指定管理者 社会福祉法人大和社会福祉事業センター
指定の期間 令和8年4月1日~令和11年3月31日
○揖斐川町春日デイサービスセンターの指定管理者の指定
○揖斐川町坂内デイサービスセンター(もみの木)および揖斐川町介護指導センターの指定管理者の指定
指定管理者 社会福祉法人揖斐川町社会福祉協議会
指定の期間 令和8年4月1日~令和11年3月31日
○揖斐川町尚和園の指定管理者の指定
指定管理者 社会福祉法人浩仁会
指定の期間 令和8年4月1日~令和11年3月31日
○揖斐川町福祉作業所の指定管理者の指定(福祉作業所いずみ)
指定管理者 社会福祉法人大和社会福祉事業センター
指定の期間 令和8年4月1日~令和11年3月31日
○揖斐川町診療所の指定管理者の指定(いびがわ診療所)
指定管理者 公益社団法人地域医療振興協会
指定の期間 令和8年4月1日~令和10年3月31日
○揖斐川町春日観光案内所兼農林産物直売所の指定管理者の指定
指定管理者 合同会社いびはる商舎
指定の期間 令和8年4月1日~令和11年3月31日
○揖斐川町坂内バイクランドセンターハウスの指定管理者の指定
指定管理者 株式会社久保田工務店
指定の期間 令和8年4月1日~令和11年3月31日
○揖斐川町第3次総合計画基本構想を定めること
令和8年度から10年間の揖斐川町第3次総合計画基本構想が定められました。
○財産の処分
上野中部複合集会施設を地縁団体「中部公民館」に無償で譲渡することが決定しました。
○財産の処分
脛永中村複合集会施設を地縁団体「中村自治会」に無償で譲渡することが決定しました。
○字の区域の変更
土地区画整理事業実施に伴い換地処分を行うため、字の区域を変更することが決定しました。
次の1件が議会に報告されました。
○専決処分事項の報告(町道上における事故の損害賠償額の決定および和解について)
本会議で総務文教常任委員会、民生建設常任委員会に付託された議案について、12月8日に委員会を開催し、審査を行いました。
主な質疑は以下のとおりです。
○揖斐川町博物館の設置および管理に関する条例の一部改正
Q、坂内民俗資料館を閉館することに伴う改正であるが、取り壊す理由は。
A、原子力複合災害時の川上地区孤立対策として整備するヘリコプター緊急離着陸場用地に支障がある。また、利用者数が少ない中、移築には高額な費用がかかることから、町村合併後進めている類似施設の再編の一環として取り壊すこととした。
Q、文化財指定解除の経緯は。
A、坂内区長会、文化財審議会、文化財保護協会、教育委員会で説明・協議し、指定解除の同意を得た。
○揖斐川町地域交流センターの指定管理者の指定
Q、現在の指定管理者から新規の事業者に変更する理由は。
A、2社から申請があり、学識経験者で構成する外部評価会議でのプレゼン、質疑を経て採点した結果、新規事業者が高得点を得たため。
Q、現在の指定管理者が自主事業で行っている各種教室等は継続されるか。
A、利用者からの要望もあるので、新しい指定管理者に継続を働きかける。
○揖斐川町診療所の指定管理者の指定(いびがわ診療所)
Q、指定期間を2年とする理由は。
A、当該指定管理者が管理する他の診療所の指定期間と合わせるため。
○令和7年度揖斐川町一般会計補正予算
Q、分収造林地立木購入の経緯は。
A、国との契約が今年度末に満了となるため協議を行った結果、国の持ち分を371万円で購入することとした。
Q、科目によって職員の給料や手当の額に顕著な増減がある理由は。
A、職員の異動、昇格、採用、退職等により予算額を整理したもので、全体で1,588万円の減額補正となる。
公民館はさまざまな事業に利用されている。令和3年12月議会でWi-Fi環境の整備について一般質問があり、整備した場合の利用方法など事前に検討する必要があるが、公民館は災害時の避難所となっており非常に重要であるという内容の答弁であった。
(1)その後、4年程経過するが進捗状況はどうか。
(2)公民館の機能強化、災害対策の強化として、必要な環境整備だと考えるがいつ整備されるのか。
令和3年12月議会の答弁以降、町内14の公民館において、施設整備の充実を図るため、空調機器の設置・修繕、トイレの洋式化、照明器具のLED化、Wi-Fi環境の整備等に優先順位を設けて取り組んできた。
Wi-Fi環境の整備については、これまでに要望は少ないものの、公民館が地域の学びの拠点であり、災害時の避難所にも指定していることから、教育委員会が保有する16台のモバイル型Wi-Fiルーターを必要に応じて貸し出して対応している。
現在まで特に問題等はなく、公民館長会等でも特に要望もないことから、引き続きこうした貸し出しで対応していく。
文科省のホームページなどによると、「体験活動は、豊かな人間性、自ら学び、自ら考える力などの生きる力の基盤、子どもの成長の糧としてのその役割が大きく期待されており、つまり思考や実践の出発点あるいは基盤として、あるいは、思考や知識を働かせ、実践して、よりよい生活を創り出していくために体験が必要である。」とされている。
(1)体験活動が子どもの成長にとってどのような影響があると考えているのか教育的意義について聞きたい。
(2)すべての子どもが十分な体験ができるようにどうやって多様な体験活動の機会を拡充していくのか。
(3)体験活動の提供者が民間である場合には経費がかかることがある。すべての子どもたちにより多くの体験機会が届けられるよう、奨励クーポンなど経済的支援をしてはどうか。
(4)体験活動に関して、現況調査、資源調査、対応策などの検討を始めてはどうか。
(1)体験活動の教育的意義については、子供たちが、自然や人、生活や社会との直接的・間接的な関わりを通して、豊かな人間性や社会性を育み、問題解決能力等の育成や自己肯定感の醸成を図ることができるといった点にあると認識している。
教育委員会としては、こうした体験活動を、少子化や経済格差等の問題が顕在化している今日だからこそ、どの子にも保障できるよう、自助・共助・公助の視点から、家庭・地域・行政が一体となって取り組んでいく必要があると考えている。
(2)まずは、各家庭においてわが子の興味・関心や、伸ばしたい個性・能力に応じた体験を行うことが大切ではないか。
例えば、休日を利用して図書館や博物館に出かけたり、「家庭の日」に家族そろって野外活動をしたりするなど、学びの楽しさや家族の絆の大切さに気付くことができるものと思う。そのうえで、必ずしも十分な体験を保障することができない場合もあることから、地域や行政には、さまざまな資源や人材を活用して、多様な活動を提供することが求められる。
家庭・地域・行政がそれぞれの役割を果たし、互いに補完したり、協働したりすることで多様な体験活動の機会は一層拡充されるものと考える。
(3)教育委員会では、子供たちに多様な体験活動を提供するため、国や県、関係団体、民間企業等との連携も大切にしており、現在、社会・文化・スポーツ活動等を行っている23団体に補助金を交付し、子供たちが見たり、触れたり、やってみたりすることができるさまざまな活動が持続可能なものとなるよう応援している。
(4)現段階では、体験活動に関する現況調査や資源調査を行うことは考えていないが、既存の調査や、例年の「事務事業点検評価・外部評価」等を通して、提供している体験活動の内容や方法について検証し、必要に応じて改善を図っていくこととしている。
国道417号冠山峠道路の開通、東海環状自動車道の開通により各方面へのアクセスが格段に向上した。町内では、都市計画道路大野揖斐川線の工事が進み、広域交通ネットワーク全体が大きく動き始めている。
(1)都市計画道路大野揖斐川線の開通見込みについて
県との協議状況、町道拡幅工事の進捗、開通の具体的な時期について聞きたい。また、町として早期開通に向けた県への働きかけをどのように行っているのか。
(2)企業誘致・商業振興・観光振興への波及効果と具体策について
東海環状自動車道や都市計画道路の開通効果を最大化するために、町として企業誘致用地の具体的な候補地「受け皿整備」を既に進めているのか。具体的な戦略を聞きたい。
また、今後広域観光ルートの創出、福井県池田町・越前市との連携企画、観光促進のための施策を進めていく必要があると考えるがいつから実行するのか。
(3)次期総合計画と道路ネットワークを活かした地域発展について
広域交通網を現在作成中の揖斐川町第3次総合計画の「核」としてどのように位置づけ、具体的かつ定量的な成果目標を設定すべきかと思うがどうか。
(1)工事は、岐阜県揖斐土木事務所で進めていただいており、現在は白石川工区として橋梁工事および用水のサイフォン工事が進められている。しかし、現場の地盤状況が悪いことから工事が難航し、想定以上に時間を要しているとのことである。
この白石川工区が完成すると、大野町から七間町の旧揖斐厚生病院北の交差点までがつながることとなるが、その先、国道417号までの七間町工区300m区間は、多くの住家が立ち並んでおり、莫大な予算と多くの時間がかかることが予想され開通時期は未定である。
一方、町では都市計画道路本線開通までの暫定措置として、旧揖斐厚生病院東側の町道を拡幅して、国道417号まで迂回できるよう工事を進めており、こちらの工事の完成時期は令和9年3月末の予定。
町として早期開通に向け、頻繁に県庁や揖斐土木事務所に対し、強く要望をしており、先日11月28日にも揖斐土木事務所長に対し、事業推進の要望活動を行ってきたところ。
(2)企業誘致の状況については、令和5年度、アピ株式会社から規模拡大の要請を受け、今年度、造成事業が完了した。また、町有地である旧谷汲プール、給食センター跡地については、売却先の企業から内諾をいただいている。最近では、谷汲徳積地区において自然応用科学株式会社による本町の豊かな自然環境と良好な水質を活かした飲料水製造工場の新設が決定している。
「受け皿整備」については、大野神戸インターチェンジに最も近い清水地域が、地理的にもっとも有利な場所であることから候補地として準備を進めている。なお、企業誘致は、住民の就労の場の提供、人口対策、安定した地域経済の発展に資するものとして重要な施策であるため一層の推進を図りたい。
広域観光事業については、既に4年ほど前から、国道417号冠山峠道路や東海環状自動車道の開通を見据え、これまでにさまざまな事業を実施してきている。
(3)第3次総合計画基本構想において、「冠山峠道路や東海環状自動車道岐阜県区間の全線開通を契機とした、企業誘致や創業・起業、新たな事業分野への進出を支援し、経済の活性化と雇用の創出、そして働く世代の定着を図る」ということを記入しており、道路ネットワークを活用した地域振興は、本計画における重要な施策の一つとして位置付けている。
具体的かつ定量的な成果目標の設定については、現在の第2次総合計画においても定量的な成果指標を設定し、毎年その達成率等を計画審議会で審議をいただいており、第3次総合計画においても同様に設定し、進捗管理と評価を行いながら、施策の推進を図ってまいりたい。
揖斐川町の子育て支援策、少子化対策は非常に手厚いと感じている。
しかし、現在、やまときたがた幼児園、いび幼児園の2園で行っている生後6か月〜1歳までの未満児の受入れが定員いっぱいで新規受入れが困難と聞いている。
(1)今後、町としてどのような受入体制の確保・改善を図る方針か聞きたい。
(2)令和3年の一般質問で「早朝保育の開始時間を早くできないか」との質問に対し、「保育士不足により対応困難」との答弁であった。職員の負担軽減および早朝保育7時開始に向けた体制構築のため、フレックスタイム制度を導入してはどうか。町長の見解を聞きたい。
(3)小中学校の今後の在り方について、隣の池田町では「公立保育園についても小学校と同様に検討対象とする」と新聞報道があった。
町として幼児園を今後どのような方針で運営していくのか。統廃合を含めた検討があるのか、現行5園を維持する考えなのか町長の見解を聞きたい。
(4)少子化は全国的な流れであるが、町がそれをただ受け止めるのか、それとも歯止めをかけにいくのか、町が示す意思で未来は変わる。町長の考える少子化対策の核心、基本姿勢と展望を明確に聞きたい。
(1)生後6か月から1歳未満児の受入れについては、今年度、いび幼児園で5名、やまと・きたがた幼児園で10名の定員を設けており、いび幼児園は定員に達しているが、やまと・きたがた幼児園では空きがあり受入れが可能である。
近年は、「共働き」や「核家族化」が多くなってきており、民間企業にお勤めの方であれば、1年間の育児休業明けから幼児園に入園させたいとのことから、第1希望の幼児園に入園できるよう、毎年各年齢層における定員を見直して、適切に保育士の配置ができるように努めているため年度当初においては、ご指摘のような新規受入が困難と言うことはなく入園できない子どもはいない。
ただし、年度途中からの入園となると、保育士の配置等の状況によっては、希望どおりの幼児園に入園できない場合もあるが、その場合は、町内で定員に余裕のある幼児園や町内の私立の保育所を紹介するなどして入園できるようさまざまな情報提供を行っている。
保育士の確保については、保育実習生への採用情報の提供や、修学資金貸付制度の導入等により少しずつ成果が出てきている。今後も引き続き「安心して楽しく子育てができる地域社会の実現」に向けて粘り強く取り組んでまいりたい。
(2)早朝保育・延長保育に関しては、基本的に正職員の保育士で対応している。
近年、修学資金貸付制度等の効果もあって、保育士の確保につながっているが、一方で離職や育児休業の取得等もあり、依然として保育士不足の状況は変わっていない。
フレックスタイム制度の導入は、人員が十分に充足している場合には有効であるが、保育士の確保が十分でない現在の人員では負担軽減にならないため、まずは正職員の保育士を増やすことに尽力し、今後とも安全・安心で利便性の高い保育の提供を目指し取り組んでいく。
(3)年間の出生数が50人前後となっている現在において、求められる幼児園のありようを、保護者の皆さんのご意見を始め、関係者で検討することも必要になってくるかと思っている。
学校の在り方検討でも同様であるが、単純にこどもの数が減少しているから統廃合を検討するということではなく、保育所型認定こども園から幼保連携型認定こども園への移行、あるいは指定管理者による園の運営など、さまざまな方策を模索しながら、将来に向けて、望ましい保育・教育の在り方を考えることが大切であると考える。
幼児園は、単なる託児所ではなく、親から離れ最初に経験する「集団」での教育の場であり園児は、創造的な思考や主体的な生活態度などの基礎を培い、小学校以降の生活や学習の基盤の育成に繋げるため、年齢に応じてさまざまな経験によって「健康・人間関係・環境・言葉・表現」の教育を受ける。そのため、小学校との連携も十分に行い「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を共有して幼児園と小学校との円滑な連携に努めている。このような観点からすれば、学校区ごとに幼児園を配置することが理にかなっているとは思うが、どのような在り方が「こどもの教育の基礎」として最適であるかを考え、今後、検討していくべきである。
(4)現在お住いの若い世代の皆さんが、安心して産み育てられる環境を醸成していくことが肝要である。
そのために町ができることとして、まずは給食費、保育料、医療費の無償化など経済的な支援。次に、安心して子育てできる環境整備。今進めている「おむつ宅配事業」を始めとするさまざまな伴走型支援策により、産前産後など、とかく孤立しがちな養育者に寄り添った支援を行うなど、日々の子育ての負担を少しでも軽減する環境づくりが必要と考える。
加えて、育児と仕事の両立が養育者には大きな負担となっている現状を鑑み、このあたりの負担軽減が町レベルで出来ないか検討中である。
また、子どもの将来を考えた時、質の高い教育環境づくりも重要なポイントとなる。
そして、これらの施策は単なる人口政策、少子化対策ではなく、揖斐川町の将来にわたっての持続可能性を担保し、次世代に希望をつなぐための基盤整備であるということこれが町づくりの核心である。
町では、人口減少に加え、若年層の町外流出、地元企業の人手不足、空き家の増加が同時並行で進行している。
これらの課題は、「人(若者)」、「住まい(空き家)」、「働く場(企業・個業)」を一体で結びつけることで、大きな相乗効果を生み出す事ができるのでないかと考える。若者定着の新たな基盤づくりと、空き家の利活用を通じた子育て世代誘致、さらに小規模事業者の移住・創業を促すための、「複合型の総合政策パッケージ」について聞きたい。
(1)若者定着と企業連携による「いびジョブ・ラボ(仮称)」創設について
町、高校、商工会、企業などが一体となり年間を通じ人材を誘致する『いびジョブ・ラボ(仮称)』創設を検討できないか聞きたい。
(2)空き家×子育て世代×個業誘致を結合した『いびリノベ支援パッケージ』について
町内の空き家は増加傾向にあるのに対し、移住希望者からは「物件情報が少ない」、「改修費が高い」という声が多く寄せられる。
空き家を「若者が働く場所」+「子育て世代の住まい」+「創業者の拠点」と考え、改修補助 + 移住支援 + 子育て支援という『いびリノベ支援パッケージ』として分かりやすくできないか聞きたい。
(3) 若者定着、空き家活用、企業誘致を統合した『いび未来創造パッケージ』について
若者定着施策(いびジョブ・ラボ)と、空き家×子育て×創業支援(いびリノベ)が連動することで、
1、若者が町内企業を理解し、U・Iターン就職が増加
2、移住者・子育て世代が住まいと仕事をセットで確保
3、個業(フリーランス)・創業者の誘致が進み、空き家の利活用が加速
4、地元企業の人材不足の改善というような効果を得られるのではないかと考える。
若者・住まい・企業誘致・人材確保を総合的に結びつけた『いび未来創造パッケージ』は、まさに町の将来に向けた投資であり、町民の暮らしを守る基盤づくりである。
「いび未来創造パッケージ(仮称)」の体系化について、町の見解を聞きたい。
(1)事業所等の人材確保は、幅広く募集広告を行うほうが人材確保につながる可能性が高いと考えられるため、町単独での就職説明会等を実施する予定はない。
町では、スケールメリットを活かして、西美濃3市9町の広域連携事業の中で、大垣ビジネスサポートセンター(ガキビズ)で専門的スタッフを常時配置し労働力確保等の相談を受けられる体制を整えている。
そのほか、高校教諭と事業所等の意見交換会、事業所等が大学や短期大学への求人活動や就職情報サイトへ掲載する費用の助成事業、合同の企業展も開催している。
近年では、就職希望者数よりも求人数のほうが多く魅力が高い事業所が選択される可能性が高い。そのため町では、今年度から揖斐川町内就職促進奨励金制度を実施しており、町内での就職を促進し労働力の確保を図るとともに移住定住を推進している。現在のところ4件の実績がある。
また、インターンシップの取組みとして、揖斐高等学校、揖斐川町商工会、町内事業所等と連携し、生徒が町内事業所で年間20日間職場体験を行う、デュアル実習を実施しており、卒業後そのまま就職された方もいる。
若者の定着のため町内の事業所等へ町内外から就職してもらえるようなさまざまな支援策を、費用対効果を見据えた上で、関係機関等と連携しながら引続き進めたい。
(2)移住希望者で空き家を求める方は、さまざまなニーズがあり、議員提案の、空き家を利用して子育て世帯が起業するというニーズがどの程度あるのかわからないが、移住者のさまざまなニーズに対応するパッケージをそれぞれ用意することはその選択肢の多さから難しい。
町としては、移住を考えている方のさまざまなニーズに応えられるように、移住に関する総合窓口を設置することや、ホームページへの掲載方法の見直しが有効な対策であると考える。また、移住促進および空き家の有効活用を促進するため、現行の空き家改修に関する「揖斐川町田舎暮らし住宅活用奨励金」の拡充についても検討していきたい。
(3)「若者の流出」、「空き家の増加」、「企業の人手不足」は、それぞれが関連する重要な課題であり、個別で施策を実施するより複合的に取り組むことで、より大きな効果が得られる可能性がある事は理解しているが、企業の人手不足解消を目的とした町単独での就職説明会の開催や、空き家活用を子育て世代や起業者向けのパッケージをそれぞれ予め用意するという仕組みについては、費用対効果や多様なニーズへの対応を考えると難しいと考える。
現在、町においては、空き家バンクの運用、空き家住宅の購入や改修に対する奨励金、町内就職促進奨励制度など、若者や移住者の住まいの確保、就労支援といったさまざまな施策を実施しており、それをあえて、各々パッケージ化するのではなく、それぞれのニーズに合ったさまざまな支援等を選択できるよう移住、定住、空き家活用などの相談窓口を新たに設置し情報提供を行っていくのが現実的、効率的であると考える。
個々の施策の効果を相乗的に発揮し、若者の定着、空き家の利活用、企業の人材確保につながる取り組みを今後も着実に進めたい。
先般、視察研修で岡山県の奈義町(人口5,420人)と西粟倉村(人口1,318人)へ行った。
奈義町は、2012年4月に「子育て応援宣言」を発表、「合計特殊出生率2.95」達成。「少子化対策は最大の高齢者福祉」という考え方をキーワードに、定住促進や高齢者福祉にもつながる町づくりをしていた。
西粟倉村では、面積の90%以上となる森林のほとんどをスギやヒノキなどの人工林が占めており、「百年の森林構想」いうテーマの下、森林資源を自分たちで生産、加工、販売まで適切に管理・活用するという持続可能な村づくりに挑戦。移住者、Iターン者が人口の2割を占めており、「上質な田舎」というビジョンを掲げ、林業だけでなく幅広い分野での起業を後押ししている。
どちらも、町や村が主導で一点突破の方向性を見出し、二の矢三の矢で肉付けをしながら、町ぐるみで取り組むという流れをつくることで、先進地域と呼ばれるまでになっている。
これから10年先の揖斐川町を考えていく上で、揖斐川町ならではの「特色」のあるさらなる町づくりが求められていると考えるが、町長の考えを聞きたい。
視察で訪れた2つの自治体がそれぞれ特色を打ち出し、これを基にして一点突破で消滅可能性自治体からの脱却に成功したということから、これに倣って町でも何か一つ特色を打ち出し、これでもって一点突破して町の発展を図るべきとの質問かと解釈し、その上で申し上げるなら、将来の町づくりを考える上で、町の特色を打ち出すこと、それは大変重要なことであると思うが特色づくりだけで、一点突破で、この人口減少という難局を突破できるか、町づくりができるかと言えば、決して口で言うほどそんな簡単なものではない。町づくりは。
そもそも、町づくりとは、安心して暮らせるための、医療、福祉、介護、子どもを育てやすい環境、働く場、学びの場、移動の利便性、防災力等々、住民の暮らしを支える多様な分野が、相互に支え合って成り立つものである。
特色は町をアピールする良い手段ではあるが、それだけで住民の生活は成り立たない。町の発展はない。
町としては、町民生活の土台をしっかり整えた上で、地域資源を活かした特色を、打ち出していくことが重要であると考え、こうした方針のもと、町づくりを進めていきたいと考えており、このことこそが将来にわたって持続可能な町づくりを実現するうえで最も重要であると確信している。
全分野を網羅する総合計画を基本としつつ、その中で基本計画、まち・ひと・しごと創生総合戦略において、重点課題を定め、特色ある個々具体的な施策・事業を進めていくべきであろうと考える。
揖斐川町揖斐川町議会議会事務局
電話: 0585-22-6881
ファックス: 0585-22-4496
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